トピックス

EMOROCO CRM Lite

EMOROCO CRM LiteとZapier・Power Automateを連携する完全ガイド — ノーコードで基幹システムと繋ぐ設計

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

「CRMと会計ソフトを繋ぎたいが、開発費用がかかりそうで踏み出せない」

「受注が決まったら自動でSlackに通知したい。でもシステム連携は難しそう」

「Webフォームの問い合わせが来るたびに手動でCRMに入力している」

これらは全て、Zapierまたはこれは全てPower Automateを使えばノーコードで解決できます。
開発費用はゼロ。IT担当者がいなくても、今日から設定できます。

この記事では、EMOROCO CRM LiteをZapierおよびPower Automateと連携させる具体的な設計と設定手順を解説します。


ZapierとPower Automateの使い分け

まず2つのツールの特徴を整理します。

項目 Zapier Power Automate
提供元 Zapier Inc.(米国) Microsoft
料金 無料プラン〜(月額約3,000円〜) Microsoft 365に含まれる
対応アプリ数 7,000以上 1,000以上
日本語対応 限定的 充実
向いているケース Microsoft以外のSaaS連携 Microsoft 365環境との連携
設定の難易度 ★★☆(シンプル) ★★★(高機能だが複雑)

選び方のシンプルなルール:

Microsoft 365(Teams・Outlook・Excel・SharePoint)との連携
 → Power Automateを使う

それ以外(Slack・freee・Shopify・Google等)
 → Zapierを使う

EMOROCO CRM Liteはどちらとも連携できます。


連携の仕組み——WebhookとREST API

EMOROCO CRM LiteはWebhookとREST APIに対応しています。

【Webhookとは】
EMOROCO CRM Liteで何かが起きたとき(感情温度が変わった・
案件フェーズが変わった・新規顧客が登録されたなど)に、
自動で外部ツールに「通知」を送る仕組み。

Zapier/Power Automateは、この通知を受け取って
「次のアクション」を実行する。

【連携の流れ】
EMOROCO CRM Lite(何かが起きる)
 → Webhook(通知を送信)
 → Zapier / Power Automate(通知を受け取る)
 → 外部ツール(Slack・freee・メール等)でアクション実行

実践設計①:受注確定時に会計ソフト(freee)へ自動連携

シナリオ

営業担当者がEMOROCO CRM Liteで案件フェーズを「受注確定」に変更した瞬間に、freeeに請求書の下書きが自動作成され、経理担当者にSlack通知が届く。

トリガー:案件フェーズ=「受注確定」に変更(EMOROCO CRM Lite)
アクション①:freeeに請求書の下書きを作成
アクション②:Slackの#受注連絡チャンネルに通知
 「{顧客名}様の受注が確定しました。
  担当:{担当者名}
  金額:{受注金額}円
  freeeに請求書の下書きを作成しました」

Zapierでの設定手順

STEP 1:Zapierにログイン → 「Create Zap」

STEP 2:トリガーの設定
 App:「Webhooks by Zapier」を選択
 Trigger Event:「Catch Hook」
 生成されたWebhook URLをコピーしておく

STEP 3:EMOROCO CRM LiteにWebhook URLを登録
 設定 → 外部コネクタ → Webhook
 「受注確定時」のトリガーとして上記URLを登録

STEP 4:アクション①(freee)の設定
 App:「freee」を選択
 Action Event:「Create Invoice」(請求書作成)
 顧客名・金額等をEMOROCO CRM Liteから受け取ったデータで設定

STEP 5:アクション②(Slack)の設定
 App:「Slack」を選択
 Action Event:「Send Channel Message」
 チャンネルと通知文面を設定

STEP 6:テスト実行
 EMOROCO CRM Liteで実際にフェーズを「受注確定」に変更して
 freeeとSlackへの連携を確認

実践設計②:感情温度がクール以下になったらLINEに即時通知

シナリオ

顧客の感情温度が「クール」以下に変化した瞬間に、担当者のLINEに通知が届く。
「CRMを見ていなくても、大事な変化を見逃さない」設計。

トリガー:感情温度が「クール」以下に変化(EMOROCO CRM Lite)
アクション:担当者のLINEに通知
 「【要フォロー】{顧客名}の感情温度がクールになりました。
  今週中に連絡を入れてください。
  最終接触日:{最終接触日}
  ナラティブ:{最新ナラティブ}」

