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知識創造研究室 by CRM(xRM)

【連載 | CRM 4.0 #02】CRM4.0で変わる製造業 - アフターサービスから共創パートナーシップへの進化

みなさん、こんにちは。
CRM 4.0が各業種・業界にどう変革をもたらすのかを連載形式で解説したいと思います。
連載の2回目は、製造業を取り上げていきます。

製造業に必要なCRMの再定義:売って終わりの時代は終わった

かつて製造業にとってのCRMは、「販売後の問合せ対応」、「修理記録の管理」といったアフターサービス部門の効率化ツールに過ぎませんでした。
しかし今、世界の産業構造は「モノ中心」から「コト・体験中心」へと変化し、製品を通じた "共創" こそが製造業の競争力になりつつあります。

この変革を支えるのが、CRM 4.0(クリエイティブCRM)です。

CRMの進化と製造業への適用

CRM 4.0では、顧客の "声" や "使用環境" だけでなく、深層心理や業界特有の文脈、企業文化への共鳴といった非構造化データをもとに、「一緒に未来をつくる関係性」を築きます。

製造業におけるCRM 4.0のユースケース

アフターサービスの転換

・故障や不具合の予兆を、IoTセンサとCRMのAIで検知し、予防保守を自動化
・顧客の保守履歴や満足度変化をもとに、離脱兆候を検知して先回りフォロー
・顧客の声(VOC)から改善案を自動抽出し、次期製品へのフィードバックに活用

パートナー型営業への進化

・顧客の課題・業務環境に合わせて、製品ではなくソリューションを提案

・AIが生成する提案資料が、過去に似たケースの成功事例を盛り込んでカスタマイズ

・営業プロセス全体を通じて、"売る" ではなく "伴走する" スタンスを徹底

感情・価値観に基づいた関係構築

・クレーム対応時の "感情の履歴" を可視化し、最適なフォローメッセージを自動生成
 例:「現場で困っていたことに寄り添ってくれた」という印象が強化され、NPS向上

・長年の付き合いがある顧客に対して、「変化に寄り添う提案」で感情的ロイヤルティを醸成

製品開発との連動(共創の仕組み化)

・顧客からのフィードバックをリアルタイムでCRMに蓄積 → EMOROCOが傾向を自動解析

・製品開発部門と営業部門が、CRMのデータをもとに "共創型プロトタイプ" を設計
 例:重機メーカーが建設現場の温度・傾斜・作業時間のデータを元に新機能を開発

EMOROCOによるCRM 4.0の実現

アーカス・ジャパンが提供するEMOROCOは、CRM 3.0を支えるパーソナライズドCRM基盤ですが、CRM 4.0では以下のように進化して活用されます。

CRM 4.0導入による製造業の変化(定量 + 定性)

◆定量的メリット(一例)

・営業受注率の向上

・保守契約更新率向上

・クレーム対応時間の削減

・新製品開発リードタイムの削減

◆定性的メリット(一例)

・顧客から「製品を超えた相談相手」として信頼されるようになる

・部門間の連携が深化し、"技術主導営業" が定着

・営業・サービスの人員のモチベーションが向上(感謝される実感)

まとめ:アフターサービスは終わりではない、始まりである

CRM 4.0の本質は、「関係性を管理する」ことではなく、「関係性を育む」こと。
製造業が "売って終わり" の世界から脱却し、顧客と価値を共創するパートナーとなるための鍵が、まさにこの考え方にあります。

CRMを導入すること自体が目的ではなく、顧客との共創関係を築く企業文化をどう設計するかが未来を競争力を左右します。

次回予告

次回は、「CRM 4.0で変わる金融業 -信頼だけでは不十分な時代にどう共鳴を生むか?」をテーマにお届けします。

この記事を書いた人
河内 祐樹

社会人1年目でDynamics CRM 4.0と出会い、各種Dynamics CRM の導入や立ち上げに携わる。
CRM導入の楽しさに魅了され、紆余曲折ありながらもDynamics CRM を専門に日々奮闘中。
営業部門向けやサポート部門向けの導入経験が多く、SFAやコールセンター向けの導入を得意としている。

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