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EMOROCO CRM Lite ノーコード開発の教科書 — エンティティ設計から実践まで
こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。
EMOROCO CRM Liteの大きな特徴は、プログラミングの知識がなくても、自社の業務に合わせてCRMを組み立てられることです。
しかし「ノーコードで自由に作れます」と言われても実際に何から手をつければいいのか、迷う方も多いと思います。
この記事では、ノーコード開発の基本的な考え方から実際の設計手順、よくある失敗まで一通り学べる教科書としてまとめました。
目次
1.ノーコード開発の全体像
2.エンティティ設計の基本
3.リレーションシップ設計 — データ同士をつなぐ
4.バリデーション設計 — 入力の質を守る
5.システムエンティティ管理 — 使う機能を絞り込む
6.Webリソースによる軽量拡張
7.実践例:業種特有のエンティティを一から作る
8.ノーコード開発でよくある失敗
9.よくある質問(FAQ)
10.まとめ
1. ノーコード開発の全体像
EMOROCO CRM Liteのノーコード開発は、大きく6つの要素で構成されています。
- エンティティ:管理したいデータの種類(取引先、案件、契約など)
- フィールド:エンティティが持つ項目(会社名、金額、ステータスなど)
- フォーム:データを入力・閲覧する画面
- ビュー:データを一覧表示する画面
- グラフ・ダッシュボード:データを可視化する画面
- リレーションシップ:エンティティ同士のつながり
この6つを組み合わせることで、標準的なCRM機能に加えて、業種特有の業務にも対応できる画面をプログラムを書かずに構築できます。
ノーコードカスタマイズ機能の概要もあわせてご覧ください。
2. エンティティ設計の基本
エンティティとは、CRM上で管理したいデータのまとまりのことです。
標準で用意されている取引先・案件・契約・請求などに加えて、業種特有の管理対象(設備、申請、会員情報など)を新しいエンティティとして追加できます。
エンティティを設計する際は、次の順序で考えるとスムーズです。
1.何を管理したいのかを明確にする(例:レンタル機材の貸出状況)
2.必要なフィールドを洗い出す(機材名、貸出先、貸出日、返却予定日、状態)
3.フィールドの型を決める(テキスト、数値、日付、選択肢など)
4.フォームで、入力担当者にとって使いやすい並び順を設計する
5.ビューで、一覧表示で確認したい項目を選ぶ
最初から完璧な設計を目指す必要はありません。
まずは最小限のフィールドで作り、運用しながら必要な項目を追加していくという進め方が現実的です。
3. リレーションシップ設計 — データ同士をつなぐ
エンティティは単体では機能しません。
多くの業務データには親子関係があります。
たとえば「受注」に対して複数の「受注明細」がぶら下がる「契約」が特定の「取引先企業」に属するといった具合です。
リレーションシップ管理画面では、エンティティを選択し、そのエンティティを親としてどのエンティティを子として関連づけるかを設定します。
この設定によって、1件の受注に対して複数の明細行を紐づけて管理できるようになります。
設計のポイントは、「どちらが親で、どちらが子なのか」を最初に明確にすることです。
一般的には、「1件に対して複数存在するもの」が子、「複数の子をまとめる単位」が親になります。
詳しくはリレーションシップ管理機能ガイドを参照してください。
4. バリデーション設計 — 入力の質を守る
自由にエンティティやフィールドを追加できることは、裏を返せば「入力ルールを決めておかないとデータが乱れやすい」ということでもあります。
バリデーション設定では、次の6種類のルールをエンティティ×フィールド単位で設定できます。
| バリデーション種別 | 用途の例 |
|---|---|
| 必須入力(Required) | 担当者名や連絡先など、必ず入力してほしい項目 |
| 最大文字数(MaxLength) | 備考欄など、長すぎる入力を防ぎたい項目 |
| 最小文字数(MinLength) | 番号や記号など、一定の桁数が必要な項目 |
| 正規表現(Regex) | 郵便番号や電話番号など、書式を統一したい項目 |
| 最小値(Min) | 数量や金額など、マイナス値を防ぎたい項目 |
| 最大値(Max) | 割引率など、上限を設定したい項目 |
ルールを設定する際は、エラーメッセージも現場の言葉で設定できます。
「Validation Error」のような技術的な文言ではなく、「郵便番号は半角数字7桁で入力してください」のように何をすればいいかが伝わる文言にすることが定着のポイントです。
詳しくはバリデーション設定機能ガイドを参照してください。
5. システムエンティティ管理 — 使う機能を絞り込む
