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知識創造研究室 by CRM(xRM)

ライブハウス運営にEMOROCO CRM Liteを使う — エンターテインメントビル「ONE LAMP Theater」のイベント管理

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

「あのライブハウスにまた行きたい」と思ってもらえる理由は、「音楽が良かった」だけではありません。

「スタッフが自分の顔を覚えていてくれた」「好きなアーティストの次のライブを事前に教えてくれた」「好みのジャンルの新しいイベントを提案してくれた」——これらの体験が、一度来た人を「常連」に変えます。

ONE LAMP TheaterにあるClub Waterは、アーカス・ジャパングループが運営するライブハウスです。
ライブハウスの運営、自社定期ライブイベント「ONE LAMP Projectライブ」やアイドルライブ「西成熊出没注意」、D'ypcys定期ライブイベント「BLACKAID」の主催、そしてダンススクールが主催するK-POPダンスイベント「ポクタンチュム(爆弾舞)」の開催において、EMOROCO CRM Liteを活用しています。


ONE LAMP(ワンランプ)とは

ONE LAMPはアーカス・ジャパングループのエンターテインメント事業として、以下の3つの活動を展開しています。

① ライブハウス運営: 音楽ライブの場を提供。来場者・アーティスト・スタッフの三者が作る「空間の体験」を大切にしています。

② ONE LAMP Projectライブ: ONE LAMPが主催する定期ライブイベント。特定のアーティストとファンが繰り返し出会う「継続的な関係」を育てます。

③ ポクタンチュム(爆弾舞): K-POPダンスイベント。「爆弾舞(ポクタンチュム)」はK-POPカバーダンスのパフォーマンスイベントで、ダンサーとオーディエンスの両方が参加する独自のコミュニティを形成しています。


ライブハウス×イベント運営の3つの課題

課題①:来場者の「熱量」の差が管理できていない

「毎月必ず来るコアファン」と「一度だけ来た人」が同じメーリングリストに入っている状態では、情報の届け方を変えられません。
コアファンには先行情報を、初来場者には次のステップを——という差別化が、リピーター育成の鍵です。

課題②:アーティスト・ダンサーとの関係管理

ONE LAMP Projectライブやポクタンチュムには、複数のアーティスト・ダンサーが参加します。
「このアーティストは次回の出演に積極的か」「このダンサーはどんなイベントが合うか」という情報が担当者の頭の中にしかないと、継続的な出演依頼が難しくなります。

課題③:K-POPコミュニティ特有の「温度感」管理

ポクタンチュムのようなK-POPダンスイベントは、ファンコミュニティの熱量が非常に重要です。
K-POPは特定のアーティスト・グループへの強い感情的なつながりがあるため、「どのグループが好きか」「今どのグループが旬か」という文脈を踏まえた提案が必要です。


EMOROCO CRM Liteでの設計

4つのレコード設計

ONE LAMPの運営では、4種類のレコードを設計しています。

① 来場者レコード(ファン管理)

フィールド名 種類 内容
感情温度 選択式 赤=ホット / オレンジ=ウォーム / 青=クール / 水色=コールド
来場回数 数値 ONE LAMP来場の累計回数
参加イベント種別 選択式(複数可) ライブ / ONE LAMPライブ / ポクタンチュム
好みのジャンル 選択式(複数可) J-POP / ロック / K-POP / インディー / その他
推しグループ(K-POP) テキスト ポクタンチュム参加者向け:好きなK-POPグループ名
SNS発信度 選択式 積極的(インフルエンサー) / 普通 / しない
最終来場日 日付 直近の来場日
ナラティブ テキスト 「初来場のきっかけ」「印象的なエピソード」

② アーティスト・ダンサーレコード

フィールド名 種類 内容
感情温度 選択式 ONE LAMPとの関係温度
活動ジャンル テキスト 音楽ジャンル・ダンスジャンル
出演回数 数値 ONE LAMPでの累計出演回数
次回出演意向 選択式 積極的 / 検討中 / 難しい
希望条件 テキスト 機材・時間帯・出演料に関する要望
SNSフォロワー数 数値 集客力の参考指標

③ イベントレコード

フィールド名 種類 内容
イベント種別 選択式 ライブ / ONE LAMPライブ / ポクタンチュム
開催日 日付 イベント開催日
来場者数 数値 当日の来場者数
チケット売上 数値 当日のチケット・物販売上
コアファン参加率 数値 来場回数3回以上の参加者の割合

④ ポクタンチュム専用:ダンスチームレコード

ポクタンチュムはダンサーチームが参加するイベントです。
チーム単位での管理も必要です。

フィールド名 種類 内容
チーム名 テキスト ダンスチーム名
得意ジャンル テキスト K-POPのどのグループ系が得意か
参加回数 数値 ポクタンチュムへの参加回数
次回参加意向 選択式 積極的 / 検討中 / 難しい

