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3事業を1つのCRMで回す — アーカス・ウェルフォームの不動産仲介・きくらげEC・FC管理の設計

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

「事業が増えるたびに、管理ツールも増えていく」

複数事業を展開する会社が必ず直面する問題です。不動産仲介はExcelで、ECはショッピングカートの管理画面で、FC加盟店はスプレッドシートで——それぞれ別の場所でバラバラに管理していると、「今どの事業のどの顧客との関係が一番重要か」という全体像が見えなくなります。

アーカス・ウェルフォームは、不動産仲介・日本きくらげEC販売・日本きくらげFC管理という3つの異なる事業をEMOROCO CRM Liteの1テナントで統合管理しています。この記事では、その設計の詳細を解説します。


アーカス・ウェルフォームとは

アーカス・ウェルフォームはアーカス・ジャパングループの子会社で、以下の3事業を展開しています。

アーカス・ウェルフォームHP:https://wellform.arcuss-japan.com/
日本きくらげバーチャルマーケット:https://kikurage.e-merchant.jp/

① 不動産仲介: 物件の売買・賃貸仲介。地域密着型の顧客との長期的な関係構築が核心。

② 日本きくらげEC販売: 国産きくらげの直販ECサイト運営。リピーター育成とファン化が売上の鍵。

③ 日本きくらげFC管理: きくらげ栽培・販売のフランチャイズ本部運営。加盟店との関係管理・サポート設計が重要。

3事業は業種・顧客層・販売形態がすべて異なります。
しかし「顧客との感情的なつながりを育てる」というCRM4.0の核心は共通しています。


マルチテナント設計——3事業を「分けながら繋ぐ」

EMOROCO CRM Liteのマルチテナント機能を使って、3事業を設計しています。

【アーカス・ウェルフォームのテナント設計】

アーカス・ウェルフォーム(管理テナント)
  ├── 不動産仲介テナント
  │     └── 物件情報・来客情報・成約管理
  ├── きくらげECテナント
  │     └── 購買顧客・リピーター管理
  └── きくらげFCテナント
        └── 加盟店管理・ロイヤリティ・サポート履歴

各テナントは独立した設計を持ちながら、管理テナントで「3事業横断の全体像」を把握できます。
「今月どの事業の感情温度クール以下顧客が最も多いか」という経営判断に使える数字が1つのダッシュボードで見えます。


事業別設計①:不動産仲介

不動産仲介の設計は、「そのうち客フォロー」「GISマップ活用」「担当変更後の関係継続」という3点が核心です。
この設計の詳細は、別記事「不動産仲介会社がEMOROCO CRM LiteのGISマップで成約率1.8倍になった話」で解説しています。

アーカス・ウェルフォームの不動産仲介では以下を設計しています。

特徴的な設計:きくらげ顧客との不動産クロスセル

きくらげECで購買してくれた顧客(アーカス・ウェルフォームのブランドを知っている顧客)が不動産を検討する段階になったとき、「あのきくらげを買っている会社が不動産もやっているんだ」という文脈が関係の入口になります。

3事業をまたいだ「同一顧客の別事業での接点」を記録することで、クロスセルの機会を見逃しません。


事業別設計②:日本きくらげEC販売

国産きくらげという特定産品のEC販売では、「健康意識や美容意識が高い顧客層への継続提案」と「ファン顧客の育成」が重要です。

フィールド設計

フィールド名 種類 内容
感情温度 選択式 赤=ホット / オレンジ=ウォーム / 青=クール / 水色=コールド
購買頻度 選択式 月1以上 / 2〜3ヶ月に1回 / 半年に1回 / 1回のみ
最終購買日 日付 直近の購買日
購買動機 選択式 健康目的 / レシピ目的 / ギフト / その他
好みの商品 テキスト 乾燥きくらげ・フレッシュ・加工品など
レシピ関心 選択式 高い / 普通 / 低い

重要ワークフロー

定期購買サイクルフォロー:

