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知識創造研究室 by CRM(xRM)

CRMとは・・・-人とITが生み出す楽しい未来の社会-

皆さん、CRM(Customer Relationship Management:顧客関係管理)ってご存知ですか?

今まで散々CRMについて話をしておいて今さら!?と思われるかもしれませんが、今までのことを踏まえて基本に立ち返ってみたいと思います。

では、まず一般的なCRMの定義を見てみましょう!
下記はガートナー社がまとめたCRMの定義です。

わかりますか~??

ぶっちゃけ、よくわかんないっす!
もしくは、
なんとなくわかるけど、何をどうしたらいいかわかりませーん。。。

という方のほうが多いのではないでしょうか?

それもそのはず!CRMとはあくまで経営戦略(マーケティング)の中の概念でしかないので、それそのものに実体はありません。
なので、わからないということを恥じる必要はありません。ITシステムの中で、必須でないながら最も難解で最も重要なシステムがCRMの概念を具現化するCRMシステムなのです。

では、私が10年前から言い続けているCRMシステムの定義を下記に紹介します。

CRMシステムとは、「お客様ひとりひとりが“満足できるサービス”を提供し、サービスを通して“収益向上”を支援するシステム」。

少しはさっきよりイメージできるようになりましたぁ??(余計わからん!って声も聞こえて来そうですね・・・汗)

もう少し噛み砕くと、CRMシステムとは「従業員がお客様に対して”満足できるサービス”を提供すること」を支援するだけの仕組みです。
企業のシステムなので、当然ながらそこから収益を上げることも大事なのですが、あくまでお客様を満足させた上で成り立たなければなりません。(ここが肝要です!)

CRMが難解だと言われている理由が少しずつ理解出来てきましたか?

今までのITシステムは全て「合理化」と呼ばれる使われ方で、システムそのものが企業の生産性向上という形で完結していました。代表格がCRMと同じ業務システムに分類される「基幹システム」と呼ばれるシステム群です。
基幹システムとは、企業内の決まった処理(トランザクション)を効率化するために出来たシステムで、会計や人事、給与、在庫管理、生産管理等のあまり大きな変化の起こらない業務(バックエンド業務)をカバーしていました。バックエンド業務は「対人サービス」が含まれないため、改善は必要ながらもリアルタイムなニーズ(お客様が求めていること)を追求することは求められていないため、変化があまり大きくないとされます。(また、会計処理のように法律で定められている場合もあります)

CRMの場合は、バックエンド業務と対比して「フロントエンド業務」をカバーするシステムと言われています。
この「フロント」とは「お客様と近い」ということと同義だと思ってくれていいですが、システムの話になると「フロント」となるチャネル(接点)には、店舗に行く、電話する、メールする、Webサイトに訪問する、SNSを使う等、様々あります。「フロントエンド業務」とは、これらチャネルからの情報に対して対応する業務であると思ってください。よく言われるサービスパーソン(営業マン、コールレディー、店舗スタッフ、ホテルマン、キャビンアテンダント、医師・看護師、教師、介護士、弁護士 などなど)と呼ばれる方々が行う業務のことです。

実際にサービスに従事されているこれらの方々はよくご存じだと思いますが、サービスの提供方法に決まったものなどないはずです。同じお客様であっても「その時々」で対応の仕方は異なります。(ですよね?)
ですから、CRMシステムも「その時々」によって臨機応変に変わっていく必要があります。当然、同じ業態の会社同士であっても、そのやり方が同じではないはずですし、むしろ差別化として競争力を生み出しているはずなので、「CRMのベストプラクティスはユーザー企業の中にある」んです。そして、CRMは「サービスパーソン(人)とシステムのコラボレーション」があって初めて完成します。

ここまでで少しは理解いただけたかな?(もしかして、さらに混乱させてたりして・・・汗汗)
まとめますと、CRMが「難解」である理由は、この人とシステムの協働によってお客様に満足できるサービスを提供することを目的としているからで、基幹システムのように処理を最適に実行するためではないからです。
また、「必須ではない」のは、お客様が満足できるサービスを提供する気がない企業には不要だからです。そして、「最も重要」なのは今の多様化したニーズ、増え過ぎた情報量に対応するサービスを提供するにはITの力が不可欠なので、満足できるサービスを提供するためにはサービスパーソンを支えるシステムが必要になるためです。

参考までに、弊社の提唱する「パーソナライズドCRM」から生まれたソリューション製品である「EMOROCO」の全体図を参考にしながら、現時点でのフロントエンド業務における企業内ITシステムの理想形(「オムニチャネル」とも言います)をお見せします。

最後に、CRMシステムはお客様が満足できるサービス提供を追求し続ける必要性があるので、私はその導入の意識は「ウォルト・ディズニーの名言」に通じるものがあると考えています。
いくつかご紹介しましょう。

  • ディズニーランドが完成することはない。世の中に想像力がある限り進化し続けるだろう。
  • 現状維持では、後退するばかりである。
  • 失敗したからって何なのだ?失敗から学びを得て、また挑戦すればいいじゃないか。
  • 自分たちのために商品をつくってはいけません。人々が求めているものを知って、人々のために商品をつくりなさい。
  • 何かを始めるためには、しゃべるのをやめて行動し始めなければならない。
  • やってみないうちから諦めるのかい?私たちは高い目標を持っているからこそ、これほど多くのことをやり遂げられるんだ。
  • 過去の出来事に傷つけられることもあるだろう。でも私が思うに、そこから逃げ出すことも出来るが、そこから学ぶことも出来る。

これらは世界一のサービスを生み出したウォルト・ディズニーの名言の一部でしかないですが、CRMを導入するということはそれぞれのディズニーワールドを作って、自社製品のファンを増やすことだと思っています。少なくとも、私はCRMのコンサルティングを行う上では、ディズニー思想を念頭に置いています。
また、満足できるサービスの実現(お客様の自己実現の達成)のためには、CRMもお客様をより理解することが大事ですが、CRM単独では実現不可能なので、アーカス・ジャパンでは「人工知能(AI:Artificial Intelligence)」と「感情(Emotion)」をCRMの力とすることが必須であると考え、CRMの進化形としてこれらを加えた「パーソナライズドCRM?」を提唱し、各種エモーショナルソリューションを提供しています。

この「ディズニー思想によるCRMコンサルティング」「パーソナライズドCRM」が我々を唯一無二のCRMベンダーとしています。
もしご興味ある方は気軽にお問合せください!(と、忘れず宣伝も入れておきます 笑)

https://www.arcuss-japan.com/first

CRMって難しいですねぇ。でも、だからこそちゃんと導入出来たときの効果は大きいんだと思いますので、また皆様に役立つ情報をお伝えしたいと思います。
それでは次回ご期待ください!さよなら、さよなら、さよなら。

この記事を書いた人
松原 晋啓

アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はDynamics CRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真なるCRM"の理念の普及に努めている。
また、プラットフォーム型CRM(xRM)の第一人者や CRM の専門家としてインタビューを受けたり、ラジオのパーソナリティも務めている。
インタビュー記事
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