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EMOROCO CRM Lite

感情温度・ナーチャリングスコア・NPSの3軸で、顧客ロイヤルティを立体的に捉える

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

「顧客ロイヤルティを高めましょう」
——多くの企業が掲げる目標ですが、実際にロイヤルティをどう測り、どう向上させるかとなると途端に曖昧になりがちです。

今回は、EMOROCO CRM Liteが用いる感情温度・ナーチャリングスコア・NPSという3つの軸が顧客ロイヤルティとどう関係しているのかを体系立てて解説します。

目次

1.顧客ロイヤルティとは何か
2.なぜ単一の指標では、ロイヤルティを測れないのか
3.3つの軸が、それぞれ捉えているロイヤルティの側面
4.3軸の組み合わせで見えてくる、顧客の本当の状態
5.軸ごとの課題に対する、具体的な向上施策
6.ロイヤルティとLTV(顧客生涯価値)の関係
7.CRM上での実践フロー
8.よくある質問(FAQ)
9.まとめ

1. 顧客ロイヤルティとは何か

顧客ロイヤルティとは、単に「継続して購入・利用してくれること」だけを指す言葉ではありません。
一般的には、次の3つの側面から構成されると考えられています。

・行動的ロイヤルティ:実際にどれだけ継続的に利用・購入しているか
・情緒的ロイヤルティ:その企業やブランドに、どれだけ愛着や信頼を感じているか
・態度的ロイヤルティ:他者に薦めたいと思うほど、積極的に評価しているか

多くの企業がロイヤルティ向上に苦戦するのは、この3つの側面を一つの指標だけで捉えようとしてしまうからです。
継続購入というデータだけを見ていても、「本当は不満を感じながら仕方なく使い続けている」顧客を見逃してしまいます。

2. なぜ単一の指標では、ロイヤルティを測れないのか

売上や継続利用率といった行動データだけでロイヤルティを判断すると、次のような誤解が生まれます。

・継続利用しているからといって、満足しているとは限らない(乗り換えコストが高いだけかもしれない)
・満足度アンケートのスコアが高くても、実際の行動が伴っていないかもしれない
・現場の担当者が「良い関係」と感じていても、それが顧客の行動や評価と一致しているとは限らない

この3つのズレを埋めるために、EMOROCO CRM Liteは3つの異なる軸を組み合わせています。

3. 3つの軸が、それぞれ捉えているロイヤルティの側面

ナーチャリングスコア(行動的ロイヤルティを捉える)
ポータルへのアクセス頻度、コンテンツの閲覧・滞在時間、問い合わせ・資料請求といった行動データをもとに算出される客観的な指標です。
「実際にどれだけ関わってくれているか」という行動的ロイヤルティを反映します。

感情温度(情緒的ロイヤルティの兆しを捉える)
営業担当者などが、日々の接触の中で感じる関係性の温度感を示す主観的な指標です。
数字には表れにくい顧客との情緒的なつながりの兆しを現場の肌感覚として記録します。

NPS(態度的ロイヤルティを捉える)
 顧客自身が「この企業を他者に薦めたいか」を答える指標です。
行動データでも現場の感覚でもなく、顧客本人の意思表示という点で他の2軸とは異なる情報を提供します。
この統合的な捉え方についてはNPSと感情温度の統合管理でも解説しています。

4. 3軸の組み合わせで見えてくる、顧客の本当の状態

3つの軸を組み合わせると、単一指標では見えなかった顧客の状態が浮かび上がります。

ナーチャリングスコア高×感情温度高×NPS高
行動・現場の実感・顧客本人の評価がすべて高い理想的なロイヤル顧客です。
この状態を維持するための丁寧なフォローが重要になります。

ナーチャリングスコア高×NPS低
頻繁に利用しているにもかかわらず、他者には薦めたくないと感じている状態です。
乗り換えコストの高さや代替手段の少なさから、仕方なく使い続けている可能性があります。
放置すると、代替手段が現れた瞬間に離反するリスクを抱えています。

感情温度高×ナーチャリングスコア低
担当者は良好な関係だと感じているものの、実際の行動データはそれほど活発ではない状態です。
担当者の思い込みが先行している可能性があり、2軸マトリックスで解説した「ウソがすぐわかる」ズレの典型例です。

