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学習塾がEMOROCO CRM Liteで体験授業後の保護者フォローを仕組み化し入塾率が1.9倍になった話
こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。
「体験授業に来てくれたのに、なぜ入塾してくれないんだろう」
この疑問を抱えながら、私たちはずっと「もっといい体験授業を作ること」に集中していました。
でも、問題は体験授業の「中」にあったのではなく、体験授業の「後」にありました。
※本記事は業界の実態と複数社の導入パターンをもとにした仮想ストーリーです。
導入前——体験授業の半数が入塾につながらなかった
私が経営する学習塾は、小学生・中学生を対象にした個別指導塾です。
講師8名・在籍生80名。
地域に根ざして12年運営してきました。
長年の悩みは「体験授業→入塾の転換率」でした。
月に平均12名が体験授業に来てくれますが、入塾につながるのは6名前後。転換率は約50%。
「業界平均的な数字だから仕方ない」と思っていましたが、ある年の春、3名が体験授業に来て3名とも入塾しなかった週がありました。
3名全員に連絡を取ったところ、2名はすでに他塾に入塾しており、1名はまだ検討中でした。
「まだ検討中」の保護者に話を聞くと、こんな言葉が返ってきました。
「体験授業はとても良かったです。
でも、その後ご連絡がなかったので、うちのことはあまり興味がないのかなと思っていました」
私は言葉を失いました。
「良かった」と感じてくれていた保護者が、フォローがなかっただけで他塾に流れていた。
私たちの問題は体験授業の質ではなく、体験後の「沈黙」だったのです。
問題の構造——「48時間」が勝負を決めている
保護者の学習塾選びの行動を調べると、業界では以下のことがわかっています。
半数以上の保護者が、2校以上の体験授業を比較してから入塾を決める。
体験授業を比較している保護者に対して、先に連絡をした塾が優位に立ちます。
「また連絡をしようと思っていた矢先に電話が来た」という体験が、「この塾は自分たちのことを気にかけてくれている」という印象を作ります。
問題は「いつ連絡するか」です。
体験授業の翌日・翌々日——つまり48時間以内が最も効果的です。
この時間帯を過ぎると、保護者の記憶の中で「あの塾の体験授業」の印象が薄れ始め、他塾との差別化が難しくなります。
私たちの塾で起きていたことは、「体験授業の翌日・翌々日にフォロー連絡をすること」が「その日の授業が終わった後の疲れた状態の講師の記憶」に依存していたことです。
記憶は必ずどこかで漏れます。
特に月曜日の体験授業は、火曜日・水曜日と授業が続く中で後回しになりがちでした。
EMOROCO CRM Liteとの出会い——「仕組みで先手を打つ」という発想
EMOROCO CRM Liteを知ったのは、同じ地域で個別指導塾を経営している仲間からです。
「体験授業日を入力すると、48時間後に自動でフォロータスクが来る」という話を聞いて、「それだけでいい」と思いました。
高機能なCRMは必要ありませんでした。
「体験授業後48時間以内に、必ず保護者に連絡が入る」という仕組みさえあれば、問題の7割は解決できると直感しました。
設計——塾に特化した6つのフィールドと3本のワークフロー
フィールド設計
| フィールド名 | 種類 | 内容 |
|---|---|---|
| 感情温度 | 選択式 | 赤=ホット / オレンジ=ウォーム / 青=クール / 水色=コールド |
| 体験授業日 | 日付 | 体験授業を受けた日(最重要トリガー) |
| 体験時の反応 | 選択式 | 非常に前向き / 前向き / 中立 / やや消極的 / 不明 |
| 他塾比較状況 | 選択式 | うちだけ / 1〜2校と比較中 / 3校以上と比較中 / 不明 |
| 入塾を迷っている理由 | 選択式(複数可) | 費用 / 距離 / 他塾との比較 / 子どもの意向 / 時期尚早 / その他 |
| 在籍生の学年 | 選択式 | 小1〜小6 / 中1〜中3 |
