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「紹介してもらえる会社」は何が違うのか — 不動産・リフォーム会社がEMOROCO CRM Liteで紹介営業を仕組み化する方法

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

「うちは広告を出さなくても、紹介だけで仕事が来る」

そう言える会社と、毎月広告費をかけても新規客の獲得に苦労している会社——何が違うのでしょうか。

答えは「紹介が起きる仕組みを持っているかどうか」です。

不動産・リフォーム業界では、高額の取引だからこそ、人間関係・人とのつながりで営業に発展する場合が少なくありません。しかし多くの会社では、紹介は「運」や「担当者の人柄」に依存しており、組織として再現できる仕組みになっていません。

この記事では、不動産・リフォーム業界が抱える紹介営業の課題を整理し、EMOROCO CRM Liteを使って「紹介が生まれ続ける仕組み」を構築する具体的な方法をお伝えします。


なぜ紹介営業は「属人的」になってしまうのか

課題① OB客の情報が担当者の記憶に依存している

不動産営業では、顧客ごとに担当者が固定されているケースが一般的です。そのため、顧客情報や案件などの管理が属人化しやすい課題があります。

工務店・リフォーム会社でも同じことが起きています。「Aさんは3年前に外壁塗装をやった。そろそろ屋根も気にしているはずだ」——こうした情報は担当営業の頭の中にしかなく、その人が退職した瞬間に失われます。

担当者が変わるたびに「初めまして」から関係を作り直すことになれば、OB客は「以前と違う会社になった」と感じ、紹介どころか次回の発注も他社に流れてしまいます。

課題② 完工後のフォローが「感覚」で行われている

CRMはアフターサービスやリピート受注にも効果的です。定期点検の時期を自動でリスト化し、リマインド通知を送ることで、リフォームや追加工事の提案がしやすくなり、顧客満足度やリピート率の向上にも直結します。

しかし現実には、完工後のOB客フォローは担当者の「気が向いたとき」に行われているケースがほとんどです。「そういえばBさん、今年で完工から3年になるな」と思い出したときには、すでに別の会社に声をかけた後だった——こうした機会損失が日常的に起きています。

課題③ 「誰が誰を紹介してくれたか」が記録されていない

紹介営業で最も重要なのは、「紹介のネットワーク」を可視化することです。しかし多くの会社では、紹介元と紹介先の関係が記録されておらず、「あのお客様から過去に何件紹介してもらったか」すら把握できていません。

紹介してくれた顧客への感謝・報告・フォローが途切れると、紹介の連鎖は止まります。逆に、紹介してくれた人を大切にする仕組みがあれば、紹介は連鎖し続けます。

課題④ 追客が非効率で、取りこぼしが多い

追客の対象となる顧客情報を整理できていなければ、ターゲットの振り分けに労力がかかります。追客業務が非効率になることで物件提案や内見といったコア業務に時間を充てられず、生産性が低下してしまう可能性があります。

不動産仲介では問い合わせ後の追客スピードが成約率を左右します。「反響があったのに2日後に連絡したら他社に決まっていた」——このパターンを繰り返している会社は、仕組みの問題です。


EMOROCO CRM Liteで「紹介が生まれ続ける仕組み」を作る4つのステップ

ステップ① OB客情報を「組織の資産」として一元管理する

EMOROCO CRM Liteの顧客レコードに、OB客の情報を体系的に蓄積します。住所・電話番号といった基本情報だけでなく、自社ビジネスに必要な項目をノーコードで自由に追加できます。

不動産・リフォーム業向けの推奨カスタムフィールド:

フィールド名 内容の例
施工(成約)日 2022年4月15日
工事(物件)種別 外壁塗装 / 中古戸建て購入
施工金額(成約金額) 85万円
紹介元顧客 鈴木様(顧客レコードと紐付け)
次回提案候補 屋根診断・屋根塗装(2025年以降)
家族構成 夫婦・子ども2人
お客様の性格・注意点 価格より品質重視。訪問より電話が好ましい
満足度 ★★★★★(完工後アンケートより)
紹介意向 高(「知人にも紹介したい」と発言)

これらの情報はチーム全員がリアルタイムで共有できます。担当者が変わっても、次の担当者が「このお客様はどんな方か」を即座に把握でき、関係をリセットせずに引き継げます。


ステップ② 完工後のフォローを「5年先まで」自動スケジュール化する

EMOROCO CRM Liteのワークフロー自動化機能を使うと、完工日を入力するだけで、5年先までのフォロータスクが自動生成されます。

リフォーム会社向けの自動タスク設計例:

完工日から30日後
  → タスク「1ヶ月点検の案内・満足度確認の電話」

完工日から365日後
  → タスク「1年点検のアポイント打診」

完工日から3年後
  → タスク「屋根・外壁の無料診断のご案内(次回提案)」

完工日から5年後
  → タスク「大規模リフォームのご相談のご案内」

不動産仲介向けの自動タスク設計例:

成約日から3ヶ月後
  → タスク「新生活の状況確認・ご挨拶の連絡」

成約日から1年後
  → タスク「住み心地の確認・知人への紹介依頼」

成約日から3年後
  → タスク「住み替え・買い増しのご相談案内」

成約日から5年後
  → タスク「売却・リノベーションのご相談案内」

このタスクが担当者のダッシュボードに届いたとき、担当者はそのお客様の顧客レコードを開き、過去のやりとり・工事内容・お客様の性格を確認してから連絡できます。

「久しぶりにご連絡しました。あの工事から3年になりますが、屋根の状態はいかがでしょうか?」——この一言が、次の受注と、次の紹介につながります。


ステップ③ 紹介ネットワークを「可視化・資産化」する

EMOROCO CRM Liteでは、顧客レコード同士を関連エンティティとして紐付けられます。「Aさんが紹介してくれたBさん」「BさんがさらにCさんを紹介してくれた」という関係性を、システム上で視覚的に管理できます。

