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知識創造研究室 by CRM(xRM)

簡単!PC・タブレットに話すだけで音声の単語を認識してDynamics CRMに情報を登録することができます

みなさん、こんにちは。
今回は、“簡単!パソコン・タブレットに話すだけで音声の単語を認識してDynamics CRMに情報を登録することができます”と題して、音声認識を使用してDynamics CRMにデータを入力してみたいと思います。

簡単に音声認識が使えるWeb Speech API

音声認識は、自分の「声」を認識してくれるツールが必要です。
今回は、Google Chromeブラウザベースで音声認識とテキストの読み上げを実現する 「Web Speech API」を使用します。Web Speech APIは、特別なツールをインストールしたり、余計なライブラリを読み込む必要は無い優れものです。
また、音声認識したテキストをDynamics CRMの入力項目に設定するため、簡単なHTMLとJavaScriptを用意して、Web Speech APIとDynamics CRMとをつなげてみます。

デモ環境を準備しよう!

準備するのは2つです。

  • Dynamics CRMシステム環境
  • voice.html (Dynamics CRMにWEBリソースとして登録するHTMLファイルです)

voice.htmlは、音声認識を明示的にスタートするためのボタン”音声認識スタート“を配置し、ボタンが押されると自分が話すこととします。話しのなかに、”注文“というキーワードが入っていればそのキーワードを検出し、Dynamics CRM活動エンティティの”説明“欄に音声認識してテキスト化したテキスト情報が設定されるようにします。
それではサンプルvoice.htmlの全体をお見せします。


<html>
<head>
<meta charset="UTF-8" />
<title>Web Speech API + Dynamics CRM</title>
</head>
<body>
<button id="btnstart" onclick="OnButtonClickStart();">音声認識スタート</button>
<p id="info"></p>
<script type="text/javascript">
function OnButtonClickStart() {

var
btn = document.getElementById('btn'),
info = document.getElementById('info'),
speech = new webkitSpeechRecognition();

// 日本語を設定
speech.lang = "ja";

// 複数文脈の認識を設定
speech.continuous = true;

// 音声認識の開始
speech.start();
info.textContent = "「注文」と喋って下さい…(認識中)";

// 解析された結果の取得
speech.addEventListener('result', function(event){

var text = event.results[0][0].transcript;
alert(event.results[0][0].transcript);

// 注文というキーワードをひろう
if( text.match(/注文/) ) {

// Dynamics CRMの「説明」項目に値を設定
window.parent.Xrm.Page.getAttribute("description").setValue(text);

info.textContent = "音声認識が成功しました";
}
else {
info.textContent = "すいません。もう一度ボタンをクリックして試してください。";
}

}, false);

}
</script>
</body>
</html>

Dynamics CRMには、上記voice.htmlをWEBリソースへ登録し、活動エンティティのフォームで「説明」欄の横にHTMLを表示しておきます。

音声認識を試してみよう!

例えば、飲食店等では店舗業務が終わった後に日報を書きますが、今回は明日に必要となる材料の調達情報を音声でDynamics CRMへ情報を設定します。
話しかける言葉を『注文 米10キロ 肉5キロ 魚5キロ 野菜20キロ』とします。
それでは実践・・・(いまSurfaceに向かって話しています)
音声が正常に認識され成功しました。

さらに、Dynamics CRMにも音声がテキスト化されたテキストが無事に設定されました。

小さく拍手パチパチ(#^^#)
このように音声認識を使うと、難しい画面操作やキーボード操作が不要でDynamics CRMを使用することができます。

まとめ

上記では、購買活動の利用シーンを挙げましたが、アーカス・ジャパンではコンタクトセンター向けにお客様とコミュニケーターの会話がそれぞれリアルタイムで音声がテキスト化されるオプションサービスも用意しております。
コミュニケーションの大半を占めると言われる非言語(ノンバーバル)コミュニケーションまで理解するインプリシットカスタマーエクスペリエンス(ICX:暗黙的だが明らかな顧客体験)ベースのパーソナライゼーションを着目し、音声認識サービスを含めた、お客様の感情を理解して個々人にとって最適なサービスを提供する人工知能学習データベースを搭載したパーソナライズドCRMソリューション製品「EMOROCO(エモロコ)」を近く提供する予定です。
音声認識については人工知能により加速的に利用が期待されますので、今後もサービス分野においてさまざまな利用を注視しつつ、良い事例についてはこのブログでふれていきたいと思います。

※ 記事の内容は個人発信の参考情報です。記事内容のご利用は、ご自身の判断でお願いします。

この記事を書いた人
徳本 和也

関電システムソリューションズ、アバナードを経てアーティサン(アーカス・ジャパン)に勤務。
CRM導入コンサルタント、システムエンジニア。昔、尊敬する上司に「4C=奉仕の精神で頑張りなさい。」と教えられました。
その言葉を思い出して、いまは、変化(Change)が機会(Chance)を呼び、創造(Creativity)をもって挑戦(Challenge)する、そのように思いました。
皆さん一人ひとりが変化すれば、必ず将来チャンスを呼び、更なる成長を遂げるはずです。
マイクロソフト認定プロフェッショナル 、情報処理技術者(AP、FE)を持つ。

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