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CRMに関するよくある誤解を解く — 「CRM=営業支援システム」ではありません
こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。
CRMについて話をしていると、驚くほど頻繁に同じ誤解に出会います。
「CRMを導入したけど営業が定着しなかった」「CRMって結局SFAのことでしょう?」「マーケティングオートメーションを入れたのに成果が出ない」——実はこれらの悩みの多くは、CRMという概念そのものへの誤解から生まれています。
今回は、CRMに関する代表的な誤解を、一つずつ解いていきます。
誤解① 「CRM=SFA(営業支援システム)」
もっとも多い誤解が、CRMとSFAを同じものとして扱ってしまうことです。
「CRMを導入する」と言いながら、実際にはSFA(営業活動の進捗管理ツール)だけを入れて終わってしまっている会社は少なくありません。
しかしSFAは、CRMを構成する一部の「サブシステム」に過ぎません。
CRMとSFAを同列に比較すること自体が、実は論点のすり替えです。
この誤解は、CRMというシステムの歴史をたどると、なぜ起きるのかがよく分かります。
CRMに本当に必要なのは、たった2種類のデータ
まず整理しておきたいのは、CRMという仕組みが本来扱うべきデータは、次の2種類だけだということです。
- 定型データ(顧客情報):会社名、担当者名、連絡先、契約内容など、あらかじめ項目が決まっているデータ
- 非定型データ(活動データ):商談の内容、問い合わせの経緯、担当者が感じた温度感など、決まった形を持たないデータ
CRMの役割は、この2種類のデータを、顧客ごとに一元的に蓄積し、活用することです。それだけです。
サブシステムは「データを集める道具」でしかない
では、SFAやCTI(コールセンター・カスタマーサポート向けシステム)、MA(マーケティングオートメーション)は何のためにあるのでしょうか。
答えはシンプルで、これらはすべて「顧客との接点(チャネル)ごとに、定型データ・非定型データを集めるための道具」です。
- SFAは、営業という接点で生まれる活動データを集める
- CTIは、電話やサポート窓口という接点で生まれるやり取りを記録する
- MAは、Webサイトやメールという接点での反応データを集める
これらのサブシステムは、それぞれの持ち場でデータを集めることに特化していますが、集めたデータを顧客ごとに統合し、意味のある形にまとめる役割は担っていません。
その統合の役割こそが、CRM本来の仕事です。
サブシステムだけを導入すると、なぜ「矛盾」が生まれるのか
ここが、多くの会社が陥る落とし穴です。
CRMという土台がないまま、SFAやMAといったサブシステムだけを単独で導入すると、次のようなことが起こります。
- 営業部門はSFAで顧客の温度感を追いかけているが、サポート部門はCTIで別の記録をつけており、両者がつながっていない
- MAが機械的にスコアリングした「有望なリード」と、営業担当者の肌感覚が食い違っていても、誰も気づかない
- それぞれのシステムが、それぞれの部門の都合だけで運用され、会社全体としての顧客理解にたどり着かない
サブシステムは、あくまでCRMという土台があってこそ活きる存在です。
土台のないままサブシステムだけを積み上げても、それぞれが矛盾を抱えたまま、目標のはっきりしない、効果の出にくいシステムになってしまいます。
誤解② 「顧客管理は、データさえ入れておけば十分」
もう一つの誤解は、CRMを「定型データを正確に記録すること」だけだと捉えてしまうことです。
契約内容や連絡先といった客観的な情報を正確に管理することは大切ですが、それだけでは不十分です。
本来のCRMでは、定型データにも非定型データにも、それぞれ「主観(人が感じたこと)」と「客観(数値・記録として残る事実)」の両方が必要です。
たとえば活動データであれば、「何回訪問したか」という客観的な回数だけでなく、「担当者が感じた関係の深さ」という主観的な評価も同時に扱う必要があります。
この主観と客観を、それぞれ独立した軸として扱い、2軸のマトリックスで評価する——これが、CRMが本来目指していた姿です。
「1顧客=1ID」という、見落とされがちな大原則
CRMにはもう一つ、意外と守られていない大原則があります。それが「1顧客=1ID」です。
同じ顧客の情報が、営業部門のExcel、サポート部門の別システム、マーケティング部門のリストにそれぞれ別々のIDやフォーマットで存在している——これは非常によくある状態ですが、この時点でCRMは機能していません。
1人の顧客、1つの企業に対して、社内のどのシステムを見ても同じIDで紐づいている状態こそが、CRMの出発点です。
裏を返せば、SFAやMAをどれだけ高度に使いこなしていても、この「1顧客=1ID」が実現できていない会社は、CRMができているとは言えないということになります。
CRM4.0は、この「本来の姿」への原点回帰であり最終形
ここまで紹介してきた「1顧客=1IDの原則」「定型・非定型データの主観×客観の2軸評価」——これらは決して新しい概念ではなく、CRMが本来持っていた考え方です。
しかし、SFAやMAといったサブシステムが個別に進化していく過程で、いつしか「CRM=営業支援ツール」という矮小化された理解が広がってしまいました。
CRM4.0(Creative CRM)が目指しているのは、この本来の姿への原点回帰です。
そして同時に、テクノロジーが進化した今だからこそ実現できる、その最終形でもあります。
感情温度という主観的な軸と、ナーチャリングスコアという客観的な軸を重ね合わせる設計は、まさにこの「主観×客観の2軸評価」という原則を、現代の技術で体現したものです。
まとめ
CRMを導入してもうまくいかない、と感じている会社の多くは、実は「CRM」という名前のもとに、SFAやMAといったサブシステムだけを個別に導入してしまっているケースです。
CRMは、定型データと非定型データを「1顧客=1ID」の原則のもとに統合し、それぞれを主観と客観の両面から評価する仕組みです。
この本来の姿を理解した上で導入を進めることが、CRMを機能させるための第一歩になります。
EMOROCO CRM Liteは、この本来のCRMの考え方をノーコードで実装できる基盤として、月額1,500円/ユーザー(最低3ユーザーから)・初期費用0円で、30日間の無料トライアル(https://www.emoroco.com/)から始められます。
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