Zapierでの設定手順

STEP 1:Zapier → 「Create Zap」

STEP 2:トリガーの設定
 App:「Webhooks by Zapier」→「Catch Hook」
 Webhook URLをコピー

STEP 3:EMOROCO CRM LiteにWebhook URLを登録
 感情温度変化(クール以下)トリガーとして登録

STEP 4:アクションの設定
 App:「LINE Notify」または「LINE」を選択
 担当者のLINEトークンを設定
 通知文面にEMOROCO CRM Liteの動的データを差し込む

STEP 5:テスト
 実際に顧客の感情温度をクールに変更してLINE通知を確認

Power Automateでの設定手順(Microsoft Teams通知版)

LINE通知の代わりにMicrosoft Teamsへの通知にする場合はPower Automateが適しています。

STEP 1:Power Automate → 「作成」→「自動化されたクラウドフロー」

STEP 2:トリガーの設定
 「HTTP要求を受け取ったとき」を選択
 生成されたHTTP POST URLをEMOROCO CRM Liteに登録

STEP 3:アクションの設定
 「Microsoft Teams」→「チャットまたはチャネルにメッセージを投稿する」
 担当者へのメンション(@担当者名)と通知文面を設定
 EMOROCO CRM Liteから受け取ったデータを動的コンテンツとして差し込む

STEP 4:テスト実行

実践設計③:Webフォームからの問い合わせをCRMに自動登録

シナリオ

自社サイトのお問い合わせフォーム(Contact Form 7・Googleフォーム・Typeform等)に問い合わせが来た瞬間に、EMOROCO CRM Liteに顧客レコードが自動作成され、担当者にタスクが生成される。手動入力の転記作業がゼロになる。

トリガー:お問い合わせフォームに送信
アクション①:EMOROCO CRM Liteに顧客レコードを自動作成
アクション②:「新規問い合わせ:{会社名}様」のタスクを担当者に自動生成
アクション③:担当者にSlack/LINE通知

Zapierでの設定手順(Googleフォーム版)

STEP 1:Zapier → 「Create Zap」

STEP 2:トリガーの設定
 App:「Google Forms」を選択
 Trigger Event:「New Response in Spreadsheet」
 対象のGoogleフォームと連携スプレッドシートを選択

STEP 3:アクション①(EMOROCO CRM Lite レコード作成)
 App:「Webhooks by Zapier」→「POST」
 URL:EMOROCO CRM LiteのREST API エンドポイント
 Payload:フォームのデータ(会社名・担当者名・メール・問い合わせ内容)
  をEMOROCO CRM LiteのフィールドにマッピングするJSON形式で設定

STEP 4:アクション②(Slack通知)
 「新規問い合わせが来ました:{会社名}様」の通知を設定

STEP 5:テスト
 実際にフォームを送信してCRMへの自動登録を確認

実践設計④:Excel/スプレッドシートの更新をCRMに自動反映

シナリオ

社内で管理しているExcel(SharePoint上)または Googleスプレッドシートの顧客リストが更新されたとき、EMOROCO CRM Liteのデータも自動で更新される。
2重管理が解消される。

トリガー:Googleスプレッドシートに新しい行が追加
アクション:EMOROCO CRM Liteに顧客レコードを作成/更新

Power Automateでの設定手順(Excel on SharePoint版)

STEP 1:Power Automate → 「作成」→「自動化されたクラウドフロー」

STEP 2:トリガーの設定
 「Excel Online(Business)」→「テーブルに行を追加するとき」
 SharePoint上のExcelファイルとテーブルを選択

STEP 3:アクション(EMOROCO CRM Liteに送信)
 「HTTP」→「HTTP要求を送信する」
 Method:POST
 URI:EMOROCO CRM LiteのREST API エンドポイント
 ヘッダー:Content-Type: application/json
 本文:Excelのデータ列をJSON形式でマッピング

