Dataverse/Common Data Serviceと、Dynamicsの歴史
みなさん、こんにちは。
今回は「Microsoft Dataverse」と、そこに至るまでの歴史について簡単に書いてみます。
Dynamics CRMからこれまで
筆者はもともと、2013年頃から、Microsoft Dynamics CRMという製品の導入案件に関わっておりました。(製品自体のルーツはさらに古く、2000年代初頭あたり。)
それが、のちに、Dynamics AXという製品と統合されて、現在の「Dynamics 365」となりました。(旧Dynamics CRMに相当するのは、Dynamics 365 Customer Engagement(以下CE))
そのうち、Power Platformの概念が整備されていくにつれ、Dynamics 365 CEの仕組みは、CRM用途に限定せずとも使えるように、「モデル駆動型アプリ」の名でPower Appsの一部としても売り出されるようになりました。
また、Dynamics 365 CEの根幹をなすデータベースの部分を、「Common Data Service」(CDS)と呼ぶようになり、Power Platformにおいて幅広く扱えるデータベースとして売り出されるようになりました。
そして、2020年に、CDSから「Dataverse」に名称変更されて、今に至ります。
昔からDynamics CRM/Dynamics 365 CEを触っている人間からすれば、Dynamicsにおけるエンティティの仕組みこそが「Dataverse」であって、今やDynamicsにとらわれずに活躍の場を広げていっていますよ、という説明がしっくりくるかと思います。
今、初めてDataverseに触れる人は?
しかしながらPower PlatformならびにDataverseを今から初めて触れる方からすれば、「もともとDynamicsだったのが云々…」と過去の歴史はどうでも良いわけで、「Dataverseって何?」ということを最短で知れるようになっていなければなりません。
Dataverseの主な特徴は以下にまとめてありますが、
Microsoft Dataverse(旧CDS)―アーカス・ジャパン
さらに簡単にまとめると、「Power Platformで使われているデータベースの仕組みであり、手軽で便利に使える特徴が備わっている。」といったところでしょうか。
おわりに
とはいえ、Dataverseについて書かれた情報・記事はまだまだ少ないのが現状で、「Common Data Service」と書かれているものも多いはずであり、さらに言えば、Dataverseに関するノウハウの多くは実質「Dynamicsの記事」という形でネット上に存在しているはずです。
また、例えば、Dynamicsのエンティティについて語っている以下の記事などは、ほぼ、Dataverseについて語っているも同然です。
Dynamics365(Dataverse) 基本機能編(1) エンティティとは
こうした状況を踏まえ、弊社としては今後も「Dynamics」だけでなく「Dataverse」について情報発信していきたいと思います。
簡単ですが今回はこの辺で終わります。