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EMOROCO CRM Lite

飲食店向けEMOROCO CRM Lite活用ガイド — 常連客との関係をお店の資産に変える

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

飲食店にとって、常連客との関係は、経営の安定を支える大きな柱です。
しかし、「あのお客様の好み」「前回のご要望」といった大切な情報が、特定のスタッフの記憶だけに頼っている店は、少なくありません。

今回は、この常連客との関係をお店全体の資産として蓄積する方法を、EMOROCO CRM Liteの活用とともに解説します。

目次

1. 飲食店が抱える特有の課題
2. なぜPOSレジや紙の台帳では限界があるのか
3. エンティティ設計の具体例
4. 常連客を来店サイクルで可視化する
5. 好み・要望を記録し、パーソナライズした接客に活かす
6. 予約管理のワークフロー自動化
7. あるレストランのよくある課題シナリオ
8. 業態別に見る活用イメージ
9. 複数店舗展開時の顧客情報統合
10. 来店間隔の変化から、離反の兆候に気づく
11. スタッフ間での情報共有
12. アレルギー・食の好みの記録における配慮
13. 導入の進め方
14. よくある質問(FAQ)
15. まとめ

1. 飲食店が抱える特有の課題

飲食店には、次のような特有の課題があります。

・常連客の好みや過去の要望を、特定のスタッフの記憶に依存してしまう
・スタッフの入れ替わりが多く、顧客との関係が引き継がれにくい
・予約の管理が、電話メモや紙の予約表に分散してしまう
・複数店舗を展開している場合、店舗をまたいだ顧客情報の統合が難しい
・来店頻度が減ってきている顧客に気づくのが遅れる

2. なぜPOSレジや紙の台帳では限界があるのか

多くの飲食店では、売上データはPOSレジで管理していても、顧客一人ひとりの好みや要望までは記録されていません。
この状態では、次のような問題が発生します。

・「前回、あのお客様は◯◯が苦手だとおっしゃっていた」という情報が、対応したスタッフの記憶だけに残る
・スタッフが退職すると、常連客との関係性がゼロから再構築される
・予約情報が紙のノートに手書きで残されているだけで、検索や集計ができない

3. エンティティ設計の具体例

EMOROCO CRM Liteのノーコード機能を使い、飲食店向けに次のようなエンティティ設計が可能です。

顧客エンティティ:氏名、連絡先、初回来店日、会員ランクを管理
来店履歴エンティティ:来店日、利用金額、注文内容を管理
好み・要望エンティティ:好きなメニュー、苦手な食材、特別な要望を記録
予約エンティティ:予約日時、人数、席の希望を管理

リレーションシップ管理機能を使い、「顧客(親)→ 来店履歴(子)」「顧客(親)→ 好み・要望(子)」という構造を組み立てることで、顧客ごとにこれまでの来店履歴や好みを一つの画面で確認できるようになります。

4. 常連客を来店サイクルで可視化する

飲食店にとって、常連客の来店サイクルを把握することは、経営の安定に直結します。

・来店頻度・来店間隔を、ナーチャリングスコアとして蓄積する
・スタッフが接客時に感じる顧客との関係の温度感を、感情温度として記録する
・両者を組み合わせることで、「本当に大切にすべき常連客」を感覚だけでなくデータで把握できるようになる

EMOROCO CRM Liteのダッシュボードでは、この2軸のマトリックス分析をグラフとして確認でき、「来店頻度は高いが、スタッフとの関係はまだ薄い顧客」や「頻度は減っているが、実は根強いファンである顧客」といった感覚だけでは見えにくいパターンを視覚的に把握できます。

5. 好み・要望を記録し、パーソナライズした接客に活かす

常連客への接客の質を高める上で、好みや要望の記録は欠かせません。

・アレルギーの有無や、苦手な食材を記録し、注文時の確認に活かす
・誕生日や記念日といった特別な日を記録し、サプライズの提案につなげる
・過去に好評だったメニューの傾向を記録し、新メニューの提案に活かす

これらの記録があることで、担当スタッフが変わっても、同じ水準のパーソナライズされた接客を提供できます。

6. 予約管理のワークフロー自動化

予約管理は、飲食店の日々の運営に直結する業務です。
ワークフロー機能を使い、次のような自動化を組み込めます。

・予約日の前日に、顧客へのリマインド通知を自動送信する
・特別な要望(アレルギー対応、記念日対応など)がある予約を、当日のスタッフに自動で共有する
・キャンセルが発生した際、空き状況を関係スタッフに共有する

これらの自動化により、予約に関する伝達漏れや対応漏れを防げます。

7. あるレストランのよくある課題シナリオ

具体的なイメージを持っていただくために、あるレストランでのシナリオを紹介します。

このお店では、常連客の好みやアレルギー情報を、ベテランのスタッフが個人的に覚えていました。
あるとき、そのスタッフが休みの日に、初めて対応するスタッフが、そのお客様のアレルギー情報を知らないまま料理を提供してしまい、慌てて確認する事態になりました。
幸い大事には至りませんでしたが、店長は「属人的な記憶に頼っていたことの怖さを痛感した」と振り返っています。