ノーコードで自由に拡張できることの落とし穴は、「機能を追加しすぎて、画面が複雑になる」ことです。
システムエンティティ管理では、標準エンティティ(ユーザー、予定、契約、製品、見積、営業案件、受注、取引先企業、請求、サポートインシデントなど)ごとに表示・非表示をテナント単位で切り替えられます。
使わない機能は非表示にしておき、必要になったタイミングで再び有効化するという運用が可能です。
非表示にしても、既存のデータが削除されることはありません。
詳しくはシステムエンティティ管理機能ガイドを参照してください。
6. Webリソースによる軽量拡張
エンティティ・フィールド・フォームの組み合わせだけでは表現しきれない細かな補助機能が欲しい場合はWebリソース機能を使います。
HTML・CSS・JavaScriptといったファイルをCRMの管理画面上に登録し、フォーム内の補助説明パネルや簡易的な入力チェックとして活用できます。
たとえば、「見積金額が一定額を超えたら、承認が必要になる旨をその場で表示する」といった補助パネルをコード欄に直接HTMLを記述するだけで作成できます。
標準機能を壊さず、必要な部分だけ軽量にカスタマイズできる点が特徴です。
詳しくはWebリソース機能 実践編を参照してください。
7. 実践例:業種特有のエンティティを一から作る
ここまでの要素を組み合わせて、たとえば不動産管理業向けに「物件管理」エンティティを一から作る流れを見てみましょう。
1.エンティティ作成:「物件」という新しいエンティティを作成する
2.フィールド設計:物件名、住所、賃料、契約状況、管理会社担当者といったフィールドを追加する
3.リレーションシップ設計:「取引先企業(管理会社)」を親、「物件」を子として関連づける
4.バリデーション設計:賃料フィールドに「最小値0」のルールを設定し、マイナス値の入力を防ぐ
5.フォーム・ビュー調整:営業担当者用のフォームでは主要項目のみを表示し、管理部門用のフォームでは契約書類の詳細まで表示する
6.システムエンティティ管理:不動産業では使わない「サポートインシデント」などの標準エンティティを非表示にする
7.Webリソースでの補助:契約更新が近づいた物件に警告表示を出す簡易パネルを追加する
このように、標準機能にない業種特有の管理対象であっても6つの要素を順番に組み立てることで開発を伴わずに業務に合わせた画面を作り上げられます。
8. ノーコード開発でよくある失敗
ノーコード開発に慣れていない段階では、次のような失敗が起きがちです。
・最初から完璧なエンティティ設計をしようとして、時間がかかりすぎる:まず最小限で作り、運用しながら育てるという発想に切り替える
・フィールドを増やしすぎて、フォームが煩雑になる:本当に必要な項目だけに絞り、役割ごとにフォームを分ける
・リレーションシップの親子関係を誤って設定し、集計がおかしくなる:「1件に対して複数存在するもの」を子に設定する原則を徹底する
・バリデーションを設定せず、後からデータの乱れに気づく:エンティティ作成と同時に、最低限のバリデーションを設定しておく
・使わない標準機能をそのままにして、画面が複雑になる:システムエンティティ管理で早めに整理する
9. よくある質問(FAQ)
Q. エンティティはいくつまで作成できますか?
契約プランのレコード数・DB容量の範囲内であれば、業務に応じて自由に作成できます。
Q. 一度作成したエンティティやフィールドは、後から変更できますか?
はい。
運用しながらフィールドの追加や、フォーム・ビューの調整を行えます。
Q. プログラミングの知識がなくても、本当に使いこなせますか?
基本的なエンティティ・フィールド・フォームの設計であれば、プログラミングの知識は不要です。
Webリソース機能を使った高度な拡張を行う場合は、HTML・CSS・JavaScriptの知識があるとより柔軟に対応できます。
Q. 業種特有のテンプレートは用意されていますか?
標準機能に加えて、業種別の設計ガイドをブログで多数公開しています。
近い業種の記事を参考にしていただくことをおすすめします。
10. まとめ
EMOROCO CRM Liteのノーコード開発は、エンティティ・フィールド・フォーム・ビュー・グラフという基本要素にリレーションシップ、バリデーション、システムエンティティ管理、Webリソースという4つの仕組みを組み合わせることで業種を問わず自社に合わせたCRMを組み立てられる設計になっています。
最初から完璧を目指さず、小さく作って運用しながら育てていくことがノーコード開発を使いこなす一番の近道です。
EMOROCO CRM Liteは月額1,500円/ユーザー(最低3ユーザーから)・初期費用0円で、30日間の無料トライアル(https://www.emoroco.com/)から始められます。
IT導入補助金対象ツール番号:DL07-0022934。
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