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「この物件、あのお客様にぴったりだ」を仕組みにする — 不動産仲介会社がEMOROCO CRM Liteの地図連携で物件と顧客のマッチング管理を仕組み化する方法
こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。
「あ、この物件——確かAさんが探していたエリアじゃないか?」
物件情報を見ながら担当者がこうひらめいたとき、頭の中には何人のお客様の顔が浮かびますか?
ベテラン営業担当者であれば、記憶力と経験でこの判断ができます。しかし担当顧客が増えれば増えるほど、そして担当者が複数いる店舗であれば、この「あのお客様にぴったり」という発見は確率に頼るものになります。
不動産業界では「追客」が成約率を左右する最重要プロセスとされています。追客を自動化したことで新人でも追客の質を一定以上に保てるようになり、来店率が1.6倍、成約率は2倍以上に伸びたという事例もあります。しかしその前提となるのは、「どのお客様に・どの物件情報を・いつ届けるか」のマッチング精度です。
この記事では、EMOROCO CRM Liteの地図連携機能を活用して、顧客の希望条件と物件情報を地図上で照合し、最適なタイミングで「ぴったりな物件」を届ける仕組みを構築する方法をお伝えします。
不動産仲介が抱える「マッチング管理の4つの壁」
壁① 顧客の希望条件が「最初だけ」で更新されない
来店・問い合わせ時に希望条件をヒアリングします。「駅徒歩10分以内・2LDK・予算3,500万円・○○エリア」——しかし、数ヶ月の検討の中で顧客の条件は変化します。「やはりもう少し広いほうがいい」「予算を少し上げてもいい」「子どもが生まれるので3LDKが必要になった」——こうした変化が記録されないまま、古い条件で追客が続きます。
やみくもにコンタクトを取るべきではなく、顧客の希望に合わせてアプローチをカスタマイズする必要があります——これは業界全体の共通認識ですが、条件が更新されていなければカスタマイズできません。
壁② 物件情報と顧客情報が「別々の管理」になっている
物件情報は物件管理台帳に、顧客情報は顧客管理表に——それぞれ別のファイル・システムで管理されているケースが多いです。その結果、「新しい物件が入ってきたとき、希望条件が合致するお客様を探す」という作業が、担当者が頭の中で行う「想像のマッチング」になります。
顧客の希望条件にマッチする物件情報のみ抽出してリストアップできれば、お客様に提案する物件を効率よく探せます——しかしそのためには、顧客情報と物件情報が同一のシステムで管理されている必要があります。
壁③ 「そのうち客」への追客が止まっている
不動産の売買は長期の検討を要します。「今すぐ」ではなく「半年〜1年後」に動く顧客——いわゆる「そのうち客」——への追客は、忙しい繁忙期には後回しになりがちです。
定期的に物件情報を送り続けていると「いつも連絡してくれたから」という理由で購入していただけることもある——という事例が示すように、長期追客の継続こそが不動産仲介の成約を生み出す重要な活動ですが、仕組みがなければ忙しさに埋もれます。
壁④ 担当者交代で「お客様の文脈」がリセットされる
古くからの慣習を重んじる不動産業界では、顧客とのやり取りは担当者しか把握していないというケースが多々あります。担当者が不在の時や、異動・退職などの時には、顧客は同じ説明を何度もしなければいけなくなり、顧客満足度を下げてしまう事態になりかねません——これは業界全体の構造的問題として認識されています。
EMOROCO CRM Liteの地図連携が変えること
EMOROCO CRM Liteには地図連携機能が標準搭載されています。顧客レコードに「希望エリア(住所・地名)」を登録すると、地図上に顧客の希望エリアをピンで表示できます。
また、物件レコードに「所在地(住所)」を登録すると、物件の場所も地図上にピンで表示されます。
地図上で実現できること:
- 顧客Aさんの「希望エリア(○○駅周辺・徒歩10分圏内)」のピン
- 新規入荷物件のピン
- この2つのピンの距離・関係が地図上で一目でわかる
これにより、「今日入ってきた新着物件が、どのお客様の希望エリアと重なっているか」を、担当者の記憶に頼らずデータで判断できます。
EMOROCO CRM Liteで構築するマッチング管理の全体設計
ステップ① 顧客レコードのカスタムフィールド設計——「マッチングの精度」を決める情報を登録する