STEP 4:テスト
 Excelに新しい行を追加してCRMへの自動登録を確認

実践設計⑤:失注記録からChatGPTで改善アドバイスを自動生成

シナリオ

案件が「失注」になったとき、失注理由のナラティブをChatGPT(OpenAI API)に送り、「次の商談で改善すべき3点」を自動生成してSlackに届ける。
20年分の失注パターンをAIが学習する設計。

トリガー:案件フェーズ=「失注」に変更(EMOROCO CRM Lite)
アクション①:失注理由・ナラティブをChatGPTに送信
アクション②:「この失注から学ぶ3つの改善点」を生成
アクション③:Slackの#営業改善チャンネルに投稿

Zapierでの設定手順

STEP 1:Zapier → 「Create Zap」

STEP 2:トリガー
 Webhooks by Zapier → Catch Hook
 EMOROCO CRM Lite「失注」フェーズ変更時のWebhookとして登録

STEP 3:アクション①(ChatGPT)
 App:「OpenAI(GPT-4)」を選択
 Prompt:
 「以下の失注情報を読んで、次の商談で改善すべき点を3つ挙げてください。
  顧客名:{顧客名}
  失注理由:{失注理由フィールド}
  担当者のナラティブ:{ナラティブフィールド}
  簡潔に箇条書きで回答してください」

STEP 4:アクション②(Slack)
 ChatGPTの回答をSlackに投稿
 「【失注振り返り】{顧客名}様
  {ChatGPTの回答}」

STEP 5:テスト

連携設計の3原則——疎結合を守る

複数の連携を設計するときに守るべき3つの原則があります。

原則①:EMOROCO CRM Liteを「中心」に置く

すべての顧客関連データはEMOROCO CRM Liteに集約し、そこから外部ツールに連携する方向を保つ。
外部ツールからEMOROCO CRM Liteに書き込む双方向連携は、最初は避けてください。
データの「正」がどこにあるかが不明確になります。

原則②:最初は1本から始める

Zapier・Power Automateの連携(Zap・フロー)は「増やすほど便利」ではありません。
最初は最も価値の高い連携を1本だけ設定して、正常動作を確認してから次を追加してください。

原則③:連携が壊れたときの「手動の代替手順」を決めておく

Zapierのプランが上限に達した・Power Automateのフローにエラーが出た——このとき、業務が止まらないように手動での代替手順を文書化しておきます。
「連携があることを前提にしない」設計が、疎結合の本質です。


Zapierの料金目安

プラン 月額(年払い) Zap数 タスク数/月
Free 無料 5本まで 100タスク
Starter 約2,500円〜 20本まで 750タスク
Professional 約5,000円〜 無制限 2,000タスク〜

EMOROCO CRM Liteの標準的な使い方であれば、Starterプランで十分です。
まずFreeプランで動作確認してからアップグレードすることを推奨します。


まとめ——「繋ぐ」ことより「何のために繋ぐか」が先

Zapier・Power Automateを使えば、EMOROCO CRM Liteと外部ツールをノーコードで連携できます。
今日設定を始めて、今日中に動かすことが可能です。

ただし「繋げることが目的」になってはいけません。
この記事で紹介した5つの設計には、それぞれ「これを繋ぐと現場の何が変わるか」という明確な目的があります。

設計の出発点は「現場の誰が、今何に困っているか」です。
その答えに最短で届く連携を1本だけ作る。
それが最も定着する連携設計です。

EMOROCO CRM Liteの外部コネクタ機能・連携設計のご相談はこちら
30日間の無料トライアルはこちらから
デジタル化・AI導入補助金2026 対応ツール番号:DL07-0022934
製品情報:https://www.emoroco.com/


関連記事

この記事を書いた人
松原 晋啓

アーカス・ジャパン代表取締役/CRMコンサルタント
詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォーム型CRM)を提唱して世界的に広めてWWで表彰を受けたCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、The Wall Street Journal、Newsweek、TIME、WORLDCOM、毎日新聞(週刊エコノミスト)、文化放送等、国内外で多くの賞を受賞し、「経済界」にて4年連続で関西財界を代表する企業として選出されている。
著書:バーサタイリスト - 35歳までに「1万人に1人」の実力者になる方法

インタビュー記事
取材や講演等の依頼は下記問合せよりご連絡ください。
TEL 06-6195-7501
フォームでのお問い合わせ

同じカテゴリの記事