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「会議前のExcel集計が半日かかっていた」 — 部品メーカー営業5名がEMOROCO CRM Liteのダッシュボードで月次報告をゼロにした変革ストーリー

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

「毎月最終週の月曜日は、半日つぶれます」

兵庫県の精密部品メーカー・藤井製作所(仮名・従業員42名・年間売上4.6億円)の営業部長・藤井部長(仮名)は、2年前まで毎月この言葉を言い続けていました。

「5名の営業担当者それぞれがExcelに商談データを入力して、私がそれを一つのファイルに集約して、グラフを作って、月次会議の資料を準備する。これだけで毎月4〜5時間かかっていた」

そして月次会議の中身はどうだったか。

「各担当者が順番に今月の商談状況を口頭で報告する。私は『感触はどうか』と聞く。担当者は『もう少し時間がかかります』と言う。それだけで1時間半かかった。何も決まらない会議だった」

その藤井製作所がEMOROCO CRM Liteを導入してから8ヶ月後、月次報告の会議は正式に廃止されました。

なぜ可能だったのか。そして廃止した後、何が変わったのか——この記事で詳しく紹介します。

※本記事は業界の実態と複数社の実際の導入パターンをもとに構成した仮想の変革ストーリーです。


導入前の課題——「見えない」が生む3つの損失

損失① 会議前の集計作業が「営業の時間」を奪っていた

案件管理をExcelで行っていたものの、会議前の入力作業に約半日かかり、会議も結果報告だけといった現状は、製造業の営業組織で広く見られる課題です。

藤井製作所も例外ではありませんでした。

「月末が近づくと、担当者5名全員が自分のExcelを更新する作業に追われる。それ自体が営業活動を止める時間になっていた。しかも私が集約するとき、各担当者のフォーマットが微妙に違うから、統合するだけで時間がかかる」

「引合から量産まで2年かかる案件が、Excelの商談管理シートから漏れていた」という声は業界全体に共通の問題です。藤井製作所でも、長期商談がExcelの行の「どこか」に埋もれて、フォローが止まっていた案件が複数存在していました。

損失② 会議が「報告」で終わり「判断」が生まれなかった

月次会議を1時間半かけてやっても、具体的なアクションが決まらない——これは「情報の遅さ」が原因でした。

「会議で報告される情報は、最大1ヶ月前の状態だ。A社との商談が2週間前に大きく動いていても、会議ではそれが報告されない。結果として『先月はどうだったか』という後向きの話しか出てこない」

営業担当者が週次や月次のリポート作成に膨大な時間を使っている現状では、本来の営業活動に集中できず、チーム全体の生産性が下がります。

損失③ 「売れない原因」が誰にもわからなかった

売上は伸びず、原因分析もできていなかった——これは製造業CRM導入事例で繰り返し出てくる言葉です。

「なぜ今月の受注が少ないのか。どの案件が止まっているのか。競合との競争でどこで負けているのか——Excelの一覧表を見ても、これらの答えは出てこなかった。全員が感覚で動いていた」


転換点——「CRMのダッシュボードで会議をする」という発想

EMOROCO CRM Liteを導入したきっかけは、藤井部長が参加したセミナーでのひと言でした。

「製造業のCRM定着で最も効果的なのは、『営業会議をCRMのダッシュボードで行う』ことです。紙の報告書やExcelの商談リストを廃止し、CRMのパイプラインレポートを営業会議の議題にする——」

この考え方が藤井部長の頭に刺さりました。

「逆転の発想だと思った。CRMを先に入れて、そのCRMで会議をやることで、入力せざるを得ない環境を作る。入力しなければ会議で自分の案件が出てこない——これが定着の仕掛けになる」


導入の進め方——「小さく始めて、会議で使い始める」

第1週:入力項目を「4つだけ」に絞る

「最初から全部の情報を入れようとしたら失敗する」——Salesforceなど高機能CRMでの失敗事例を聞いていた藤井部長は、最初の入力項目を徹底的に絞りました。

【第1週の入力項目(これだけ)】
・得意先名
・商談の内容(一行メモ)
・商談フェーズ(初回/提案中/見積提出/クロージング/受注/失注)
・次のアクションと期日

