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EMOROCO CRM Lite

広告代理店向けCRM活用ガイド — クライアントと案件を一元管理する

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

広告代理店の業務には、複数のクライアント、複数の案件・キャンペーンが同時並行で進み、それぞれに予算管理、制作物の承認、媒体社との調整が絡みます。

今回は、この複雑な業務構造にEMOROCO CRM Liteをどう活用できるかを解説します。

目次

1. 広告代理店が抱える特有の課題
2. なぜExcelや紙の管理では限界があるのか
3. エンティティ設計の具体例
4. 案件・キャンペーンの進捗管理をBPFで可視化する
5. 予算管理と実績の可視化
6. 制作物承認フローのワークフロー化
7. ある広告代理店のよくある課題シナリオ
8. 複数案件を同時に抱える場合の優先順位づけ
9. 媒体社・協力会社との関係管理
10. クライアントとの契約更新管理
11. アカウントチームでの情報共有
12. クライアント満足度の可視化
13. 担当者交代時の引き継ぎという課題
14. 導入の進め方
15. よくある質問(FAQ)
16. まとめ

1. 広告代理店が抱える特有の課題

広告代理店には、次のような特有の課題があります。

・一つのクライアントに対して、複数の案件・キャンペーンが同時並行で進む
・案件ごとに予算が設定されており、実績との差異を正確に把握する必要がある
・制作物の承認プロセスが、クライアントとのやり取りを含め、複数の関係者を経由する
・媒体社や協力会社(制作会社、印刷会社など)との調整が発生する
・クライアントとの契約更新のタイミングを、正確に把握する必要がある

2. なぜExcelや紙の管理では限界があるのか

多くの広告代理店では、クライアント情報や案件の進捗をExcelや紙の資料で管理しています。
この状態では、次のような問題が発生します。

・複数の案件が並行して進む中で、どの案件がどの段階にあるのか全体像を把握しづらい
・予算と実績の差異を手作業で集計する必要がある
・制作物の承認状況がメールのやり取りの中に埋もれてしまう
・担当者が変わるとクライアントとのこれまでの経緯が引き継がれない

3. エンティティ設計の具体例

EMOROCO CRM Liteのノーコード機能を使い、広告代理店向けに次のようなエンティティ設計が可能です。

クライアントエンティティ:企業名、担当窓口、契約内容を管理
案件・キャンペーンエンティティ:案件名、目的、予算、実施期間を管理
予算・実績エンティティ:予算額、実績額、差異を管理
制作進行エンティティ:制作物の種類、承認状況、担当者を管理

リレーションシップ管理機能を使い、「クライアント(親)→ 案件・キャンペーン(子)」「案件(親)→ 制作進行(子)」という構造を組み立てることで、クライアントごとに、すべての案件と進捗を、一つの画面で確認できるようになります。

4. 案件・キャンペーンの進捗管理をBPFで可視化する

広告案件は、次のようなステージを経て進むことが一般的です。

  1. 企画立案:クライアントの課題・目的をヒアリングし、企画を立てる
  2. 提案:企画内容をクライアントに提案する
  3. 制作:広告クリエイティブ・コンテンツを制作する
  4. クライアント承認:制作物についてクライアントの承認を得る
  5. 媒体出稿・実施:媒体への出稿、キャンペーンの実施
  6. 効果測定・報告:実施結果を測定し、クライアントに報告する

このプロセスをBusiness Process Flow(BPF)で可視化することで、「今どの案件が、どの段階にあるか」を一目で把握できます。
複数案件を同時に抱える広告代理店にとって、この可視化は特に重要な意味を持ちます。

5. 予算管理と実績の可視化

広告代理店にとって、予算と実績の管理は、クライアントへの説明責任にも関わる重要な業務です。

・案件ごとの予算額と実際にかかった費用(媒体費、制作費など)を記録する
・予算に対する実績の差異をダッシュボードでリアルタイムに確認する
・予算超過のリスクがある案件を早期に検知できるようにする

ワークフロー機能を使えば、予算の一定割合を消化した時点で、担当者へのアラートを自動的に送ることもできます。

6. 制作物承認フローのワークフロー化

広告制作物の承認プロセスは、複数の関係者(制作担当、営業担当、クライアント)を経由することが多く、承認ワークフローを使うことで、次のような管理が可能です。

・制作物の提出から、社内チェック、クライアント承認までの流れを、ステータスとして可視化する
・承認待ちの状態が長期化している案件を、リストアップして確認できるようにする
・修正指示の内容を、履歴として記録し、後から確認できるようにする

これにより、「誰の承認待ちで止まっているのか分からない」という状態を防げます。

7. ある広告代理店のよくある課題シナリオ

具体的なイメージを持っていただくために、ある広告代理店でのシナリオを紹介します。

この代理店では、複数のクライアントの案件を担当者ごとに個別のExcelファイルで管理していました。
ある時期、繁忙期が重なり、一人の担当者が5社のクライアントの案件を同時に抱えることになりましたが、予算消化状況の確認が後回しになり、あるクライアントの案件で気づいたときには予算を超過してしまっていたことがありました。

