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EMOROCO CRM Lite

従業員20名の会社にCRMは必要ですか? — 「まだ早い」規模から「もう手遅れ」規模への分岐点

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

「CRMは大企業が使うもの」
「うちのような小さな会社にはまだ早い」
——従業員20名前後の会社の経営者からこうした声をよく聞きます。

今回は、まさにこの「従業員20名」という規模を軸に、CRMが本当に必要かどうかを多角的に検証していきます。
実は、この規模こそが、CRM導入の効果が最も出やすい隠れた分岐点だと私は考えています。

目次

1. なぜ「20名」という規模を取り上げるのか
2. 「CRMは大企業のもの」という誤解のおさらい
3. 20名規模の会社で起きやすい5つの課題
4. 20名規模だからこそCRMが効くという逆説
5. 20名規模で本当に必要な機能、不要な機能
6. コストを具体的に試算する
7. 20名規模特有の懸念とその解消法
8. 部署をまたいだ兼任が多い組織での権限設計
9. 成長フェーズ別のシナリオ:20名→30名→50名
10. 他の規模と比較して、20名の立ち位置を確認する
11. 導入までのロードマップ(3ヶ月プラン)
12. よくある質問(FAQ)
13. まとめ

1. なぜ「20名」という規模を取り上げるのか

「従業員20名」という数字を具体的に取り上げるのには理由があります。
実は、EMOROCO CRM Liteを提供しているアーカス・ジャパン株式会社自身が、2026年4月時点で従業員20名(常勤パートナー含む)という規模の会社です。
つまり、私たち自身が、この規模の会社が抱える課題を身をもって経験しながら製品を作っているということです。

20名という規模は、創業直後の数名規模の会社とは異なり、複数の部署・複数のチームが存在し始める規模でありながら、大企業のように専任の情報システム部門を置けるほどの規模でもありません。
この「中間の規模」こそが、CRM導入の判断に最も悩む層だと感じています。

2. 「CRMは大企業のもの」という誤解のおさらい

まず、よくある誤解を整理しておきます。
CRMという言葉から、多くの人は「大企業が導入する高額なシステム」を思い浮かべます。
実際、CRMの中には非常に高機能で価格も高いものが存在します。

しかし、これはCRMという概念の一部でしかありません。
近年は、ノーコードで自社の業務に合わせて設計できる低価格帯のCRMも増えています。
EMOROCO CRM Liteは、月額1,500円/ユーザー(最低3ユーザーから)、初期費用0円で始められます。
「CRM=大がかりで高額」という思い込みは、今の時代には必ずしも当てはまりません。

3. 20名規模の会社で起きやすい5つの課題

従業員20名前後の会社では、次のような課題が特に起きやすいという傾向があります。

課題①:一人が複数の役割を兼任している
20名規模では、営業担当がカスタマーサポートも兼ねる、総務担当が経理も見るといった兼任が一般的です。
一人の負荷が高いため、情報を整理する時間そのものが確保しづらくなります。

課題②:属人化のインパクトが相対的に大きい
100名規模の会社であれば、1人の担当者が持つ情報は全体のごく一部です。
しかし20名規模では、1人が担当している顧客が会社全体の顧客の一定割合を占めることも珍しくありません。
その担当者が退職すれば、会社全体の顧客関係に大きな影響が出ます。

課題③:情報システム部門がなく、ツール導入の判断が属人的
20名規模の会社には、専任の情報システム担当者がいないことが多く、ITツールの選定・導入は、経営者やたまたま詳しい社員の判断に委ねられがちです。

課題④:成長期特有の「情報爆発」が起きる
20名規模の会社は、多くの場合、事業が成長している最中にあります。
顧客数、案件数、取引先の数が急速に増えるタイミングでは、Excelのような手作業の管理があっという間に限界を超えます。

課題⑤:兼任ゆえに、情報共有の頻度が意外と低い
「同じフロアにいるから、口頭で共有できているはず」という思い込みが働きやすいのも、この規模の特徴です。
実際には、それぞれが忙しく兼務しているため、想像以上に情報共有が行われていないことがあります。

4. 20名規模だからこそCRMが効くという逆説

ここで、多くの経営者が見落としている視点をお伝えします。
CRMは、実は「規模が小さいからこそ、導入効果が出やすい」という側面があります。

大企業ほど、既に何らかのシステムが導入されている:100名を超える会社では、すでに何らかの営業管理システムが存在していることが多く、CRM導入は「入れ替え」というハードルの高い作業になります。20名規模であれば、まだExcel運用の段階であることが多く、ゼロからの導入がスムーズです
少人数だからこそ、全社的な定着が速い:20名規模であれば、全社員が同じCRMを使い始めるための説明会や研修も1日程度で完結できます。数百名規模の会社が全社導入するのに比べ、圧倒的にスピーディーです
属人化のリスクが高いからこそ、対策の効果も大きい:先述の通り、1人の情報量が会社全体に占める割合が大きい規模だからこそ、その情報を組織の資産に変える効果も相対的に大きくなります

