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知識創造研究室 by CRM(xRM)

CRMの必要性:マーケティング4.0とパーソナライズドCRM(個客関係管理)

アーカス・ジャパンのHPやプレスリリースを見ていただいている方はお気付きかと思いますが、アーカス・ジャパンのCRM事業本部ではCRMコンセプトモデルとして「パーソナライズドCRM?(個客関係管理)」を提唱・推進しています。
今回はこのパーソナライズドCRMがなぜ必要なのかということと合わせて「CRMの必要性」を書いていきたいと思います。

ご存知の方も多いと思いますが、私はマイクロソフトに入社してDynamics CRMのエンタープライズ向け製品担当の立上げメンバーとなった2007年すぐにDynamics CRMをプラットフォームで使うという「プラットフォーム型CRM(xRM)」戦略を(当時は「勝手に」)提唱して、自らソリューション化、事例化、Tech・Edでの発表を行い、新規市場を開拓したということでグローバルの社内外から表彰も受けました。(勝手にネーミング付けたり、ロゴ作ったりしてたので、売れるまでは結構怒られましたが(笑)、私は成功を疑わなかったので推し通しました!) 同年に競合の某社もPaaSという似たようなことを言い出しましたが、私はそれよりも早いので、実はマイクロソフトのほうが先なのです!!
そのときに作ったソリューションは扱える者がいないということで、今も私の手元にあって日々進化を続け、アーカス・ジャパンのソリューション製品群として今も多くのお客様に活用いただいています。

長らく私はプラットフォーム型CRMの第一人者としてCRMの推進をしてきたわけですが、私が師事するフィリップ・コトラー教授が「マーケティング4.0」を提唱され、IT業界では「人工知能」や「IoT」等の最新テクノロジーが続々と実用化されてきて、私がいつも言っている「ITの社会インフラ化」が目前となっているように感じていたのですが、そのときに「プラットフォーム型CRM」を見返したときに「何かが足りない!」と思いました。

コトラー教授はこれまでのマーケティングの歴史の中で下記のような提唱をされていることは有名な話です。

  • マーケティング1.0:製品中心(プロダクト・アウト)のマーケティング
  • マーケティング2.0:消費者志向(マーケット・イン)のマーケティング
  • マーケティング3.0:価値主導のマーケティング
  • マーケティング4.0:自己実現のマーケティング

さて、皆さんの企業は今現在どのレベルでしょうか?
残念ながら、コトラー教授によると日本企業のマーケティングレベルは1.0がほとんどだとおっしゃられています。
それは10年以上CRMの専門家として大小何百という会社の経営戦略を拝見してきた私から見てもそう思います。
マーケティングが上手いなぁ~と思うような企業でも2.0のレベルと言えるのではないでしょうか。

私はマーケティング業務やCRMをやる上で、元々専攻していた心理学をさらに深めたほどマーケティングと心理学とは切り離せないもので、よく「マズローの欲求段階説」のどのレベルまで実現出来るかでよく判断されます。


「マズローの欲求段階説」:
人間の欲求を理論化したもの。下の欲求が満たされると上の欲求を求めることを表している。
下の4つを「欠乏欲求」、一番上を「存在欲求」とまとめることもあり、それぞれを質的に異なるものと定義している。
「自己実現欲求」の上に「自己超越欲求」もあるとし、自己実現を果たした人も少ないが、自己超越に達する人は極めて少ない。

マーケティング4.0は自己実現のマーケティングと呼ばれている通り、マズローの欲求段階説における最も高次に達するために行われる戦略となり、当然ながらマーケティング4.0が実現出来れば低次の欠乏欲求も満たせることにもなります。ただ、今もしマーケティング1.0や2.0の企業が4.0にステップアップしたいと考えても不可能ではないですが、大きな構造変化が必要となるので、段階的にステップアップすることがベストな選択だと思います。

そのためにはCRMシステムが不可欠なのですが、CRMは以前のブログ(下記参照)にも書かせていただいた通り、「ITシステムから発展したCRM」と混同されることが多く、またCRM市場は今もサブカテゴリーへの細分化が激しいので、何をどう適用して良いかが判断しにくい状況となっています。
また、正しく製品を選択出来たとしても、マーケティング4.0の景色が見えないCRMコンサルタントには実現することが不可能なので、今までの「プラットフォーム型CRM」だけでは「正しくマーケティング4.0を実現する」ことが難しくなってしまいます。。。

そこで、アーカス・ジャパンは、間違いなくマーケティング4.0へ向かって実現するための支援システムとして、従来のプラットフォーム型CRMを超えた「パートナライズドCRM」を提唱し、アーカス・ジャパンのCRMスペシャリストであれば誰でも確実にお客様をマーケティング4.0のレベルへ高めていくことが出来るようにしました。

「パーソナライズドCRM?」は、ValueOpsに基づいてスモールスタートからの段階ステップアップ導入を行うことを推奨してますので、マーケティング1.0や2.0からでも、最短距離でマーケティング4.0の適用を実現することが出来ます。

ちなみに、「パーソナライズドCRM」はコンセプトモデルになりますので、こちらをベースとして実現したソリューションを「エモロコ(EMOROCO?)」ソリューションとして現在開発を進めており、元々アーカス・ジャパンが持っているリードナーチャリングやオムニチャネル、コンタクトセンターなどの各ソリューションがリニューアルしてリリースされる予定となっています。

「EMOROCO」ソリューション:EMOsional Analysis(感情分析)、RObot(ロボット)、COgnitive(人工知能)の各機能を搭載したアーカス・ジャパンのCRMソリューション製品群

プラットフォーム型CRM(xRM)の提唱者にして第一人者が考える新しいCRMコンセプト「パーソナライズドCRM(個客関係管理)」に興味がある方は気軽にお問合せください ('◇')ゞ

この記事を書いた人
松原 晋啓

アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はDynamics CRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真なるCRM"の理念の普及に努めている。
また、プラットフォーム型CRM(xRM)の第一人者や CRM の専門家としてインタビューを受けたり、ラジオのパーソナリティも務めている。
インタビュー記事
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