好み・要望エンティティを使い、アレルギー情報や苦手な食材を記録として残す運用に変えたことで、このお店では誰が対応しても安全な接客ができる体制が整いました。

8. 業態別に見る活用イメージ

個人経営の飲食店:常連客一人ひとりの好みを、店主自身の記憶に頼らず記録することで、安心して営業を任せられるスタッフを増やせる
チェーン展開する飲食店:店舗をまたいだ顧客情報の統合により、系列店を利用した際にも一貫したサービスを提供できる
予約制の高級店:予約時の細かい要望(席の配置、記念日の演出など)を正確に記録し、期待を超える接客につなげる
カフェ・喫茶店:来店頻度の高い常連客を可視化し、感謝を伝える機会を作る

9. 複数店舗展開時の顧客情報統合

複数店舗を展開している飲食店の場合、店舗をまたいだ顧客情報の統合が課題になりやすくなります。

・「1顧客=1ID」の原則に基づき、どの店舗を利用しても、同じ顧客として認識できる状態を作る
・店舗ごとの来店履歴を、顧客ごとに横断的に確認できるようにする
・本部として、店舗をまたいだ優良顧客の傾向を把握する

これにより、系列の別店舗を利用した際にも、一貫したサービスを提供できる体制が整います。

10. 来店間隔の変化から、離反の兆候に気づく

以前顧客が離れていくのに気づけない理由で解説した通り、顧客の離反は静かに進行することが多くあります。
飲食店においても、次のようなサインに注意することが有効です。

・以前は月に数回来店していた顧客が、来店間隔が徐々に開いてきている
・予約時の反応や、スタッフとのやり取りの温度感が、以前より薄くなっている

来店履歴を記録として蓄積し、定期的に振り返る体制を作ることで、こうした変化に、感覚だけでなくデータとして気づけるようになります。

11. スタッフ間での情報共有

飲食店では、シフト制で働くスタッフが多く、常連客の情報共有には工夫が必要です。

・出勤したスタッフが、その日来店予定の常連客の情報を事前に確認できるようにする
・接客中に気づいた要望や変化を、他のスタッフにも伝わる形で記録する
・店長やマネージャーが、店舗全体の常連客対応の状況を把握できるようにする

セキュリティロールを使い、スタッフの役割に応じた情報アクセスを設計することも可能です。

12. アレルギー・食の好みの記録における配慮

顧客の好みや要望を記録する際は、次の点に配慮することをおすすめします。

・アレルギー情報は、安全な提供のために必要な範囲で記録し、閲覧できるスタッフを適切に制限する
・記録した情報は、あくまで接客の質を高めるためのものであり、過度な詮索にならないよう配慮する
・顧客が自ら伝えてくれた情報を、丁寧に記録するという姿勢を大切にする

13. 導入の進め方

飲食店での導入は、次のような段階的な進め方をおすすめします。

・まずは顧客情報・来店履歴の記録という基本的な運用から始める
・好み・要望の記録は、スタッフが運用に慣れてから徐々に充実させていく
・複数店舗での情報統合や予約管理の自動化は、運用が安定してから検討する

14. よくある質問(FAQ)

Q. 小規模な個人店でも導入する意味はありますか?
はい。
むしろ小規模な店舗ほど、常連客との関係が経営に直結するため、記録として残すことの効果が大きくなります。

Q. スタッフの入力負担は大きくなりませんか?
シンプルな項目から始め、日々の業務の延長線上で記録できる運用を心がけることで、負担を抑えられます。

Q. 複数店舗の情報を本部が一括して確認できますか?
はい。
ダッシュボード機能を使い、店舗をまたいだ状況を本部で確認できます。

Q. 予約サイトとの連携はできますか?
外部コネクタ機能を使い、API連携を検討することが可能です。

Q. アレルギー情報は安全に管理できますか?
セキュリティロールを使い、必要なスタッフのみが閲覧できるよう権限を制限できます。

15. まとめ

飲食店にとって、常連客との関係は、経営の安定を支える重要な資産です。
EMOROCO CRM Liteのノーコード設計とナーチャリングスコア・感情温度による2軸評価を使えば、来店サイクルの把握、好み・要望の記録、離反の兆候への早期の気づきまで、一つの基盤で実現できます。
スタッフが変わっても、常連客との関係性がお店全体の記録として引き継がれる体制を整えることが、長期的なファンづくりにつながります。

EMOROCO CRM Liteは月額1,500円/ユーザー(最低3ユーザーから)・初期費用0円で、30日間の無料トライアル(https://www.emoroco.com/)から始められます。
IT導入補助金対象ツール番号:DL07-0022934。

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この記事を書いた人
松原 晋啓

アーカス・ジャパン代表取締役/CRMコンサルタント
詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォーム型CRM)を提唱して世界的に広めてWWで表彰を受けたCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、The Wall Street Journal、Newsweek、TIME、WORLDCOM、毎日新聞(週刊エコノミスト)、文化放送等、国内外で多くの賞を受賞し、「経済界」にて4年連続で関西財界を代表する企業として選出されている。
著書:バーサタイリスト - 35歳までに「1万人に1人」の実力者になる方法

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