| 退会リスク | 選択式 | 低い / 中程度 / 高い |
| ナラティブ | テキスト | 体験授業中の様子・保護者が気にしていた点・お子さんの反応 |
感情温度の塾向け定義
| 感情温度 | 色 | 学習塾での定義 |
|---|---|---|
| ホット | 🔴 赤 | 体験授業後に「入りたい」という言葉あり / 即日資料を持ち帰った |
| ウォーム | 🟠 オレンジ | 前向きな反応 / 「夫(妻)と相談します」という返答 |
| クール | 🔵 青 | 反応が中立 / 他塾との比較を明言 / フォロー連絡に反応薄い |
| コールド | 🩵 水色 | 体験後から2週間以上連絡なし / 断りの返答があった |
ワークフロー設計:3本の必須ワークフロー
ワークフロー①:体験授業後48時間フォロー(最重要)
トリガー:「体験授業日」フィールドの48時間後
アクション:担当講師へタスク生成
「{保護者名}様({生徒名}・{学年})の体験授業から48時間です。
必ず本日中に電話またはメッセージでご連絡ください。
連絡時のポイント:
① 体験授業中の良かった点を具体的に伝える
例:「〇〇の計算、すごく集中して取り組んでいましたよ」
② 入塾後のビジョンを1つ伝える
例:「次の定期テストまでに〇〇ができるようになりそうです」
③ 迷っている理由を自然に聞く
ナラティブメモを確認してから電話すること」
このワークフローが動き始めた瞬間から、「フォロー漏れ」という概念がなくなりました。
ワークフロー②:1週間後の検討状況確認
トリガー:体験授業日から7日後 × 感情温度ウォーム以上 × 入塾レコードなし
アクション:担当講師へタスク生成
「{保護者名}様のご検討状況の確認を。
1週間経過しました。迷っている理由があれば丁寧にヒアリングし、
解消できる点があれば具体的な提案をしてください。
他塾比較状況:{他塾比較状況}
迷っている理由:{入塾を迷っている理由}」
ワークフロー③:在籍生の退会リスクアラート
トリガー:退会リスクフィールドが「高い」に変化
または最終授業から2週間以上欠席
アクション:教室長へタスク生成
「【要注意】{生徒名}({学年})の退会リスクが上がっています。
今週中に保護者へのフォロー連絡を。
最近の授業での様子と、学習面での変化をナラティブに記録してから電話すること」
導入1ヶ月目——「ナラティブが電話を変えた」
ワークフローが動き始めた最初の週、講師から報告がありました。
「田中さん(体験生の保護者)に電話したとき、『ああ、連絡をいただけると思っていました』と言われました。
今まではかけづらくて後回しにしていたのに、タスクが来たから電話したら、向こうも待ってたんですよね」
もう一つの変化が、ナラティブメモの活用でした。
体験授業の担当講師が「体験中にお子さんが図形問題を解いたとき、初めて笑顔になった」「お母さんが『国語が特に心配』と何度もおっしゃっていた」という情報をナラティブに記録する習慣ができました。
フォロー電話をする講師がこのナラティブを事前に確認してから電話をかけると、会話の質が変わりました。
「〇〇くん、体験のとき図形問題でいい解き方をしていましたよ。国語のご心配もうかがっています。
個別指導でしたら国語と算数を同時に強化できますので……」
保護者から「うちの子のことをちゃんと見てくれている」という言葉が増えました。
3ヶ月後——入塾率の変化が数字になった
導入から3ヶ月後のデータです。
| 指標 | 導入前(3ヶ月平均) | 導入後3ヶ月 |
|---|---|---|
| 月間体験授業者数 | 12名 | 13名(ほぼ同じ) |
| 体験→入塾転換率 | 50% | 72%(+22ポイント) |
| 月間入塾者数 | 6名 | 9.4名 |
| 48時間以内フォロー実施率 | 34% | 96% |
| フォロー漏れ件数 | 月3〜4件 | 月0〜1件 |
体験授業の数はほぼ変わっていません。
広告費も増やしていません。
「体験に来てくれた人を逃さない仕組み」を作っただけで、月間入塾者数が約1.6倍になりました。
