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介護施設向けEMOROCO CRM Lite活用ガイド — 利用者・ご家族との関係を組織の記録として支える
こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。
介護施設の運営には、日々のケアそのものに加えて、ご家族とのコミュニケーション、多職種スタッフ間の情報共有、利用開始から契約終了までの管理といった多岐にわたる業務が伴います。
今回は、こうした介護記録以外の周辺業務に、EMOROCO CRM Liteをどう活用できるかを解説します。
なお、最初にお伝えしておきたい重要な前提があります。
EMOROCO CRM Liteは、ケアプランや日々の介護記録そのものを扱う「介護記録システム(介護ソフト)」ではありません。
あくまで、ご家族とのコミュニケーション・満足度把握・契約管理といったケア周辺の関係管理を支援するための基盤です。
この違いを踏まえた上で、活用方法をご覧ください。
目次
1. 介護施設運営が抱える特有の課題
2. なぜExcelや紙の管理では限界があるのか
3. 介護記録システムとの違いをはじめに明確にしておく
4. エンティティ設計の具体例
5. ご家族とのコミュニケーション管理
6. 多職種・シフト制スタッフ間の情報共有
7. 徘徊対策システムとの連携という視点
8. ある介護施設のよくある課題シナリオ
9. ご家族との関係が途切れるサインに気づく
10. 利用開始・契約終了の管理
11. 満足度・関係性の可視化
12. 個人情報保護における留意点
13. 施設形態別に見る活用イメージ
14. 導入の進め方
15. よくある質問(FAQ)
16. まとめ
1. 介護施設運営が抱える特有の課題
介護施設の運営には、次のような特有の課題があります。
・利用者様のご家族との、日々のコミュニケーション(体調報告、相談対応など)
・シフト制で働く多職種スタッフ(介護士、看護師、生活相談員など)の間での情報共有
・利用開始・契約内容・契約終了といった事務的な管理
・利用者様やご家族からの満足度を把握し、サービス向上につなげる仕組み
・スタッフの異動・退職があっても、ご家族との関係性が途切れない体制づくり
2. なぜExcelや紙の管理では限界があるのか
多くの介護施設では、利用者様の基本情報やご家族とのやり取りを、Excelや紙の連絡帳で管理しています。
この状態では、次のような問題が発生します。
・担当スタッフが変わると、ご家族とのこれまでのやり取りの経緯が引き継がれない
・シフト制のため、情報共有のタイミングがずれ、対応の一貫性が保ちにくい
・満足度や要望の把握が、個々のスタッフの記憶に依存してしまう
3. 介護記録システムとの違いをはじめに明確にしておく
ここで改めて、重要な区別を明確にしておきます。
EMOROCO CRM Liteは、ケアプラン、日々のバイタル記録、介護サービスの提供記録といった専門的な介護記録を扱うシステムではありません。
こうした記録は、専門の介護記録システム(介護ソフト)で管理する必要があります。
EMOROCO CRM Liteが扱うのは、次のようなケア周辺の関係管理に関する情報です。
・ご家族の連絡先、連絡の経緯
・利用開始日、契約内容
・ご家族・利用者様からの要望・相談への対応履歴
・満足度に関するアンケート結果
この区別を明確にした上で、介護記録システムとは別の目的でEMOROCO CRM Liteを活用することをおすすめします。
4. エンティティ設計の具体例
EMOROCO CRM Liteのノーコード機能を使い、介護施設向けに次のようなエンティティ設計が可能です。
・利用者エンティティ:氏名、利用開始日、契約内容を管理(介護記録そのものは含めない)
・ご家族エンティティ:利用者に紐づく連絡先となるご家族の情報を管理
・連絡・相談対応エンティティ:ご家族からの連絡内容、相談内容と対応状況を管理
・満足度アンケートエンティティ:ご家族・利用者様向けの満足度調査結果を管理