【顧客レコードの必須フィールド】
基本情報:
・氏名・連絡先(電話・メール・LINE)
・反響媒体(ポータルサイト/自社HP/紹介/チラシ)
・問い合わせ日・来店日
・担当スタッフ
希望条件(マッチングの核心):
・希望エリア(住所または地名:地図連携のベース)
・希望エリアの優先度(絶対条件/できれば/妥協可)
・希望路線・最寄り駅
・希望間取り(1K/1LDK/2LDK/3LDK/3LDK以上 など)
・希望専有面積(下限・上限)
・予算(売買:上限額、賃貸:月額上限)
・購入形態(現金/ローン、ローン事前審査の状況)
・築年数の許容範囲(新築のみ/10年以内/20年以内/問わない)
・こだわり条件(選択式複数選択):
□ 駐車場あり □ 日当たり良好 □ リノベーション済み
□ ペット可 □ 南向き □ 角部屋
□ 2階以上 □ 閑静な住宅街 □ 学区指定
現在の状況:
・検討フェーズ(情報収集中/真剣検討/すぐ動ける)
・現在の住まい(賃貸/持ち家/同居)
・引越し希望時期
・競合他社の接触状況(あり/なし/不明)
・希望条件の直近更新日(条件変更があった日付)
関係管理:
・顧客の温度感(ホット/ウォーム/クール/そのうち客)
・内見済み物件数
・最終接触日
・次回フォローの内容・期日
・担当者メモ(顧客の価値観・気にしていること・NG事項)
ステップ② 物件レコードの設計——マッチングの「もう一方の軸」を作る
【物件レコードの必須フィールド】
基本情報:
・物件名・所在地(住所:地図連携のベース)
・最寄り駅・徒歩分数
・間取り・専有面積
・価格(売買)または賃料(賃貸)
・築年数・建物構造
・物件種別(マンション/戸建て/土地/収益物件)
物件の特徴:
・特徴タグ(選択式複数選択):
□ 駐車場あり □ 南向き □ 角部屋
□ ペット可 □ リノベーション済み □ 日当たり良好
□ 閑静な住宅街 □ 学区良好 □ 即入居可
・物件ステータス(新着/紹介中/商談中/成約済み/掲載終了)
・入荷日・掲載開始日
マッチング管理:
・紹介済み顧客リスト(誰にいつ紹介したか)
・反応が良かった顧客
・この物件のターゲット顧客像(担当者メモ)
ステップ③ 地図連携を活用した「新着物件×希望エリア」のマッチング作業
新着物件が入ってきたときの標準的な作業フロー:
1. 物件レコードを新規作成(所在地・条件を入力)
2. EMOROCOの地図画面を開く
→ 新着物件のピンが地図上に表示される
3. 顧客の「希望エリア」ピンと新着物件のピンを地図上で比較
→ 「この物件の希望エリアと重なる顧客は誰か」を地図で確認
4. 希望条件フィールドで絞り込み
→ 間取り・予算・築年数などの条件フィルタをかけて
「この物件にマッチする顧客リスト」を絞り込む
5. マッチした顧客に対してフォロータスクを生成
→ 「○○様へ新着物件の案内連絡」タスクを担当者に自動生成
6. 紹介後に「紹介済み」として物件レコードに記録
→ 同じ物件を重複して案内するミスを防ぐ
ステップ④ 追客フェーズ別のワークフロー設計
【ホット顧客(すぐ動ける)の追客ワークフロー】
最終接触から3日後
タスク:「新着物件の案内・内見アポイント確認」
内見後24時間以内
タスク:「内見後フォロー(感想確認・次のステップ提案)」
内容:「いかがでしたか?」の感想確認と次の行動の提案
申込み・契約フェーズに入ったとき
タスク:「契約進行管理タスク一式」を自動生成
チェックリスト:
□ 申込書の受取
□ ローン審査書類の確認
□ 重要事項説明の日程調整
□ 契約日の確定
□ 引き渡し日の確定
【ウォーム顧客(真剣検討)の追客ワークフロー】
最終接触から7日後
タスク:「希望条件に合う新着物件の案内(週1ペース)」
最終接触から30日後
タスク:「希望条件の再確認・更新ヒアリング」
内容:「その後、ご条件で変わった点などはありますか?」
最終接触から60日後
タスク:「市場状況のご報告・価格動向の情報提供」
内容:「最近○○エリアでは〜」という教育型の接触
【そのうち客の長期追客ワークフロー】
最終接触から1ヶ月後
タスク:「希望エリアの新着物件リスト送付」
最終接触から3ヶ月後
タスク:「長期フォロー:生活の変化確認」
最終接触から6ヶ月後
タスク:「長期フォロー:相場情報提供・検討再開の打診」
内容:「半年でエリアの相場がこう変化しました。
今のうちに動くのは良いタイミングかもしれません」
ステップ⑤ ダッシュボードで「今日の最優先アクション」を把握する