つまり、「20名規模だからまだ早い」のではなく、「20名規模だからこそ、今が最適なタイミング」という逆説が成り立つのです。

5. 20名規模で本当に必要な機能、不要な機能

20名規模の会社が検討する際、次のような視点で機能を見極めることをおすすめします。

優先して検討すべき機能

・取引先・案件・活動履歴の一元管理(基本機能)
・ノーコードでの自由なフィールド追加(専任のIT担当者がいなくても運用できる)
・ダッシュボードによる可視化(報告資料作成の手間を減らす)
・LINE通知・ワークフロー通知(少人数だからこそ、対応漏れが目立ちやすい)

当面はオーバースペックになりやすい機能

・複雑な多段階承認フロー(組織階層がシンプルな段階では、過剰な設計になりがち)
・高度な多言語・多拠点管理(海外展開や複数拠点がまだない場合)
・大規模な組織向けの複雑な権限階層設計

まずは基本機能から始め、組織の成長に合わせて機能を追加していくという考え方が20名規模の会社には向いています。

6. コストを具体的に試算する

EMOROCO CRM Liteを従業員20名の会社で導入する場合の費用を具体的に試算してみます。

・月額料金:1,500円 × 20名 = 30,000円/月
・年間コスト:30,000円 × 12ヶ月 = 360,000円/年
・初期費用:0円

一方、以前CRMを導入しなかった場合の損失シミュレーションで紹介した試算モデルを20名規模に当てはめて考えてみます。
対応漏れによる機会損失、担当者交代による引き継ぎ損失、報告資料作成の時間コストなどを合計すると規模によっては年間数百万円規模の見えない損失が発生している可能性があります。
年間36万円というコストと比較して、この見えない損失がどの程度かを一度自社で試算してみることをおすすめします。

7. 20名規模特有の懸念とその解消法

懸念①:ITに詳しい人材がいない
EMOROCO CRM Liteは、ノーコードで操作できる設計のため、専門的なプログラミング知識は不要です。
基本的なパソコン操作ができれば、エンティティやフィールドの追加も管理画面から直感的に行えます。

懸念②:導入に時間をかけられない
導入3ステップガイドで紹介した通り、まずは標準機能のまま使い始め、段階的に自社に合わせて整えていくという進め方であれば、初期の導入負荷を最小限に抑えられます。

懸念③:全員が使いこなせるか不安
少人数だからこそ、説明会や個別のフォローも行いやすいという利点があります。
まずは一つのチームから試験導入し、使い方の勘所を掴んでから全社に広げるという進め方も可能です。

懸念④:本当に効果が出るか分からない
30日間の無料トライアルを活用し、実際の業務データを使って試してみることで、導入前に効果を確認できます。

8. 部署をまたいだ兼任が多い組織での権限設計

20名規模の会社では、一人が複数の役割を兼任していることが多いため、権限設計も柔軟に考える必要があります。
セキュリティロール・フォーム権限管理を使えば、次のような柔軟な設計が可能です。

・営業とカスタマーサポートを兼任する担当者には、両方の情報にアクセスできる権限を与える
・経理を兼任する担当者には、契約・請求に関する情報へのアクセスを追加で許可する
・外部の業務委託先には、担当している範囲だけの限定的なアクセスを許可する

大企業のような固定的な部署単位の権限設計ではなく、実際の兼任の実態に合わせた柔軟な権限設計ができることが、20名規模の会社にとって重要なポイントです。

9. 成長フェーズ別のシナリオ:20名→30名→50名

CRMを導入するタイミングを考える上で、将来の成長フェーズも見据えておくことが重要です。

20名規模(今)
基本的な取引先・案件管理から始め、ノーコードで自社の業務に合わせたエンティティを少しずつ追加していく段階です。

30名規模(成長期)
部署がより明確に分かれ始め、権限設計をより細かく調整する必要が出てきます。
この段階で、すでにCRMが定着していれば、組織の拡大にスムーズに対応できます。
逆に、この段階でExcel運用のままだと、情報の分断が急速に進みます。

50名規模(拡大期)
複数の営業チーム、複数の拠点が生まれる可能性があります。
マルチテナントやセルフホストといった、より高度な機能の検討が必要になるタイミングです。

20名規模で早めに基盤を作っておくことは、この先の成長フェーズにおける混乱を事前に防ぐための投資でもあります。

10. 他の規模と比較して、20名の立ち位置を確認する

CRM導入の必要性を、規模別に大まかに比較してみます。

規模 特徴 CRM導入の緊急度
5名程度

全員が顔を合わせて情報共有できる規模。
属人化のリスクは低いが、将来の成長を見据えた早期導入も選択肢

20名程度 兼任が多く、属人化のインパクトが大きい。
情報システム部門がなく、Excel運用の限界が近づく規模
50名程度 部署が明確に分かれ、拠点が複数になる可能性がある規模。
CRMがなければ組織全体の情報分断が深刻化
非常に高
100名以上 既に何らかのシステムが導入されている可能性が高いが、
部分最適化されたサブシステムの寄せ集めになっているリスクがある
高(ただし移行の検討が必要)