ワークフロー設計:6本の自動フォロー

ワークフロー①:イベント終了後48時間のサンクスフォロー

トリガー:イベントレコードの「開催日」から48時間後
アクション:担当者タスク生成
「{イベント名}の参加者へのサンクス連絡期間です。
 コアファン(来場回数3回以上)には個別メッセージを。
 初来場者には『次回のイベント情報』を添えること」

ワークフロー②:コアファン認定(来場回数3回到達)

トリガー:来場者レコードの「来場回数」が3になった
アクション:感情温度を自動でホット(赤)に更新
      + 担当者タスク「コアファン認定のお礼メッセージを送ること。
      次回イベントの先行情報を特別に案内すること」

ワークフロー③:次回イベント告知の優先リスト自動生成

トリガー:新イベントレコード作成時
アクション①:「感情温度ホット/ウォーム × 参加イベント種別=一致」の
       来場者リストを自動抽出
アクション②:ポクタンチュムの場合「推しグループ=出演グループと一致」の
       来場者リストを追加抽出
「先行告知対象リストです。メルマガより1週間早く個別案内を」

ワークフロー④:3ヶ月以上未来場のクール顧客ウォームアップ

トリガー:最終来場日から90日以上 × 感情温度クール以下
アクション:担当者タスク生成
「{顧客名}様が3ヶ月来ていません。
 『好みのジャンル:{好みのジャンル}』に合うイベントの案内を
 プレッシャーなしで送ること」

ワークフロー⑤:アーティスト出演後の関係継続フォロー

トリガー:アーティストレコードの「最終出演日」から60日後
アクション:担当者タスク生成
「{アーティスト名}の出演から2ヶ月です。
 近況確認と次回出演の意向確認を行うこと」

ワークフロー⑥:ポクタンチュム:K-POPトレンド情報の配信

トリガー:毎月1日(月次)
アクション:「参加イベント種別=ポクタンチュム × 感情温度ホット/ウォーム」の
      来場者リストを抽出
「今月のK-POPトレンド情報配信対象リストです。
 推しグループの新情報があれば個別にシェアすること」

ポクタンチュム特有の設計——K-POPコミュニティの感情温度

ポクタンチュムはK-POPファンコミュニティです。
通常のライブハウス来場者とは異なる「K-POPファン特有の感情温度の定義」を設けています。

感情温度 ポクタンチュムでの定義
ホット 🔴 赤 直近1ヶ月に来場・SNSで積極発信・友人を連れてきた
ウォーム 🟠 オレンジ 2〜3ヶ月以内に来場・推しグループのイベントに積極的
クール 🔵 青 3〜6ヶ月未来場・SNS反応が薄い
コールド 🩵 水色 6ヶ月以上未来場・連絡に反応なし

K-POPファンの特徴として「推しグループの活動状況によって来場頻度が大きく変わる」という点があります。
推しグループが活発な時期はホット、活動休止期間はクールになりやすい。この「ファン活動の季節性」を踏まえたフォロー設計が重要です。


ダッシュボード設計——ONE LAMPのイベント主催者が見る数字

① コアファン数の推移(月次) 毎月の「来場回数3回以上」の人数変化。コミュニティの健全性の最重要指標。

② イベント種別の感情温度分布 「ライブ」「ONE LAMPライブ」「ポクタンチュム」それぞれのコア層の割合。

③ 次回先行告知対象リスト 今日連絡すべき優先順位付きの来場者リスト。

④ アーティスト次回出演意向サマリー 「積極的」「検討中」「難しい」別の出演者数と感情温度。


まとめ——「その日限りのライブ」を「続く関係」に変える

ライブハウスは「その場の体験」を売る場所です。
でも、その体験を記録し、関係として育てることで、「あのハコにまた行きたい」から「あのハコのコミュニティに属したい」へと転換できます。

ONE LAMPでのEMOROCO CRM Lite活用は、「来てくれた人の熱量を知り、その熱量に合った次の体験を届ける」という一点に集約されます。

音楽もダンスも、感情を動かすものです。その感情を「一夜限り」で終わらせず、「継続する関係のデータ」として蓄積するツールがCRM4.0の実践です。

30日間の無料トライアルでお試しいただけます。
デジタル化・AI導入補助金2026 対応ツール番号:DL07-0022934
製品情報:https://www.emoroco.com/


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この記事を書いた人
松原 晋啓

詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォームドCRM)を世界的に提唱したCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、国内外で多くの賞を受賞している。
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