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EMOROCO CRM Lite

オンプレミス型CRMとクラウド型CRMの選び方

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

CRMを導入する際、「クラウドで使うか、自社のサーバーで運用するか」というインフラの選択も重要な検討事項です。

今回は、オンプレミス型とクラウド型、それぞれのメリット・デメリットを整理し、どのような基準で選べばよいかを解説します。

目次

1. オンプレミスとクラウドの基本的な違い
2. クラウド型のメリット・デメリット
3. オンプレミス型のメリット・デメリット
4. どちらを選ぶべきかの判断基準
5. セルフホストという第三の選択肢
6. 業種別に見る、適した選択
7. コスト比較の考え方
8. セキュリティ責任の所在という視点
9. 移行の柔軟性という視点
10. あるクリニックのインフラ選択シナリオ
11. 契約前に確認しておきたいチェックリスト
12. 実際の導入企業に見る選択のパターン
13. EMOROCO CRM Liteの対応
14. よくある質問(FAQ)
15. まとめ

1. オンプレミスとクラウドの基本的な違い

クラウド型:CRM提供元が管理するサーバー上で、インターネット経由でサービスを利用する形態
オンプレミス型:自社で保有・管理するサーバー上に、システムを構築して運用する形態

この2つは、データの保管場所、運用の負担、初期費用の構造など様々な点で異なります。

2. クラウド型のメリット・デメリット

メリット
・初期費用を抑えて、すぐに利用を開始できる
・サーバーの保守・運用を提供元に任せられる
・機能のアップデートが自動的に反映される
・場所を問わず、インターネット環境があればアクセスできる

デメリット
・データの保管場所が提供元のインフラに依存する
・提供元の事業継続性に運用が左右される
・自社独自の細かいセキュリティ要件に完全には対応できない場合がある

3. オンプレミス型のメリット・デメリット

メリット
・データを自社の管理下に置ける
・自社のセキュリティポリシーに合わせた詳細な設定が可能
・外部ネットワークから切り離した閉じた環境での運用も可能

デメリット
・サーバーの構築・保守にかかる初期費用と継続的な運用コストが大きい
・専門知識を持つ担当者が必要になる
・システムのアップデートを、自社で管理する必要がある

4. どちらを選ぶべきかの判断基準

次のような観点から、自社にとってどちらが適しているかを判断できます。

・自社にサーバー運用の専門知識を持つ人材がいるか
・業界特有の規制により、データの保管場所に制約があるか
・初期費用を抑えたいか、それとも長期的なコスト構造を重視するか
・導入までのスピードを重視するか

専任のIT担当者がいない中小企業の多くは、クラウド型の方が現実的な選択肢になりますが、規制の厳しい業種や独自のセキュリティポリシーを持つ企業では、オンプレミス型、あるいは後述するセルフホストが検討対象になります。

5. セルフホストという第三の選択肢

クラウドかオンプレミスかという二択だけでなく、「セルフホスト」という選択肢もあります。
これは、CRM提供元が用意したソフトウェアを自社で管理するサーバー環境(Azureなどのクラウドインフラ上を含む)で稼働させる形態です。

・提供元のクラウド環境に依存せず、自社の管理下でデータを保持できる
・従来のオンプレミスのように、物理的なサーバーをゼロから構築する必要はない
・クラウドインフラの信頼性を活かしつつ、データの保管場所を自社でコントロールできる

このセルフホストという選択肢は、「クラウドの利便性」と「オンプレミスのデータ管理の自由度」のいいとこ取りを目指した形態だと言えます。
詳しくはセルフホストとAzure構成ガイドで解説しています。

6. 業種別に見る適した選択

金融・医療など、規制の厳しい業種:データの保管場所や取り扱いに関する規制が厳しく、オンプレミスやセルフホストが検討されることが多い
中小企業の一般的な業種:専任のIT担当者がいないことが多く、クラウド型の利便性が現実的な選択肢になりやすい
複数拠点・海外展開をしている企業:拠点ごとのデータ管理要件に応じて、クラウドとセルフホストを使い分けるケースもある

7. コスト比較の考え方

クラウド型とオンプレミス型・セルフホストでは、コストの構造が大きく異なります。

クラウド型:初期費用が低く、月額料金として継続的に発生する
オンプレミス型:初期費用(サーバー構築費用)が大きく、その後の運用費用(保守、電力、人件費など)が別途発生する
セルフホスト:クラウドインフラの利用料と、自社管理にかかる工数が発生する

単純な月額料金の比較だけでなく、初期費用・継続費用・人件費まで含めた総所有コスト(TCO)で比較することが重要です。
以前CRMの「隠れコスト」チェックリストで解説した視点も、この比較に役立ちます。

8. セキュリティ責任の所在という視点

クラウド型を選ぶ場合、セキュリティの責任は提供元と利用企業の間で分担されるのが一般的です(責任共有モデル)。

提供元の責任範囲:インフラそのもののセキュリティ(サーバーの物理的な保護、基盤となるクラウドのセキュリティ認証など)
利用企業の責任範囲:アカウント管理、権限設計、社内での運用ルールの徹底

「クラウドだから、セキュリティはすべて提供元任せでよい」という考え方は誤りです。
オンプレミス・セルフホストであっても、クラウドであっても、自社が担うべき責任範囲は必ず存在します。