この比較からも分かる通り、20名規模は、決して「まだ早い」規模ではなく、むしろ「導入の効果が最も出やすい」規模の一つだと言えます。

11. 導入までのロードマップ(3ヶ月プラン)

20名規模の会社が、無理なくCRMを導入するための3ヶ月のロードマップの一例を示します。

1ヶ月目:はじめる
無料トライアルに登録し、標準機能のまま、主要な取引先情報を登録してみます。
1〜2名の担当者が中心となって操作感を確認します。

2ヶ月目:整える
既存のExcelデータをインポートし、自社の業務に合わせたフィールドを追加します。
権限設計もこの段階で兼任の実態に合わせて調整します。

3ヶ月目:活用する
全社員がCRMを使い始め、ワークフロー通知やダッシュボードの活用を始めます。
運用しながら、細かい調整を継続的に行っていきます。

このように、3ヶ月というスパンで段階的に進めることで、20名規模の会社でも無理のない導入が可能です。

12. よくある質問(FAQ)

Q. 20名全員が最初からCRMを使いこなせますか?
最初から完璧な使いこなしを求める必要はありません。
基本的な入力から始め、徐々に使い方を広げていくアプローチが現実的です。

Q. 専任のIT担当者を新たに雇う必要がありますか?
ノーコードで運用できる設計のため、既存の社員が兼務で管理することが可能です。

Q. 導入後、社内の反発は起きませんか?
以前「CRMに入力されない」問題の原因と対策で解説した通り、目的の共有と小さく始めるアプローチが、反発を防ぐ鍵になります。

Q. 20名規模でもセキュリティ対策は必要ですか?
むしろ規模が小さいほど、セキュリティ対策への投資が手薄になりがちで、警察庁の統計でもランサムウェア被害の約3分の2を中小企業が占めています。
規模を理由に対策を後回しにするのは危険です。

Q. Excelでの運用からどれくらいの期間で移行できますか?
Excelインポート機能を使えば、既存データを活かしながら、数週間程度で主要なデータの移行が可能です。

Q. コストを抑えたい場合、最低何人から契約できますか?
EMOROCO CRM Liteは最低3ユーザーから契約できます。
20名全員がすぐに使う必要はなく、まずは一部の担当者から始めることも可能です。

Q. 将来、社員数がさらに増えた場合、CRMもそれに対応できますか?
はい。
ノーコードで柔軟に拡張できる設計のため、組織の成長に合わせて、エンティティやフィールド、権限設計を調整していけます。

Q. アーカス・ジャパン自身も20名規模とのことですが、実際に自社でCRMを使っていますか?
はい。
CRM4.0の理論を提唱する立場として、自社の事業運営にもCRM4.0の考え方を実践しています。
20名という規模だからこそ実感できる課題や工夫を製品開発にも反映しています。

Q. 20名規模の会社に、他に気をつけるべき点はありますか?
兼任が多い組織構造だからこそ、権限設計を「部署単位」ではなく「実際の役割単位」で考えることをおすすめします。

Q. 無料トライアルだけで、本当に判断できますか?
30日間という期間があれば、主要な業務フローを一通り試すことができます。
判断に迷う場合は、まず小さく試してみることをおすすめします。

13. まとめ

「従業員20名の会社にCRMは必要か」という問いに対する答えは、明確に「はい」です。
この規模は、兼任による属人化のリスクが高く、情報システム部門がないためにツール選定が属人的になりやすく、成長期特有の情報爆発が起きやすいというCRM導入が特に効果を発揮する条件が揃っています。
同時に、少人数だからこそ全社的な定着が速いという利点もあります。
「まだ早い」のではなく「今が最適なタイミング」だという逆説をぜひ意識してみてください。

EMOROCO CRM Liteは月額1,500円/ユーザー(最低3ユーザーから)・初期費用0円で、30日間の無料トライアル(https://www.emoroco.com/)から始められます。
IT導入補助金対象ツール番号:DL07-0022934。

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この記事を書いた人
松原 晋啓

アーカス・ジャパン代表取締役/CRMコンサルタント
詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォーム型CRM)を提唱して世界的に広めてWWで表彰を受けたCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、The Wall Street Journal、Newsweek、TIME、WORLDCOM、毎日新聞(週刊エコノミスト)、文化放送等、国内外で多くの賞を受賞し、「経済界」にて4年連続で関西財界を代表する企業として選出されている。
著書:バーサタイリスト - 35歳までに「1万人に1人」の実力者になる方法

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