第1回|なぜ日本のIT投資は成果につながらないのか ~「守りのIT」から抜け出せない日本企業の構造的課題~
ITに投資しているのに、なぜ企業は変わらないのか?
「ITには投資している」
「システムも入れ替えた」
「業務効率も多少は良くなった」
それでも――
売上は伸びず、顧客との関係も変わらない。
多くの日本企業が、この違和感を抱えています。
実はこの問題は、ITの性能や予算の問題ではありません。
原因はもっと根深いところにあります。
それは、日本のIT投資の多くが
“守るためのIT”にとどまっているという事実です。

◆日本のIT投資は「守り」が中心
日本企業のIT投資の大半は、
- ▶業務効率化
- ▶コスト削減
- ▶人手不足への対応
- ▶既存業務のシステム化
といった、いわば 「守りのIT投資」 です。
これらは確かに重要です。
しかし、これだけでは企業は成長しません。
一方、米国企業では、
- ▶顧客体験の創出
- ▶新サービス・新市場の開拓
- ▶データを活用した意思決定
- ▶ビジネスモデルそのものの変革
といった 「攻めのIT投資」 が当たり前のように行われています。
この差は、企業の成長スピードそのものの差となって現れています。
◆IT人材の“使われ方”が決定的に違う
もう一つ、見逃せない構造的な違いがあります。
日本のIT技術者は約100万人。
これは米国の約3分の1程度にとどまります。
さらに決定的なのは、
- ▶日本:IT人材の多くが IT企業側
- ▶米国:IT人材の多くが ITを使う側(事業会社)
という点です。つまり日本では、
「ITをどう使ってビジネスを変えるか」
を考える人材が、企業の中に圧倒的に少ないのです。
この結果、
- ▶ITは「現場改善の道具」
- ▶経営戦略とは切り離された存在
になってしまっています。
◆「ITを入れた=DX」ではない
日本ではよく、
- ▶基幹システム刷新
- ▶クラウド化
- ▶RPA導入
といった施策が「DX」と呼ばれます。
しかし本来のDXとは、
ITを使って“企業の価値の生み方”を変えること
です。
業務が少し早くなるだけでは、
顧客から見た価値はほとんど変わりません。
顧客が評価するのは、
- ▶自分を理解してくれているか
- ▶自分に合った提案をしてくれるか
- ▶この会社と付き合い続けたいか
という “関係性” なのです。
◆今、日本企業に求められているIT投資とは
これからのIT投資で問われるのは、
「どれだけ顧客を深く理解できているか」
です。
そのためには、
- ▶顧客情報が社内に分断されていないこと
- ▶顧客とのやり取りが資産として蓄積されていること
- ▶データを元に戦略を考えられること
が不可欠になります。
ここで初めて、
CRM(顧客関係管理) が重要な意味を持ち始めます。
◆次回予告|「攻めのIT投資」とは何か?
次回は、
ガートナー が提唱した
「バイモーダルIT(Bimodal IT)」 を切り口に、
- ▶守りのITと攻めのITの違い
- ▶なぜ日本企業はモード2に進めないのか
- ▶成長企業が必ず取り組んでいるIT投資の考え方
を、わかりやすく解説します。
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