紹介ネットワーク管理の具体的な設定:

  1. 顧客レコードに「紹介元顧客」フィールドを追加
  2. 紹介してくれたお客様の顧客レコードと紐付け
  3. 成約時に「紹介元への御礼連絡」タスクを自動生成
  4. 成約から3ヶ月後に「工事の状況をご報告」タスクを自動生成
  5. 「紹介意向:高」フラグの顧客を定期的にダッシュボードでリストアップ

ダッシュボードで把握できるようになること:

  • 過去1年間で最も多くの紹介をくれたお客様トップ10
  • 紹介経由の成約件数・成約率(広告経由との比較)
  • 紹介連鎖のマップ(Aさん→Bさん→Cさんの流れ)
  • 「紹介意向が高いのにまだ紹介がない」お客様リスト

このダッシュボードを見るだけで、「今月、誰に感謝の連絡を入れるべきか」「誰に紹介のお願いをするタイミングか」が即座にわかります。


ステップ④ 追客スピードと質を「仕組み」で底上げする

不動産仲介では特に、お客様が物件を探している段階では、競合の不動産会社にも同じように連絡しているでしょう。迅速な回答は競合への顧客流出を防ぎ、また相手へ好感を与えます。

EMOROCO CRM Liteで追客を仕組み化するとこうなります。

問い合わせ〜成約の追客フロー設計例(不動産仲介):

問い合わせ受付
  → 即日タスク「当日中に電話・メールで初回連絡」自動生成

初回連絡から3日後
  → タスク「物件提案・内見の打診」自動生成

内見後3日後
  → タスク「内見の感想確認・次の提案」自動生成

失注(他社決定)後3ヶ月後
  → タスク「状況確認・次回検討時の再アプローチ」自動生成

失注顧客の再追客が「宝の山」になる

リフォームなど、今後もリフォームを検討しているかもしれません。そのため、失注しても定期的なアプローチを継続しましょう。

一度失注しても、半年後・1年後に再び検討が始まることは多いです。その時点で「あの会社、ちゃんと覚えていてくれた」と感じてもらえれば、今度こそ成約につながります。EMOROCOのワークフローで失注後の定期フォローを自動化すれば、他社が追客を止めたタイミングで自社だけが連絡している状態を作れます。


導入後に変わること:Before / After

項目 Before(Excel・記憶管理) After(EMOROCO CRM Lite)
OB客フォロー 担当者が「気が向いたとき」だけ 完工日から自動でタスク生成、5年先まで設計済み
担当者交代時 顧客情報が失われ、ゼロから関係構築 レコードに全情報が蓄積、翌日から同じ品質で対応可能
紹介元の把握 誰が誰を紹介したかわからない 紐付けとダッシュボードで紹介ネットワークを可視化
追客管理 担当者がバラバラに管理、取りこぼし多発 フォローフローをワークフロー化、取りこぼしゼロ
失注後のフォロー ほぼ行われていない 失注後3ヶ月・6ヶ月・1年後のタスクを自動生成
マネージャーの把握 月次報告まで実態不明 ダッシュボードでリアルタイムに全員の状況を確認

「紹介してもらえる会社」になるための本質

紹介が生まれる理由は、突き詰めると一つです。

「この会社に頼んでよかった」という体験の蓄積と、その体験を思い出させるタイミングの設計。

工事の品質・接客の丁寧さ・価格への納得感——これらが「よかった」という体験を作ります。しかしどれだけ良い体験をしても、人間は時間とともに忘れます。「あのリフォーム会社、良かったんだよね」という記憶が薄れる前に、ちょうど良いタイミングで連絡が来る。それが「紹介したい」という気持ちを引き出します。

EMOROCO CRM Liteは、この「ちょうど良いタイミング」を仕組みとして設計するためのツールです。月1,500円という低コストでスモールスタートでき、自社の業務フローに合わせてノーコードでカスタマイズできます。

まず完工後のOB客リストをCSVでインポートするだけで、今日から仕組みが動き始めます。無料トライアルで、その変化を実感してみてください。


まとめ

不動産・リフォーム業界で「紹介が生まれ続ける仕組み」を作るための4ステップをお伝えしました。

  1. OB客情報の一元管理: 担当者の記憶から組織の資産へ。全情報をEMOROCOに蓄積し、担当変更に備える
  2. 完工後フォローの自動化: 完工日を登録するだけで5年先までのタスクが自動生成。フォロー漏れをゼロにする
  3. 紹介ネットワークの可視化: 誰が誰を紹介してくれたかを記録・蓄積し、感謝のフォローを仕組み化する
  4. 追客の仕組み化: 問い合わせ〜失注後までのフォローフローを設計し、取りこぼしと機会損失をなくす

「紹介してもらえる会社」は、偶然ではなく設計によって作られます。その設計を、月1,500円から始められます。
https://www.emoroco.com/


関連記事:[EMOROCO CRM Liteで最初の30日間にやること——スモールスタートを成功に変えるロードマップ]

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この記事を書いた人
松原 晋啓

詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォームドCRM)を世界的に提唱したCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、国内外で多くの賞を受賞している。
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