6ヶ月後——「退会防止」にも効果が現れた
入塾率改善の次に変化が現れたのは「退会防止」でした。
退会リスクフィールドの運用を始めて6ヶ月、「受験終了後の中3生を除く退会率」が前年比で8ポイント改善しました。
最も効果があったのは「2週間以上連続欠席した生徒の保護者へのフォロー」です。
以前は「しばらく来ていないな」と気づいたときには既に退会届が届いていることがありました。
EMOROCO CRM Liteのワークフローが「2週間連続欠席→教室長タスク」を自動生成するようになってから、「来られない理由」を先に聞きに行けるようになりました。
「部活が忙しくて来られなかっただけ」「体調を崩していた」——理由を聞いてフォローすることで、本来であれば退会していたケースの半数以上を引き留めることができました。
1年後——入塾率1.9倍・在籍生数が過去最高に
導入から1年後の数字です。
| 指標 | 導入前 | 1年後 |
|---|---|---|
| 体験→入塾転換率 | 50% | 68%(1.9倍換算) |
| 月間入塾者数 | 6名 | 8.6名 |
| 在籍生数 | 80名 | 107名(過去最高) |
| 退会率(受験生除く) | 20%/年 | 12%/年 |
| フォロー漏れ件数 | 月3〜4件 | ほぼゼロ |
| 講師の残業時間 | 週3〜4時間 | 週1時間以下 |
入塾率が1.9倍という数字より、私が最も嬉しかったのは「講師のストレスが減った」ことです。
「フォロー電話をしなければいけないのに、後回しにしてしまった」「体験生にいつ連絡すればいいか迷った」——こういった精神的な負担が、ワークフローで「今日この人に連絡する」と決まることでなくなりました。
この1年で学んだこと——3つの教訓
教訓①:フォロー漏れの原因は「怠慢」ではなく「仕組みのなさ」
講師は「フォローしたくない」のではありません。
「いつ」「何を」「どう伝えるか」が明確でないから後回しになっていた。
ワークフローが「いつ」を決め、ナラティブが「何を」を教えてくれる——この設計が講師の行動を変えました。
教訓②:体験授業時のナラティブ記録が入塾率を決める
「体験授業中の具体的なエピソード」を記録することが、フォロー電話の質を決めます。
「体験ではこういうことがありました」という具体的な言葉が、保護者に「この塾はうちの子をちゃんと見てくれている」という信頼を作ります。
このナラティブを記録する習慣が、最初は3ヶ月かかりました。
教訓③:「比較している保護者」へのアプローチを変えた
「他塾と比較中」という保護者に対して、以前は「比較されると不利」と感じて積極的に連絡できませんでした。
EMOROCO CRM Liteで「他塾比較状況」フィールドを管理するようになってから、「比較中だからこそ早く連絡する」というアプローチに変えました。
比較している保護者は「情報が欲しい」状態です。先に丁寧な情報提供をした塾が選ばれやすい。
まとめ——「入塾してほしい」から「仕組みで届ける」へ
学習塾の入塾率を上げる方法は、「もっといい体験授業を作ること」だけではありません。
「体験授業後48時間以内に、必ず保護者に届ける仕組みを作ること」が、最も即効性が高い改善でした。
EMOROCO CRM Liteで実現したのは2つです。
- フォロー漏れをゼロにする: 体験授業日を入力するだけで、48時間後に自動でタスクが来る設計
- フォローの質を上げる: ナラティブに記録した体験中のエピソードが、電話の「具体的な言葉」になる
広告費をかけて新しい体験生を集めるより、「今来てくれている体験生を逃さない仕組み」を作る方が、コストパフォーマンスははるかに高い。
この事実に気づいたことが、私の塾経営を変えました。
【今日からできる最初の1ステップ】 まず「体験授業日」フィールドと「体験時の反応」フィールドを作り、「体験授業日から48時間後にフォロータスクを生成する」ワークフローを1本設定してください。この1本だけで、フォロー漏れが消えます。
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