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官公需を活用してEMOROCO CRM Liteを届ける【連載②】アーカス・ジャパンが官公需の担い手になるための具体的な戦略

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

前回は、官公需という仕組みの全体像とEMOROCO CRM Liteにとっての2つのチャンスをご紹介しました。
第2回となる今回は、アーカス・ジャパン自身が官公需の担い手として、公的機関にEMOROCO CRM Liteを届けていくためのより具体的な戦略を掘り下げます。

目次

1.官公需に参入するための第一歩:競争参加資格
2.全省庁統一資格の中身
3.地方自治体ごとの資格登録という壁
4.少額随意契約という現実的な入り口
5.新技術・新製品説明会というPRの機会
6.IT・ソフトウェアという役務の特殊性
7.官公需参入のロードマップ
8.よくある質問(FAQ)
9.まとめ

1. 官公需に参入するための第一歩:競争参加資格

官公需の案件に応札するためには、まず発注機関に対して「競争参加資格(入札参加資格)」を登録しておく必要があります。
これは、いきなり入札に参加できるわけではなく、事前に「この事業者は取引先として信頼できる」という審査を通過しておく必要があるということです。

中央省庁を相手にする場合は、「全省庁統一資格」という制度があります。
これは、一度の申請で複数の中央省庁の入札に共通して参加できるようにする仕組みです。

2. 全省庁統一資格の中身

全省庁統一資格の申請区分は、次の4つに分かれています。

①物品製造
②物品販売
③役務提供
④物品買受け

EMOROCO CRM Liteのようなソフトウェアサービスを提供する場合は、主に「③役務提供」の区分での申請が中心になると考えられます。
資格の有効期間は3年間で、等級(A・Bなど)が付与されます。
この等級は、案件の規模や発注機関によって求められる等級が異なるため、自社の実績に応じた等級を目指すことになります。

申請は、調達ポータル(p-portal.go.jp)を通じてインターネットで行うことができ、必要書類(登記事項証明書、納税証明書など)を準備した上で電子申請すると、おおむね2週間程度で審査結果が出るとされています。

出典:調達ポータル(全省庁統一資格)

3. 地方自治体ごとの資格登録という壁

ここで注意しておきたいのが、全省庁統一資格はあくまで「国(中央省庁)」向けの資格だという点です。
都道府県や市区町村といった地方自治体との取引を目指す場合は、それぞれの自治体ごとに、別途「入札参加資格」の登録が必要になります。

これは、官公需に参入しようとする中小企業にとって、意外と大きな負担になる部分です。
全国の自治体すべてに登録するのは現実的ではないため、まずは自社の所在地や営業活動を強化したいエリアの自治体から、優先順位をつけて登録を進めるのが現実的なアプローチです。

4. 少額随意契約という現実的な入り口

一般競争入札は、参加者が多く競争が激しいことに加え、実績のない新規事業者にとっては、いきなり大きな案件で戦うハードルが高いという側面があります。

そこで現実的な入り口として検討したいのが「少額随意契約」です。
これは、あらかじめ定められた基準額以下の契約について、競争入札を経ずに、発注者が特定の事業者と直接契約できる仕組みです。
この基準額は、契約の種類(工事・物品・役務)や発注機関(国・都道府県・市区町村)によって異なり、2025年(令和7年)にも見直しが行われています。

ソフトウェアのライセンス提供や、小規模な導入支援といった小口の契約は、この少額随意契約の枠組みで受注できる可能性があります。
まずは自治体の担当窓口に、少額随意契約の対象となる金額基準を確認することから始めるとよいでしょう。

国(中央省庁)については、調達ポータル上に「オープンカウンタ(少額)」という仕組みが用意されており、300万円未満の物品販売や200万円未満の役務提供などが対象となります。
この仕組みの特徴は、原則として電子証明書や全省庁統一資格の取得が不要で、法人向け共通認証サービス「GビズID」(プライムまたはメンバー)でログインすれば参加できる点です。
ソフトウェアのライセンス提供や小規模な導入支援は「役務提供」に該当することが多いため、200万円未満の案件であれば、このオープンカウンタから参入するのが、統一資格の取得を待たずに動ける現実的な選択肢になります。