リレーションシップ管理機能を使い、「利用者(親)→ ご家族(子)」「利用者(親)→ 連絡・相談対応(子)」という構造を組み立てることで、利用者様ごとにご家族の連絡先や過去のやり取りを、一つの画面で確認できるようになります。
5. ご家族とのコミュニケーション管理
介護施設にとって、ご家族との信頼関係はサービスの質そのものと同じくらい重要です。
・日々の体調報告や、行事の様子といった情報共有を、記録として残す
・ご家族からの相談・要望を、担当者だけでなく施設全体で把握できるようにする
・LINE通知や顧客ポータルを活用し、ご家族が施設からの連絡を確認しやすい状態を作る
以前顧客ポータルが変える情報共有とセルフサービスで解説した通り、ポータル機能を使えば、ご家族が必要な情報を電話をかけずとも確認できる窓口を用意できます。
6. 多職種・シフト制スタッフ間の情報共有
介護施設では、介護士、看護師、生活相談員など、多職種のスタッフがシフト制で交代しながら勤務します。
セキュリティロールとフォームごとの権限管理を使えば、次のような使い分けができます。
・介護士用フォーム:担当している利用者のご家族連絡先や直近の連絡事項を閲覧できる
・生活相談員用フォーム:契約内容やご家族との相談履歴を、詳細に閲覧・編集できる
・施設長用フォーム:満足度調査の集計結果や全体的な状況を確認できる
シフト交代のたびに口頭で申し送りをする負担を、記録として残すことで軽減できます。
7. 徘徊対策システムとの連携という視点
アーカス・ジャパンでは、位置情報プラットフォーム「Arcury for Location」をベースにした介護施設向け徘徊対策システムも提供しています。
これは、入居者様が身に付ける端末から位置情報を発信し、現在地を地図上で把握することで、徘徊リスクに備え、職員の負担軽減とご家族への安心を届ける仕組みです。
EMOROCO CRM Liteが担うご家族とのコミュニケーション管理・満足度把握とこうした位置情報技術による安全対策を組み合わせることで、「日々の関係構築」と「安全面での備え」の両方を、施設運営の中で実現できる可能性があります。
8. ある介護施設のよくある課題シナリオ
具体的なイメージを持っていただくために、ある介護施設でのシナリオを紹介します。
この施設では、ご家族からの相談内容や要望を担当スタッフが個別のメモで管理していました。
シフト制のため、ある担当者が休みの日にそのご家族から追加の相談があった際、対応したスタッフは経緯を把握できず、「以前もお伝えしたはずですが」とご家族に気まずい思いをさせてしまうことがありました。
相談・対応履歴をCRM上で記録するようにしたことで、シフトが交代してどのスタッフが対応しても、これまでの経緯を踏まえた対応ができるようになりました。
ご家族からも「毎回説明し直さなくていいので助かる」という声があったといいます。
9. ご家族との関係が途切れるサインに気づく
介護施設にとって、ご家族からの信頼が薄れていくことは、契約継続の観点からも見過ごせない課題です。
以前顧客が離れていくのに気づけない理由で解説した通り、こうした変化は静かに進行することが多くあります。
・ご家族からの連絡頻度が、以前より減っている
・相談内容が、以前よりも施設への不満に近い内容に偏っている
・面会の頻度が、これまでのパターンから変化している
これらのサインを、感覚だけでなく記録として蓄積し、定期的に振り返る体制を作ることで、関係が本格的に悪化する前に対話の機会を持てるようになります。
10. 利用開始・契約終了の管理
介護施設の利用は、契約という形での事務的な管理も必要です。
・利用開始日、契約内容、利用料金の記録を管理する
・契約更新や契約終了(退去)の際の手続き状況を記録する
・契約終了後も必要に応じてご家族との関係を記録として残しておく
ワークフロー機能を使えば、契約更新のタイミングが近づいた際に、担当者への通知を自動化することもできます。
11. 満足度・関係性の可視化
介護施設におけるご家族・利用者様の満足度は、施設選びの評判にも直結する重要な要素です。