すべてが低い状態
関係性が全体的に希薄になっている離反リスクの高い状態です。
早期の関係修復が必要です。

このように、3軸を掛け合わせることで単一指標では見過ごされがちな「隠れた不満」や「思い込み」を発見できるようになります。

5. 軸ごとの課題に対する、具体的な向上施策

ナーチャリングスコアが低い場合
行動そのものが少ない状態です。
ポータルの利便性向上、コンテンツの充実、接触機会そのものを増やす施策が有効です。

感情温度が低い場合
現場の担当者との関係性そのものに課題がある可能性があります。
担当者の変更、コミュニケーション頻度の見直し、1対1での丁寧なヒアリングが有効です。

NPSが低い場合
行動や現場の感覚とは独立して、顧客自身が根本的な不満を抱えている可能性があります。
低評価の理由を直接ヒアリングし、製品・サービスそのものの改善につなげる必要があります。

3軸それぞれに異なる打ち手が必要になるという点が単一指標での管理と大きく異なるところです。

6. ロイヤルティとLTV(顧客生涯価値)の関係

顧客ロイヤルティの向上は、最終的にLTV(顧客生涯価値)の向上につながります。
行動的ロイヤルティが高まれば継続利用期間が延び、情緒的ロイヤルティが高まれば解約への抵抗感が生まれ、態度的ロイヤルティが高まれば紹介による新規顧客の獲得にもつながります。

解約率(チャーン)予測は、まさにこの3軸のデータをもとにLTVを毀損しかねない離反の兆候を早期に検知する仕組みです。
ロイヤルティの3つの側面を継続的にモニタリングすることは、単発の満足度調査では得られない先行指標としての価値を持っています。

7. CRM上での実践フロー

実際の運用では、次のようなフローで3軸を活用します。

1.ポータルアクセスや問い合わせなどの行動データを、ナーチャリングスコアとして自動的に蓄積する
2.商談や電話でのやり取りのたびに、担当者が感情温度を記録する
3.定期的に、あるいは節目のタイミングでNPSアンケートを実施し、顧客本人の評価を収集する
4.2軸マトリックス・ダッシュボードで、3つの軸のズレを定期的に確認する
5.ズレが見つかった顧客に対して、優先的にフォローアップを行う

この一連のフローを日々の営業活動の延長線上で回していくことが、ロイヤルティ向上の継続的な取り組みになります。

8. よくある質問(FAQ)

Q. 3つの軸のうち、どれが一番重要ですか?
優劣はありません。
それぞれが異なる側面を捉えているため、3つを組み合わせて初めて顧客の本当の状態が見えてきます。

Q. NPSは、どのくらいの頻度で収集すればよいですか?
業種や顧客との接触頻度によりますが、四半期に1回程度、あるいは大きな取引の節目ごとに収集するのが一般的です。

Q. 感情温度の入力が定着しません。どうすればよいですか?
選択肢をシンプルにし、既存の入力フローに組み込むことが有効です。
詳しくは感情温度の入力、現場に定着させるにはで解説しています。

Q. この3軸の考え方は、特許と関係がありますか?
はい。
この3軸を統合する関係性資産(RA)という考え方は、ビジネスモデル特許として出願されています。
詳しくはCRM特許出願解説をご覧ください。

9. まとめ

顧客ロイヤルティは、行動・情緒・態度という3つの側面を持つ多面的な概念です。
ナーチャリングスコア(行動)、感情温度(情緒)、NPS(態度)という3つの軸を組み合わせることで、単一指標では見えなかった「隠れた不満」や「思い込み」を発見し、それぞれに適した打ち手を講じられるようになります。
この立体的な捉え方こそが、EMOROCO CRM LiteがCRM4.0の理論に基づいて提供するロイヤルティ向上のための基盤です。

EMOROCO CRM Liteは月額1,500円/ユーザー(最低3ユーザーから)・初期費用0円で、30日間の無料トライアル(https://www.emoroco.com/)から始められます。
IT導入補助金対象ツール番号:DL07-0022934。

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この記事を書いた人
松原 晋啓

アーカス・ジャパン代表取締役/CRMコンサルタント
詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォーム型CRM)を提唱して世界的に広めてWWで表彰を受けたCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、The Wall Street Journal、Newsweek、TIME、WORLDCOM、毎日新聞(週刊エコノミスト)、文化放送等、国内外で多くの賞を受賞し、「経済界」にて4年連続で関西財界を代表する企業として選出されている。
著書:バーサタイリスト - 35歳までに「1万人に1人」の実力者になる方法

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