【不動産仲介 マッチング管理ダッシュボード】
【今週の新着物件×マッチング顧客】
→ 今週入荷した物件に対して、まだ案内していない
マッチング顧客のリスト
【ホット顧客の追客タスク一覧(今日・明日)】
→ 「すぐ動ける」顧客への連絡・内見後フォローの期限確認
【長期未接触顧客アラート】
条件:「そのうち客」× 「最終接触から90日以上」
→ 忘れられかけている見込み客を検出
【希望条件未更新アラート】
条件:「最終接触から60日以上」×
「希望条件の直近更新日が90日以上前」
→ 古い条件のまま追客している危険な顧客を検出
【内見後フォロー漏れアラート】
条件:「内見実施日から48時間以上経過」×
「内見後フォロータスクが未完了」
→ 成約につながる最重要フォローの漏れを防止
【担当者別の追客状況】(マネージャー向け)
→ 担当者ごとの今週の追客件数・内見件数・成約件数
ステップ⑥ 成約後も続く「顧客との長期関係」を設計する
不動産取引は成約で終わりではありません。顧客を囲い込んで将来にわたって継続的に利用してもらう必要があります——これは業界全体の共通認識です。
【成約後の長期フォローワークフロー】
成約・引き渡し後1ヶ月
タスク:「入居後の様子確認・不具合の有無確認」
成約から6ヶ月後
タスク:「居住感想の確認・次のライフイベントの把握」
成約から1年後
タスク:「1周年のご挨拶・売却・買い替えの種まき」
成約から3年後・5年後
タスク:「買い替え・住み替えの提案タイミング」
内容:家族構成の変化に合わせた住み替え需要の掘り起こし
顧客の子どもが独立する年齢になったとき
タスク:「住み替え需要の確認(ダウンサイジング提案)」
「地図で見る」ことが「関係を深める」につながる理由
不動産仲介において、地図は単なる物件の場所表示ツールではありません。
顧客が「○○駅の近くに住みたい」と言うとき、その背景には必ず理由があります。「職場が近い」「子どもの学校区がいい」「以前住んでいたエリアが好き」——この理由を知っていれば、「駅からは少し遠いけれど、学校区は同じで価格が安い物件もありますよ」という提案ができます。
地図連携を通じて顧客の希望エリアを「見える化」することは、担当者が「なぜそのエリアを希望しているのか」を考えるきっかけを作ります。そしてその「なぜ」を理解した提案が、顧客に「この営業担当者は自分のことをわかってくれている」という信頼を生みます。
CRM4.0が示す「顧客を共創パートナーとして向き合う」という思想は、不動産仲介においては「顧客の暮らしの夢を一緒に形にする」という形で具現化されます。そしてその出発点が、希望エリアと物件の「地図上でのマッチング」という具体的な作業です。
月1,500円から始められるEMOROCO CRM Liteで、まず全顧客の「希望エリア・希望条件」を入力することから始めてください。次に新着物件が入ってきたとき、地図を開いて「誰にこの物件が合うか」をデータで確認できる状態になります。
https://www.emoroco.com/
まとめ——不動産仲介 マッチング管理仕組み化チェックリスト
顧客レコードの設計:
- 「希望エリア(住所・地名)」が地図連携できる形式で登録されているか
- 「希望条件(間取り・予算・こだわり条件)」が選択式で管理されているか
- 「希望条件の直近更新日」フィールドが設定されているか
- 「顧客の温度感・検討フェーズ」が更新されているか
物件レコードの設計:
- 「所在地(住所)」が地図連携できる形式で登録されているか
- 「特徴タグ」が顧客のこだわり条件と対応する形式になっているか
- 「紹介済み顧客リスト」が記録されているか(重複案内防止)
地図連携の活用:
- 新着物件入荷時に地図でマッチング顧客を確認する作業フローが決まっているか
- マッチング顧客へのフォロータスクが生成されるか
追客ワークフローの設計:
- 顧客の温度感別に追客頻度・内容が設定されているか
- 内見後24時間以内のフォロータスクが自動生成されるか
- そのうち客への長期追客ワークフローが設定されているか
- 成約後の長期フォロー(1年後・3年後・5年後)が自動生成されるか
ダッシュボードの設計:
- 「新着物件×マッチング顧客」リストが表示されているか
- 「希望条件未更新アラート」が設定されているか
- 「内見後フォロー漏れアラート」が設定されているか
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