「これだけ入力すれば、ダッシュボードに案件が見える。まずそこから始めた」

第2週:「会議でダッシュボードを映す」ルールを宣言する

EMOROCOに全員が案件を入力し終えた翌週の月曜日、藤井部長は営業チームに宣言しました。

「今月から、月次会議でのExcel報告は廃止する。代わりにEMOROCOのダッシュボードを全員で見ながら話し合う。ダッシュボードに載っていない案件は、会議で話せない」

「最初は担当者からブーイングが出た。『EMOROCOに入力していない案件はどうするんですか』と。私は『今日の会議が終わるまでに入力してください』と言った。その日の午後、5名全員が必死に入力した」

製造業のCRM定着で、入力しなければ会議で報告できない状態を作ることが鍵——この仕掛けが、藤井製作所でも機能しました。


ダッシュボードの設計——「朝5分で全案件の状態がわかる」を実現した

藤井部長がEMOROCO CRM Liteで設計したダッシュボードは、シンプルながら強力なものでした。

【藤井製作所の営業ダッシュボード構成】

【上段:今月の着地予測】
今月の受注済み金額:○○万円
今月クローズ予定×確度高の案件合計:○○万円
今月目標:○○万円 / 達成率:○○%

【中段:要注意案件リスト(毎朝確認)】
・クローズ予定まで14日以内 × フェーズが「提案中」以前
  → 動きが遅すぎる案件。今週中に介入が必要
・最終接触から21日以上経過 × フェーズ「クロージング」以前
  → 止まっている案件。なぜ止まっているかを確認
・競合の情報が記録されている案件
  → 競合動向を週次でモニタリング

【下段:担当者別パフォーマンス】
担当者別:今月の商談数 / 受注件数 / 失注件数
今月の失注理由の分布(価格/タイミング/競合/その他)

「毎朝7時に会社に来てEMOROCOを開く。5分でチーム全体の状態がわかる。誰の案件が止まっているか、今月の着地はどのくらいか、競合がどこで動いているか——全部見える」


月次報告廃止への道——3ヶ月の段階的な変革

1ヶ月目:ExcelとEMOROCOの並行期間

「最初の1ヶ月は、Excelも残した。担当者の不安を解消するため。ただし、月次会議ではEMOROCOのダッシュボードだけを使った」

1ヶ月目の月次会議は、従来の1時間半から50分に短縮されました。ダッシュボードを見ながら話すため、「報告」の時間がなくなり「議論」の時間が増えたからです。

2ヶ月目:Excelへの入力を停止

「2ヶ月目から、Excelへの入力をやめた。担当者が『Excelも更新しなきゃいけないのか』と聞いてきたとき、『EMOROCOだけでいい』と言った。そこで担当者の顔がほっとした」

2ヶ月目の月次会議は35分に短縮。「今月の問題案件はどれか」「この案件を動かすために何が必要か」という前向きな議論が生まれ始めました。

3ヶ月目:月次会議を「週次の短時間会議」に移行

「3ヶ月が経ったとき、私は月次会議をやめて週次の15分会議に変えた。EMOROCOのダッシュボードがあれば、1ヶ月単位でなく1週間単位で状況を把握できる。問題に気づくのが早くなれば、解決も早くなる」

月次報告廃止後の会議設計:

【毎週月曜 朝15分・全員参加】
① 今週の赤アラート案件の確認(5分)
  → 「止まっている案件」「クローズが迫っているのに動きがない案件」を全員で確認

② 先週の受注・失注の共有(5分)
  → 失注した案件は理由を全員で確認。同じ失注を防ぐための学習

③ 今週各担当者が動くべき最優先アクションの確認(5分)
  → 「今週A社に提案する」「B社に競合対策の資料を送る」という具体的なアクションを宣言して終わる

「月次会議1時間半が、週次15分×4回=1ヶ月60分になった。時間は変わらないが、内容はまったく違う。毎月『報告のための時間』だったものが、毎週『意思決定のための時間』になった」


