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「高機能CRM製品を入れたが誰も使わなかった」 — CRMへの再挑戦でEMOROCO CRM Liteが3ヶ月で定着した理由

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

「もうCRMは懲り懲りです」

神奈川県の中堅IT商社・橋本商事(仮名・従業員18名・年間売上3.2億円)の橋本社長(仮名)は、2年前にこう言っていました。

「高機能CRM製品に年間240万円以上払い続けて、2年間使えなかった。コンサル費用も入れると総額500万円近くが無駄になった。あの経験があるから、もうCRMなんて言葉も聞きたくなかった」

しかしその橋本社長が、EMOROCO CRM Liteを導入してから3ヶ月後に言ったことは正反対でした。

「これは別物だ。高機能CRM製品とは根本的に違う」

何が違ったのか。この記事では、同じ「CRM」という言葉で呼ばれながら、なぜ片方が失敗し、もう片方が成功したのかを、橋本商事の変革ストーリーとともに解明します。

※本記事は業界の実態と複数社の導入パターンをもとに構成した仮想の変革ストーリーです。


第一章:高機能CRM製品導入の失敗——何が起きたのか

なぜ橋本商事は高機能CRM製品を選んだのか

「正直に言えば、『みんな使っているから』でした」と橋本社長は振り返ります。

2年前、橋本商事は営業の属人化に悩んでいました。優秀な営業担当・村田さん(仮名)が一人で売上の40%を担っており、村田さんが不在の日は商談が止まる。村田さんの頭の中にある顧客情報を組織として持ちたい——これが動機でした。

「CRMを導入しよう」と決めてから、外部のITコンサルタントを呼んで相談した。コンサルタントが勧めたのが高機能CRM製品でした。「世界No.1のCRMで、大企業から中小企業まで使っている。御社の営業課題も全部解決できる」という言葉に背中を押されました。

導入から3ヶ月後に起きたこと

高機能CRM製品の導入設定に約3ヶ月、コンサルタントへの費用が150万円。いよいよ営業チームへの展開が始まりました。

しかしここから、問題が始まりました。

問題① 操作画面の複雑さに現場が拒絶反応

どこを触ったら何が変わるのかが分かりにくく使いづらい。二重入力が発生して手間がかかる。結果として、現場の営業マンが入力してくれず、30%ぐらいの人しか活用していなかったという状況は、橋本商事でもそのまま起きました。

「うちの営業は平均年齢42歳。高機能CRM製品の画面を開いた途端に『これは無理』という顔をした。入力項目が多すぎる、どこに何を入れればいいかわからない、と言われ続けた」

問題② 管理者の退職でシステムが「完全に止まった」

高機能CRM製品の設定・管理を担当していた情シス担当の中村さん(仮名)が、導入から8ヶ月後に退職しました。

SFAの運用管理者が退職した結果、環境設定変更ができる人がいなくなってしまい、ただ数値を入力するだけのツールになっていた。管理者の学習コストが高いため、導入後の微調整が困難——まさにこの状態に陥りました。

「中村が辞めた後は、カスタマイズが一切できなくなった。何か変えようとすると外部のコンサルタントを呼ぶしかない。そのたびに費用が発生する。もはや誰のためのシステムかわからなかった」

問題③ コストが膨らみ続けた

中小企業にとってこの規模の固定費は重く、年間240万〜400万円以上のCRM投資を正当化するだけのリターンを得られているか、冷静に検証する必要がありますという指摘が、橋本商事の現実そのものでした。

「年間240万円のライセンス費用を払い続けながら、使っている人が3名しかいなかった。1人あたり月6.7万円のツールを、3人が渋々使っているだけ。完全な損失だった」

なぜ高機能CRM製品で失敗したのか——本質的な原因

出来上がったCRMシステムは、現場に膨大な量のデータ入力を強いる半面、効果やアウトプットが曖昧で分かりにくいという「最悪のパターン」を辿ることになる。そんなシステムが現場に定着するわけもなく、あっという間に形骸化するであろうことは火を見るよりも明らかだ

橋本社長が後から気づいた失敗の本質はこうでした。

「高機能CRM製品が悪いわけじゃなかった。うちの規模・うちのIT能力・うちの業務に合っていなかった。フェラーリを買ったのに、運転できる人が誰もいなかった、という話だ」