予算・実績エンティティを使い、案件ごとの予算消化率をダッシュボードで一覧できるようにしたことで、この代理店では、繁忙期でも予算超過のリスクを早期に発見できるようになりました。
担当者は、「複数案件を同時に抱える状況こそ、可視化の仕組みが本当に必要だと実感した」と振り返っています。

8. 複数案件を同時に抱える場合の優先順位づけ

広告代理店の担当者は、常に複数の案件を同時並行で抱えています。
この状況で優先順位を適切につけるためには、次のような工夫が有効です。

・案件ごとの締め切りやクライアントへの報告タイミングを、ダッシュボード上で一覧表示する
・予算消化率や承認待ちの状態など、緊急度の高い案件を優先的に強調表示する
・チーム全体の案件状況をマネージャーが俯瞰できるようにし、業務量の偏りを調整する

これらの工夫により、「気づいたら締め切りが迫っていた」という事態を防ぎ、限られたリソースを効果的に配分できるようになります。

9. 媒体社・協力会社との関係管理

広告代理店の業務には、媒体社、制作会社、印刷会社といった多くの協力会社との連携が伴います。

・媒体社ごとの契約条件、出稿実績を記録する
・協力会社への発注履歴、対応品質の評価を記録する
・過去のやり取りの経緯を担当者が変わっても引き継げるようにする

取引先企業エンティティを、こうした媒体社・協力会社の管理にも応用できます。

10. クライアントとの契約更新管理

広告代理店にとって、クライアントとの契約継続は、事業の安定に直結します。
ワークフロー機能を使い、次のような自動化を組み込めます。

・契約更新のタイミングが近づいたクライアントを自動的にリストアップする
・更新に向けた提案準備のタスクを事前に担当者へ通知する
・契約更新率をダッシュボードで継続的にモニタリングする

11. アカウントチームでの情報共有

一つのクライアントに対して、営業担当、プランナー、制作担当など複数のスタッフがチームとして関わることが一般的です。

・クライアントとのやり取りの経緯をチーム全員が確認できる状態にする
・案件ごとの担当者の役割分担を、明確に記録する
・セキュリティロールを使い、クライアントごとに担当チームだけがアクセスできる権限設計を行う

以前営業の属人化を解消する方法で解説した考え方が、まさにこの場面にも当てはまります。

12. クライアント満足度の可視化

広告代理店にとって、クライアントからの評価は、契約継続と紹介の両方に関わる重要な指標です。

・案件完了後に、満足度調査(NPSなど)を実施する
・担当者が感じるクライアントとの関係性を、感情温度として記録する
・満足度の変化を継続的にモニタリングし、関係が冷え込む兆候を早期に察知する

13. 担当者交代時の引き継ぎという課題

広告代理店では、担当者の異動や退職により、クライアントとの関係が途切れてしまうリスクがあります。

・クライアントとのこれまでの提案経緯、好み、注意点を活動履歴として記録する
・担当者交代の際は、これらの記録をもとに後任者が経緯を踏まえた対応を行えるようにする

14. 導入の進め方

広告代理店での導入は、次のような段階的な進め方をおすすめします。

・まずはクライアント情報・案件管理という基本的な業務から導入する
・予算管理や制作物承認のワークフローは運用が安定してから追加する
・媒体社・協力会社の管理や満足度調査は最後に検討する

15. よくある質問(FAQ)

Q. 複数のクライアントを同時に管理できますか?
はい。
クライアントごとに案件・予算・制作進行を紐づけて管理でき、複数のクライアントを並行して扱えます。

Q. 予算超過のリスクを事前に察知できますか?
ワークフロー機能を使い、予算消化率が一定の閾値を超えた際に、担当者への通知を自動化できます。

Q. 制作物の修正履歴も記録できますか?
はい。
制作進行エンティティに、修正指示の内容を活動履歴として記録できます。

Q. アカウントチームのメンバーだけに情報を限定して見せられますか?
はい。
セキュリティロールを使い、クライアントごとの担当チームに限定したアクセス権限を設計できます。

Q. 既存のクライアントデータ(Excel)からの移行はできますか?
はい。
Excelインポート機能を使い、既存のデータを取り込みながら移行できます。

16. まとめ

広告代理店の業務には、複数のクライアント・案件を同時並行で管理し、予算・制作進行・媒体社との調整まで、幅広い業務が絡み合います。
EMOROCO CRM Liteのノーコード設計とBPFによるプロセス可視化を使えば、これらの業務を一つの基盤で管理できます。
担当者が変わっても、クライアントとの関係性が組織の記録として引き継がれる体制を整えることが、長期的な信頼関係の構築につながります。

EMOROCO CRM Liteは月額1,500円/ユーザー(最低3ユーザーから)・初期費用0円で、30日間の無料トライアル(https://www.emoroco.com/)から始められます。
IT導入補助金対象ツール番号:DL07-0022934。

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この記事を書いた人
松原 晋啓

アーカス・ジャパン代表取締役/CRMコンサルタント
詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォーム型CRM)を提唱して世界的に広めてWWで表彰を受けたCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、The Wall Street Journal、Newsweek、TIME、WORLDCOM、毎日新聞(週刊エコノミスト)、文化放送等、国内外で多くの賞を受賞し、「経済界」にて4年連続で関西財界を代表する企業として選出されている。
著書:バーサタイリスト - 35歳までに「1万人に1人」の実力者になる方法

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