トリガー:最終購買日から「通常購買サイクル×1.3倍」以上経過
アクション:担当者タスク生成
「{顧客名}様の次の購買タイミングです。
 新着レシピ情報とともに自然な再購買の案内を」

季節の需要喚起: 国産きくらげは鍋シーズン(秋冬)に需要が高まります。

トリガー:毎年9月1日
アクション:「感情温度ホット/ウォーム × 購買動機=料理目的」の
      顧客リストを自動抽出
「鍋シーズン前の先行案内対象顧客リストです」

事業別設計③:日本きくらげFC管理

FC(フランチャイズ)管理は、EMOROCO CRM Liteの活用の中でも独特の設計が必要です。
加盟店は「顧客」であり同時に「パートナー」でもある関係です。

FC管理の特殊性

FC管理では「本部→加盟店」の関係に加え、「加盟店→エンドユーザー(購買顧客)」という二層構造があります。

管理対象 EMOROCO CRM Liteでの設計
FC加盟店 加盟店レコード(本部との関係管理)
加盟店のエンドユーザー 各加盟店テナントで独立管理(マルチテナント活用)
本部サポート履歴 活動レコード(指導・相談・クレーム対応)

FC加盟店向けフィールド設計

フィールド名 種類 内容
感情温度 選択式 本部との関係温度
加盟店ステータス 選択式 検討中 / 契約締結 / 開業準備 / 運営中 / 更新検討
月次売上 数値 直近月の売上(ロイヤリティ算出基準)
開業日 日付 FC開業日(記念日フォローの起点)
課題メモ テキスト 「この加盟店が抱えている主な課題」
次回訪問予定 日付 本部担当者の次回サポート訪問日

重要ワークフロー

月次売上低下アラート:

トリガー:月次売上が前月比20%以上減少
アクション:本部担当者へタスク生成
「{加盟店名}の売上が前月比{減少率}%落ちています。
 今週中にフォロー連絡。感情温度の確認と課題ヒアリングを」

開業1周年フォロー:

トリガー:開業日から365日
アクション:担当者タスク生成
「{加盟店名}の開業1周年です。
 記念のメッセージと、2年目に向けた経営支援の提案を」

感情温度クール以下の早期介入:

トリガー:加盟店の感情温度がクール(青)以下に変化
アクション:本部マネージャーへSlack通知
「【要注意】{加盟店名}との関係が冷えています。
 契約更新リスクを確認し、今週中に本部訪問を検討してください」

3事業横断ダッシュボード——経営者が毎週見る数字

アーカス・ウェルフォームの経営者は、1つのダッシュボードで3事業の健全性を確認しています。

経営者ダッシュボードの4KPI:

全事業の感情温度分布:3事業合計で「クール以下が何%か」
不動産:今月の成約件数と追客リスト件数
きくらげEC:今月の新規購買者と2回目購買転換率
きくらげFC:感情温度クール以下の加盟店数

これらを週1回・5分で確認することで、「今週どの事業に経営資源を集中すべきか」が判断できます。


まとめ——異なる3事業を「1つの顧客哲学」で統合する

アーカス・ウェルフォームの事例が示すのは、「CRM4.0の思想は事業の種類を選ばない」という事実です。

不動産仲介・EC販売・FC管理という異なる事業でも、「顧客との感情的なつながりを育てる」「担当者が変わっても関係が続く」「先手のフォローを仕組み化する」という核心は共通しています。

EMOROCO CRM LiteのマルチテナントとBPFを使えば、3事業をバラバラのツールで管理するのではなく「1つのCRM哲学で統合管理」できます。

30日間の無料トライアルでお試しいただけます。
デジタル化・AI導入補助金2026 対応ツール番号:DL07-0022934
製品情報:https://www.emoroco.com/


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この記事を書いた人
松原 晋啓

詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォームドCRM)を世界的に提唱したCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、国内外で多くの賞を受賞している。
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