出典:調達ポータル

5. 新技術・新製品説明会というPRの機会

一部の自治体では、中小企業が開発した新製品・新技術を、発注担当者に向けて説明・PRする「新技術・新製品説明会」といった機会を設けています。
こうした場は、まだ実績の少ない事業者にとって、発注担当者に直接製品を知ってもらえる貴重な機会です。

EMOROCO CRM Liteのようなノーコード型CRMは、自治体の窓口業務における顧客対応(住民対応)の記録管理や地域の中小企業支援策の対象者管理など、行政の業務にも応用できる可能性があります。
こうした具体的な活用イメージを持って、説明会に臨むことが重要です。

6. IT・ソフトウェアという役務の特殊性

IT・ソフトウェア関連の官公需は、「役務提供」として扱われることが一般的ですが、一般的な物品調達と比べて、次のような特殊性があります。

・継続的なサポート・保守が伴うことが多く、単発の納品では完結しない
・セキュリティ要件(情報の取り扱い方針など)が、他の物品調達より厳しく問われることが多い
・クラウドサービスの場合、データの保管場所や事業継続性について、詳細な説明を求められることがある

EMOROCO CRM Liteは、セルフホストへの対応や全データのエクスポートが可能である点が、こうした行政機関からの問い合わせに対する備えとして活きてきます。

7. 官公需参入のロードマップ

ここまでの内容を踏まえ、官公需参入への現実的なロードマップを整理します。

1.全省庁統一資格の取得(中央省庁との取引を目指す場合)
2.優先度の高い自治体の入札参加資格登録(地域密着での展開を目指す場合)
3.少額随意契約の対象となる小口案件から実績を作る
4.新技術・新製品説明会などのPR機会を活用する
5.実績を積み重ね、より大きな案件・より高い等級を目指す

一気に全国展開を目指すのではなく、まずは足元の実績作りから始めることが現実的な進め方です。

8. よくある質問(FAQ)

Q. 全省庁統一資格を取得すれば、すぐに官公需の受注ができますか?
資格の取得は、あくまで入札に参加するための前提条件です。
実際の受注には、案件情報の収集、提案内容の準備、価格競争力の確保など、別の取り組みが必要です。

Q. 地方自治体すべてに登録する必要がありますか?
必須ではありません。
自社の営業戦略に合わせて、優先度の高い自治体から登録を進めることをおすすめします。

Q. 少額随意契約の基準額はどこで確認できますか?
契約の種類や発注機関によって異なるため、各発注機関(自治体等)の契約担当窓口や公表されている規則を確認する必要があります。
なお、国(中央省庁)については、調達ポータルの「オープンカウンタ(少額)」で、300万円未満の物品販売・200万円未満の役務提供等の基準が公開されています。

Q. 全省庁統一資格を取得する前に、国の案件に参加する方法はありますか?
はい。
「GビズID」(プライムまたはメンバー)を取得すれば、統一資格がなくても「オープンカウンタ(少額)」を通じて200万円未満の役務提供等に参加できます。
まずここから実績を作るのも一つの方法です。

Q. ソフトウェアサービスは、どの区分で申請すればよいですか?
一般的には「役務提供」の区分での申請が中心になりますが、詳細は申請先の調達機関にご確認ください。

9. まとめ

アーカス・ジャパン自身が官公需の担い手になるためには、全省庁統一資格や自治体ごとの入札参加資格の取得、少額随意契約による小口実績の積み上げ、新技術・新製品説明会の活用といった段階的なアプローチが現実的です。
次回は、官公需の受注を目指す中小企業のお客様にEMOROCO CRM Liteをどう提案していくかを掘り下げます。

EMOROCO CRM Liteは月額1,500円/ユーザー(最低3ユーザーから)・初期費用0円で、30日間の無料トライアル(https://www.emoroco.com/)から始められます。
IT導入補助金対象ツール番号:DL07-0022934。

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この記事を書いた人
松原 晋啓

アーカス・ジャパン代表取締役/CRMコンサルタント
詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォーム型CRM)を提唱して世界的に広めてWWで表彰を受けたCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、The Wall Street Journal、Newsweek、TIME、WORLDCOM、毎日新聞(週刊エコノミスト)、文化放送等、国内外で多くの賞を受賞し、「経済界」にて4年連続で関西財界を代表する企業として選出されている。
著書:バーサタイリスト - 35歳までに「1万人に1人」の実力者になる方法

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