9. 移行の柔軟性という視点

将来的に、クラウドからセルフホストへ、あるいはその逆へとインフラを切り替える可能性も視野に入れておくことをおすすめします。

・最初はクラウド型で始め、事業の成長やセキュリティ要件の変化に応じて、セルフホストへの移行を検討する
・逆に、オンプレミスでの運用負担が大きくなり、クラウド型への移行を検討する

以前ベンダーロックインを避けるCRMの見分け方で解説した通り、インフラの選択を柔軟に変更できるかどうかも製品選定における重要な観点です。

10. あるクリニックのインフラ選択シナリオ

具体的なイメージを持っていただくために、あるクリニックでのシナリオを紹介します。

このクリニックでは、当初クラウド型のCRMを導入し、患者との予約管理を効率化していました。
しかし、事業の拡大にともない、より厳格な情報管理体制を整える必要が出てきたため、セルフホストへの切り替えを検討することになりました。

切り替えの際、全データのエクスポート機能が用意されていたため、大きな混乱なく移行を進めることができました。
この経験から、このクリニックは「最初からクラウド型かオンプレミス型かを完璧に見極める必要はなく、後から柔軟に変更できる製品を選ぶこと」の重要性を実感したといいます。

11. 契約前に確認しておきたいチェックリスト

インフラの選択にあたり、契約前に次の点を確認しておくことをおすすめします。

・クラウド型を選ぶ場合、稼働基盤がどのようなセキュリティ認証を取得しているか
・セルフホストへの切り替えが可能か、可能な場合はどの程度の費用・期間がかかるか
・データのバックアップは、どのような頻度・方法で行われているか
・障害が発生した場合の、復旧までの目安時間(SLA)が示されているか
・自社の業界特有の規制要件(データの保管場所など)に、対応できているか

これらを事前に確認しておくことで、導入後に「思っていたのと違った」という事態を防げます。

12. 実際の導入企業に見る選択のパターン

一般的に見られる、企業のインフラ選択のパターンを紹介します。

創業期・成長期の中小企業:まずはクラウド型で導入し、スピーディーに運用を開始するパターンが多く見られます
規制業種、大企業:自社のセキュリティポリシーに合わせて、セルフホストやオンプレミスを選択するパターンが見られます
事業拡大にともなう見直し:クラウド型で始めた企業が、事業規模の拡大とともに、セルフホストへの移行を検討するケースもあります

自社が今どの段階にあるかによって、最適な選択は変わってきます。

13. EMOROCO CRM Liteの対応

EMOROCO CRM Liteは、クラウド型での提供を基本としつつ、セルフホストにも対応しています。

クラウド型:Azure基盤上で稼働し、SOC2等の主要なセキュリティ認証を取得した環境で利用できます
セルフホスト:自社管理の環境での構築に対応しており、データの保管場所を自社でコントロールしたい企業にも対応できます

まずはクラウド型で無料トライアルを試し、必要に応じてセルフホストへの切り替えを検討するという柔軟な進め方が可能です。

14. よくある質問(FAQ)

Q. 中小企業はクラウド型とオンプレミス型、どちらを選ぶべきですか?
専任のIT担当者がいない場合、クラウド型の利便性が現実的な選択肢になることが多いですが、業種特有の規制がある場合はセルフホストも検討してください。

Q. セルフホストはオンプレミスと同じですか?
似ていますが、完全に同じではありません。
セルフホストは、クラウドインフラ上で自社管理の環境を構築する形態であり、従来のオンプレミスのように物理サーバーをゼロから構築する必要はありません。

Q. クラウド型はセキュリティ面で不安がありますか?
提供元が信頼できるクラウドインフラ(SOC2等の認証を持つものなど)を使用しているかを確認することで、一定の安心材料になります。

Q. 途中でインフラを変更することはできますか?
製品によって異なりますが、データのエクスポート機能やセルフホストへの切り替え対応があれば、柔軟に変更できます。

Q. コストはどちらが安く済みますか?
一般的に、クラウド型は初期費用が低く、オンプレミス型は初期費用が高くなる傾向があります。
ただし、長期的な運用コストまで含めて比較する必要があります。

15. まとめ

オンプレミス型とクラウド型のどちらを選ぶべきかは、自社のIT人材の有無、業種特有の規制、コスト構造への考え方によって変わります。
近年は、両者の中間に位置する「セルフホスト」という選択肢も広がっており、クラウドの利便性とデータ管理の自由度を両立させることが可能になっています。
EMOROCO CRM Liteは、クラウド型とセルフホストの両方に対応しており、自社の状況に応じて、柔軟にインフラを選択できます。

EMOROCO CRM Liteは月額1,500円/ユーザー(最低3ユーザーから)・初期費用0円で、30日間の無料トライアル(https://www.emoroco.com/)から始められます。
IT導入補助金対象ツール番号:DL07-0022934。

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この記事を書いた人
松原 晋啓

アーカス・ジャパン代表取締役/CRMコンサルタント
詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォーム型CRM)を提唱して世界的に広めてWWで表彰を受けたCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、The Wall Street Journal、Newsweek、TIME、WORLDCOM、毎日新聞(週刊エコノミスト)、文化放送等、国内外で多くの賞を受賞し、「経済界」にて4年連続で関西財界を代表する企業として選出されている。
著書:バーサタイリスト - 35歳までに「1万人に1人」の実力者になる方法

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