高機能CRM製品は世界的に高く評価されるCRMである一方、日本企業においては「複雑すぎて使いこなせない」「コストが想定以上に膨らむ」といった課題が多く見られます。特に、カスタマイズの限界や学習コストの高さという構造的な問題が、中小規模の橋本商事では致命的でした。


第二章:2年間の「CRMトラウマ」と再挑戦の決断

高機能CRM製品を解約してから2年間、橋本商事はExcelに戻りました。しかし属人化の問題は解決されないまま残り続けていました。

転機は、村田さんが副業で起業を始めたことでした。

「村田が独立したら、うちの売上の40%が消える。あいつの頭の中にある顧客情報を、今すぐ会社の資産にしなければいけない。でも、また失敗するのは怖かった」

この葛藤の中で、橋本社長はアーカス・ジャパンのセミナーに参加しました。そこで「CRM4.0」と「EMOROCO CRM Lite」の話を聞いた瞬間、「高機能CRM製品とは根本的に違う」と感じました。

「高機能CRM製品を選んだとき、『何ができるか』しか見ていなかった。今回は『誰のために設計されているか』を見た。EMOROCOは最初から中小企業のために作られていた」


第三章:EMOROCO CRM Lite導入——「最初は小さく」の原則

導入の入り口——高機能CRM製品の失敗から学んだ3つの原則

橋本社長は今回の導入にあたって、前回の失敗から3つの原則を立てました。

原則①「最初から完璧を目指さない」

「最初は、『志を高く持ちすぎる』よりは、『ちょっとショボい』ぐらいがちょうどいいんです。『すごいこと』は、導入がうまくいってから考えればいい」

高機能CRM製品のときは「全機能を使いこなそう」と設計した。今回は「まず4つのフィールドだけ入力する」から始めました。会社名・担当者名・最終接触日・次のアクション——これだけ。

原則②「現場が入力したくなる設計にする」

「高機能CRM製品のときは、管理者が決めた入力項目を現場に押し付けた。今回は現場の営業に『何があれば自分の仕事が楽になるか』を聞いてから設計した」

EMOROCOのノーコードカスタムフィールドを使い、「自分が欲しい情報を入力する」設計にしました。「顧客の温度感(ホット/ウォーム/クール)」「前回話した内容のメモ」——これらは現場が「入力すると自分が助かる」と感じる項目です。

原則③「管理者が不在でも動ける仕組みにする」

高機能CRM製品は専任管理者なしには変更できなかった。EMOROCOはノーコードで現場が自分でフィールドを変更できる。「ITが得意でなくても、使いながら育てられる」という設計が決め手でした。

導入1週目——村田さんの頭の中を「データ」にした

EMOROCOを導入した最初の1週間で、橋本社長がやったことは一つだけでした。

村田さんとの「ナレッジ移管セッション」を毎日30分実施した。

「村田に担当顧客の情報を一社ずつ話してもらいながら、私がEMOROCOに入力していった。村田が話してくれた『A社の田中部長は価格よりスピードを重視する』『B社は毎年12月に翌年度の予算が固まる』——これを全部EMOROCOの顧客メモに入力した」

1週間で担当顧客50社分の情報が入力されました。

「入力が終わったとき、村田が言った。『社長、これだけの情報があれば、私が明日いなくなっても大丈夫ですね』って。その言葉で、僕はやっと安心できた」


第四章:3ヶ月で「定着」した理由

定着の理由①「入力すると自分が助かる」体験が生まれた

高機能CRM製品のときは「入力したのに何も変わらない」体験が続きました。EMOROCOでは、入力した瞬間に自分が助かる体験が生まれました。

「A社の次回アクションをEMOROCOに入れておいたら、週明けの朝にタスクが届いた。以前はノートに書いておいて、見忘れることがあった。EMOROCOが代わりに教えてくれる——それが『入力すると得をする』体験になった」

営業担当者が入力したくない場合には、導入目的を継続的に伝えること、そして営業担当者にとってもメリットがあることを理解してもらうことが重要——EMOROCOのワークフロー自動化が、このメリットを「言葉でなく体験」で届けました。