・定期的な満足度調査(NPSなど)を実施し、ご家族・利用者様からの評価を確認する
・調査結果は、特定のスタッフへの個別評価としてではなく、施設全体のサービス向上のための材料として活用する
・回答は任意であることを明確にし、無理のない形で協力をお願いする
これらの取り組みは、以前NPSと感情温度の統合管理で解説した考え方を介護施設の文脈に応用したものです。
12. 個人情報保護における留意点
介護施設が扱う利用者情報は、個人情報保護法において「要配慮個人情報」に該当する場合があり、医療機関と同様に厳格な取り扱いが求められます。
EMOROCO CRM Liteを活用する際は、次の点に留意してください。
・介護記録そのものは、EMOROCO CRM Liteでは扱わず、専用の介護記録システムで管理する
・EMOROCO CRM Liteで管理する情報(連絡先、相談対応履歴など)についても、権限設計を適切に行い、必要な範囲のスタッフのみが閲覧できるようにする
・自施設の個人情報保護方針に照らして、どの情報をどのシステムで管理するかを事前に整理しておく
具体的な法令遵守の要件については、必要に応じて専門家にご相談ください。
13. 施設形態別に見る活用イメージ
・特別養護老人ホーム・介護老人保健施設:長期入所者のご家族との継続的なコミュニケーション管理
・デイサービス:利用日ごとの送迎連絡、当日の様子の共有
・グループホーム:少人数の利用者様とご家族との密なコミュニケーション履歴の管理
・訪問介護:訪問先ごとの連絡事項、ご家族からの要望の記録
施設形態は異なっても、「ご家族との関係を、担当者個人の記憶ではなく組織の記録として残す」という発想は共通しています。
14. 導入の進め方
介護施設での導入は、次のような段階的な進め方をおすすめします。
・まずはご家族の連絡先管理と、相談対応の記録という基本的な業務から導入する
・シフト制スタッフ間での情報共有の運用に慣れた段階で、顧客ポータルの活用を検討する
・満足度調査は、運用が安定してから、無理のない範囲で開始する
15. よくある質問(FAQ)
Q. 介護記録(バイタル、ケア内容など)も、EMOROCO CRM Liteで管理できますか?
いいえ。
これらの介護記録は、専用の介護記録システムで管理することを前提としており、EMOROCO CRM Liteでは扱いません。
Q. 介護記録システムとの連携はできますか?
外部コネクタ機能を使い、API・Webhookを介した連携を検討できます。
連携する際は、扱う情報の範囲について、事前に十分な検討が必要です。
Q. 徘徊対策システムとは別に契約する必要がありますか?
はい。
EMOROCO CRM Liteとどこドロ+Arcury(徘徊対策システムの基盤技術)は、それぞれ別の製品として提供されています。
両方を組み合わせて活用いただくことも可能です。
Q. シフト制のスタッフ全員に、同じ情報を見せる必要がありますか?
必要ありません。
セキュリティロールを使い、役割に応じた情報の見せ方を設計できます。
Q. ご家族への連絡は、どのように行えますか?
LINE通知や顧客ポータルを活用し、体調報告や行事の様子などを届けられます。
16. まとめ
介護施設の運営には、ご家族とのコミュニケーション、多職種スタッフ間の情報共有、契約管理、満足度の把握といったケア周辺の業務が数多く存在します。
EMOROCO CRM Liteは、これらの業務を一元管理する基盤として活用できますが、介護記録そのものは、専用の介護記録システムで管理するという役割分担を明確にしておくことが重要です。
この区別を守りながら活用することで、ご家族との信頼関係を支え、スタッフの業務負担を軽減できます。
EMOROCO CRM Liteは月額1,500円/ユーザー(最低3ユーザーから)・初期費用0円で、30日間の無料トライアル(https://www.emoroco.com/)から始められます。
IT導入補助金対象ツール番号:DL07-0022934。
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