導入8ヶ月後——数字が物語る変化

指標 導入前 導入8ヶ月後
月次報告会議の時間 毎月1時間30分 0分(廃止)
月次Excelレポート作成時間 毎月4〜5時間(部長込み) 0時間
状況把握の頻度 月1回(月次報告時のみ) 毎日(朝5分のダッシュボード確認)
「止まっている案件」の発見タイミング 1ヶ月後(月次会議時) 最大21日後(アラート検知)
失注分析の実施頻度 なし(感覚のみ) 週次(失注理由の選択式記録)
今月の着地予測の精度 「感触ベース」 確度別案件金額の合計で算出

特に注目すべきは「止まっている案件の発見タイミング」の変化です。以前は月次会議で初めて「あの案件、止まってましたね」となっていたものが、最大21日後には自動アラートで検知される状態になりました。

予期せぬ変化——担当者のモチベーションが上がった

「想定外だったのは、担当者のモチベーションが上がったことだ」と藤井部長は言います。

CRM導入により受注数が増加し、これにともなって営業部門の従業員のモチベーションも大幅に向上したという製造業の事例は複数ありますが、藤井製作所でも同様の変化が起きました。

「以前は、自分が頑張っているかどうかが数字に見えにくかった。毎月の受注金額だけで評価される感じがあった。EMOROCOを使い始めてからは、商談数・接触頻度・提案件数・失注率——自分の活動量が全部見える。チームの中での自分の立ち位置もわかる。それが刺激になっている」

CRMに蓄積したデータは担当者ごとの評価指標を統一化できるため、部門や組織のモチベーション向上にもつながります——この効果が藤井製作所でも現れました。

最大の変化——「売れない原因が見えた」

導入から4ヶ月後、ダッシュボードの失注理由分析から重大な発見がありました。

「4ヶ月分の失注データを見たとき、失注理由の42%が『価格』だった。でも詳しく見ると、価格で負けた案件のほとんどが『見積提出から2週間以上経ってからの失注』だった。つまり、見積提出が遅いせいで競合に先を越されていた」

この発見から、「見積提出は受領から3営業日以内」という社内ルールを制定。3ヶ月後、失注率が前期比で約18%改善しました。

リアルタイムで情報共有ができるようになり、製品の売れない原因が判明し、これを改善するための施策も打ち出せるようになった——製造業CRM活用の典型的な成功パターンが、藤井製作所でも再現されたのです。


藤井部長が伝えたいこと

「月次報告を廃止することが目的じゃなかった。『報告のために使っていた時間を、判断のための時間に変える』ことが目的だった」

「EMOROCOを使う前、私はいつも『今月の状況はどうだ』と聞く側だった。今は『今週この案件を動かすために何が必要か』を話し合う側になった。これが本当の変化だ」

営業ダッシュボードの大きなメリットのひとつは、リアルタイムでの状況把握を可能にすることです。従来の営業報告では、データ収集や集計に時間がかかり、最新の状況を把握するまでにタイムラグが生じていました——この問題が、藤井製作所では完全に解消されました。

EMOROCO CRM Liteは、月1,500円/ユーザーから、今日から始められます。まず「4つの項目だけ入力して、来週の会議でダッシュボードを映す」——それだけから始めてみてください。
https://www.emoroco.com/


まとめ——藤井製作所の変革を支えた3つの仕掛け

仕掛け①「入力しなければ会議で話せない」ルール EMOROCOに入力していない案件は会議で議題にできない——このルールが、担当者の自発的な入力を生み出しました。製造業のCRM定着で最も効果的なのはこの「仕掛け」であるとされています。

仕掛け②「会議前の集計作業をゼロにする」という明確なゴール設定 「月次レポート作成の時間をゼロにする」という具体的なゴールが、EMOROCOの使い方の設計を明確にしました。何のためにダッシュボードを作るのかが明確なため、必要な情報だけを絞り込めました。

仕掛け③「月次報告」から「週次の意思決定」への設計転換 月に1回・90分の「報告会議」を、週4回・15分の「意思決定会議」に転換。情報の鮮度が上がり、問題発見から解決までのサイクルが劇的に短縮されました。


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この記事を書いた人
松原 晋啓

詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォームドCRM)を世界的に提唱したCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、国内外で多くの賞を受賞している。
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