定着の理由②「画面が怖くない」

高機能CRM製品のときに聞いた「どこを触ったら何が変わるかわからない」という声が、EMOROCOでは起きませんでした。

「うちの平均年齢42歳の営業チームが、2日で使い始めた。高機能CRM製品のときは研修を3回やっても使えなかったのに」

平均年齢が高い職場ほど操作性が定着率に直結します。EMOROCOのシンプルなUIが、この問題を構造的に解決しました。

定着の理由③「自分たちで変えられる」

導入から1ヶ月後、営業の松本さん(仮名)から「この項目、うちの業務に合わないので変えたい」という声が上がりました。

高機能CRM製品のときは「コンサルタントを呼ぶ必要がある」で終わりました。EMOROCOでは、松本さん自身がノーコードで10分かけてフィールドを変更しました。

「あのときの松本の顔を今でも覚えている。『え、自分で変えられるんですか?』って。その瞬間から、EMOROCOが『会社のシステム』から『自分たちのツール』に変わった」


第五章:6ヶ月後——「村田依存」からの脱却

導入から6ヶ月後、村田さんは正式に副業の法人を設立し、週3日の勤務体制に移行しました。

「以前なら、村田が週5日いないだけで会社が機能しなくなっていた」

しかし6ヶ月後の現実は違いました。

変化①:新人の中川さん(仮名・入社2ヶ月)が村田担当顧客に初訪問できた

「中川が初めてA社に一人で訪問する前日、EMOROCOを開いてA社の情報を確認した。田中部長の価値観・前回の会話内容・進行中の案件——全部書いてあった。翌日の訪問後に中川から連絡が来て、『田中部長に、よく勉強してきてくれたと褒められました』と言われた」

変化②:橋本社長が全案件の状態を「朝5分」で把握できるようになった

「以前は毎週月曜の朝に1時間の報告会議があった。今はEMOROCOのダッシュボードを朝5分見るだけで全案件の状態がわかる。その分の時間を、大事な顧客への訪問に使えるようになった」

変化③:コストが劇的に下がった

項目 高機能CRM製品時代 EMOROCO時代
年間ライセンス費用 約240万円 月1,500円×ユーザー数
専任管理者 必要(退職リスク) 不要(ノーコード)
外部コンサル費用 随時発生 なし
現場の定着率 約3名のみ使用 全営業担当(7名)が日常使用

「高機能CRM製品のときの年間コストの数分の一で、7倍の人数が使っている。この差が全てを物語っている」


橋本社長が伝えたいこと

「高機能CRM製品で失敗した経験がある人に、これだけ言いたい。あれはSalesforceが悪いのでも、あなたが悪いのでもない。ツールと会社の規模がミスマッチしていただけだ」

「中小企業がCRMで本当に必要なことは、シンプルだ。顧客情報を組織で共有できること。フォロー漏れをなくせること。担当者が変わっても関係が続くこと——これだけ。それのために年間240万円は必要ない」

システム選定のゴールは「導入すること」ではなく、「現場で活用し、成果につなげること」です——この言葉が、橋本商事の2度の経験を一言で表しています。

高機能CRM製品で失敗したあの2年間があったから、EMOROCOで成功できた。失敗から学んだ3つの原則——「小さく始める」「現場が使いたくなる設計にする」「管理者なしで動ける仕組みにする」——これが成功の核心でした。

EMOROCO CRM Liteは、月1,500円/ユーザーから、今日から始められます。まずは無料トライアルで「高機能CRM製品とは根本的に違う」体験をしてみてください。
https://www.emoroco.com/


まとめ——高機能CRM製品失敗→EMOROCO成功の構造的な差

比較軸 高機能CRM製品(失敗) EMOROCO CRM Lite(成功)
設計の対象 大企業・専任管理者がいる組織 中小企業・IT担当者が不在の現場
操作の複雑さ 高い(研修なしでは使えない) 低い(2日で使い始められた)
カスタマイズ 専門技術・コンサルが必要 ノーコード・現場が自分で変更可能
定着のきっかけ 「入力しろ」という強制 「入力すると自分が助かる」体験
管理者依存リスク 高い(退職で機能停止) なし(誰でも管理できる)
コスト 年間240万〜(+コンサル費) 月1,500円/ユーザー〜
現場定着率 3名のみ(18名中) 7名全員(営業チーム全員)

高機能CRM製品で失敗した方へ、最後にひとこと:

「CRMが合わなかったのではなく、そのCRMが自分たちに合っていなかっただけ」——橋本社長のこの言葉を胸に、ぜひ再挑戦してみてください。


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この記事を書いた人
松原 晋啓

詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォームドCRM)を世界的に提唱したCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、国内外で多くの賞を受賞している。
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