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知識創造研究室 by CRM(xRM)

中小企業のCRM導入を国の補助金で実現!-2025年度対応版・国の5大補助金活用ガイド-

みなさん、こんにちは。
さっそくですが、使える補助金があるのをご存じですか?うまく活用できていますか?
今回は、中小企業の補助金活用について紹介したいと思います。

はじめに

近年、営業活動や顧客対応の「属人化」、「非効率化」が大きな課題となり、中小企業でもCRM(顧客関係管理)システムの導入が急速に進んでいます。
しかし、初期導入費用や設定コストがハードルになることも少なくなりません。

そんな中、国が実施する補助金制度を活用することで、導入コストを大幅に抑え、CRMの導入から運用定着までをスムーズに進めることが可能です。

この記事では、CRM導入支援やDX推進に活用できる5つの国の主要補助金制度をわかりやすく整理します。

①IT導入補助金(サービス等生産性向上IT導入支援事業)

概要

中小企業庁が実施する最も有名なデジタル化支援制度。
生産性向上・業務効率化を目的にITツール導入費の一部を補助します。

補助率:1/2~4/5
補助上限:450万円(プロセス数により変動)
対象経費:ソフトウェア、クラウドサービス利用料、導入設定、研修、保守費用など

CRM導入における活用方法

・顧客管理・営業支援ツール(CRM/SFA)導入費用を補助対象に設定
・顧客履歴・商談状況・フォロー計画などの業務を統合し、生産性向上を明確化
・CRM導入により、「顧客対応時間の短縮」、「成約率の向上」などの数値目標を設定

おすすめの使い方

CRM導入支援 + 定着化支援をワンセットで申請することで、ツール導入後の「使われないCRM」を防ぐことが可能です。

②ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(ものづくり補助金)

概要

生産性革命推進事業の一環として、中小企業の新サービス開発や業務プロセス革新を支援する補助金です。

補助率:中小企業1/2、小規模事業者2/3
補助上限:最大3,000万円
対象経費:設備・システム開発・ソフトウェア導入・外注費など

CRM導入における活用方法

・CRMを活用して「営業プロセスの再構築」や「顧客データ分析による新サービス開発」を実施
例)顧客履歴をもとにリピート施策やサブスクリプション型の新商品設計を行う
・CRM導入を "新事業創出" や "高度化投資" の一環として位置付けることで対象に

おすすめの使い方

既存の販売・顧客管理プロセスを根本的に見直す「CRM + DX改革プロジェクト」として活用

③中小企業新事業進出補助金

概要

2025年度より開始された制度で、新市場・新分野進出を目指す中小企業を支援します。

補助率:1/2以内
補助上限:最大9,000万円
対象経費:システム構築費、外注費、クラウド利用料、専門家経費など

CRM導入における活用方法

・CRMを導入し、「新規顧客層への営業強化」や「新チャネルの構築」を支援対象に設定
例)既存顧客の履歴分析から新市場を開拓する/CRM + MAで新商品販促を展開
・新事業進出計画の中で「顧客データの収集・活用基盤整備」としてCRM導入を明記

おすすめの使い方

CRMを "新事業展開の中核" として、営業・マーケティング・サービス提供プロセス全体を再設計

④中小企業成長加速化補助金

概要

成長志向型の中小企業を対象に、経営基盤強化・事業拡大・海外展開を支援する新制度。

補助率:1/2
補助上限:5億円
対象経費:設備・ソフトウェア・外注費・専門家経費など

CRM導入における活用方法

・CRM + データ分析基盤を整備し、営業拠点拡大・海外進出・顧客戦略の最適化を実現
・営業・マーケ・経営層がリアルタイムにデータ共有できる「成長インフラ」として導入
・MA(マーケティングオートメーション)やBI連携などを組み合わせて計画を策定

おすすめの使い方

CRM導入を「企業成長の推進エンジン」として明確に位置付けることで、投資としての意義とROIを補助金申請に反映可能

⑤中小企業省力化投資補助金

概要

中小企業の人で不足対策・生産性向上を目的に、省力化・自動化につながる投資を支援する補助金です。

補助率:中小企業1/2、小規模事業者2/3
補助上限:最大1億円
対象経費:IoT機器、ソフトウェア、システム導入費等

CRM導入における活用方法

・顧客対応・営業活動の「属人化」、「手作業」部分をCRMも活用し、自動化
例)問合せ管理、フォロー通知、対応履歴自動集約、ワークフロー整備等
・CRM導入 + RPA等による業務の省力化を計画に含める

おすすめの使い方

営業・サポート部門の「業務省力化」としてCRM導入を申請。
IT導入補助金との違いは、"自動化・効率化" にフォーカスしている点です。

補助金を活用したCRM導入で、次のステージへ

CRM導入はもはや「大企業だけの投資」ではありません。
国が用意する補助金制度を活用すれば、初期費用を抑えながらDXを推進できます。

導入を成功させるために

補助金を使ってCRM導入する際のポイントは以下の通りです。

・目的を明確にする:営業強化/顧客管理/新規開拓/省力化など
・申請前に構想を整理する:どの業務を改善し、どう効果を出すか
・ツール選定はランニングコストも考慮し最適な製品・サービスを選定する(専門事業者の活用)
・交付決定前に契約・支払いをしない
・申請・導入・実績報告まで一貫した支援を受ける

補助金申請から運用定着まで伴走します

弊社では、CRM導入における補助金活用コンサルティング~導入・定着化支援をワンストップで提供しています。

・申請書・事業計画の作成支援
・ツール選定・見積整理
・CRM導入・DX化推進
・運用定着・成果分析支援

補助金を活用してCRM導入やDX化を一気に進めたい方は、ぜひお気軽にご相談ください。

 

この記事を書いた人
河内 祐樹

国内大手SIerにて、Microsoft製品を中心としたシステムエンジニア/システムアーキテクトとしてキャリアをスタート。Dynamics CRM 4.0時代から一貫してCRM領域に携わり、営業・サポート・マーケティングなど多様な業務領域におけるCRM導入や立ち上げ、製品開発を手動。特にSFAやコールセンター領域での業務設計・導入支援を得意とする。 その後、CRM事業未経験のSIerに転職し、ゼロからCRM事業立ち上げにも携わる。 エンジニアのみでなく、プリセールスなども担当。複数の企業のCRM案件ではパフォーマンスチューニングやトラブルプロジェクトの再生も多数経験し、実装・運用双方に精通している。 近年は、Dynamics 365やPower Platformを活用し、ノンコーディングによる業務要件実現やASTERIA Warp等による他システム連携・BI統合など、CRMを中心としたデータ活用基盤の全体設計・構築を数多く手がける。導入後のBI支援や運用定着化まで一貫して支援することでクライアントのDX推進を伴走。 現在は、弊社で提唱しているCRM1.0~4.0による企業変革のステージモデルの普及活動を行い、"顧客との信頼を超えた共創関係"を実現するCRM4.0の普及をリードしている。コンサルティング、システム導入、運用支援、教育まで包括的に展開し、企業CRM成熟度向上を支援している。

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