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知識創造研究室 by CRM(xRM)

CRM 市場と Dynamics 365 CE(CRM) の評価(2018年版)

皆さん、こんにちは。

これまで2年間、事業計画作成のために集めたデータから収集したCRM市場に関するブログを書かせていただきましたが、今なおアクセスランキングの上位にいますので、今年も続けたいと思います。

一昨年の時点ではシェアのトップ5社はまだまだ僅差と言えるような状況ではありましたが、2018年度でも2強(マイクロソフト社とセールスフォースドットコム社)は変わりませんが、その中でも躍進著しいのが弊社でも取り扱っている日本オラクル社のRightNowで、業務特化と言えども元グローバルトップの維持を見せた形が伺えます。
下記がランキングです。(上位5社のみ)

  • 1位(17.6%):Slaesforce Sales Cloud/Service Cloud/Marketing Cloud(セールスフォース・ドットコム)
  • 2位(16.7%):Microsoft Dynamics CRM/365(日本マイクロソフト)
  • 3位(13.9%):Oracle CRM/Oracle Service Cloud(RightNow)(日本オラクル)
  • 4位(11.1%):SMILEシリーズ(OSK)
  • 5位(5.6%):eセールスマネージャー(ソフトブレーン)
  • 5位(5.6%):戦略箱ADVANCED(インフォファーム)
    ※ 以下にはNIコンサルティングが続きます。

参考:2018年度 中堅・中小企業のITアプリケーションの利用実態と評価レポート(ノークリサーチ社)

CRM市場的な話をするなら、CRM全体をカバーする製品は完全にトップ2社の2強状態ですが、昨年度はマーケティングオートメーション分野が大きく伸びております。こちらはAIによる分析が実用的になったことも大きく起因すると考えられます。

私が昨年度1年間に100社を超えるお客様やパートナーの話を伺っている限りでは、SFDCやオラクルの躍進はほぼマーケティングオートメーションの市場の伸びによるものと考えられ、その点マイクロソフトはマーケティングオートメーション向けの機能「Dynamics Marketing」の投入が遅かったことが伸び悩んだ結果ではないかと考えられます。
逆に言うと、それでも市場シェアを堅調に維持していることこそがDynamics 365の底力と言えるのではないでしょうか。

いずれにしても、弊社が常々講演等で話している通り、SFAやMAと言ったCRMサブシステムは上位の顧客戦略(CRM)が正常に機能してこそ活きる機能ですので、その点において世界で最も評価されている製品は間違いなくDynamics 365であり、Office 365との連携強化によってその差がさらに広がっていると言えます。

もう少し細かく説明しますと、SFDCとDynamics 365は製品レベルではほぼ同等の機能ラインナップを持っており、大きな差は見受けられません。(どちらも良い製品です!)しかしながら、Office 365と連携した場合はその機能差は数十倍になりますし、何より価格メリットが段違いとなります。
SFDCのSalesとServiceが使える一般的なライセンス(Marketing Cloudは含まれない)が21,000円 per Userなのに対して、Dynamics 365のCRM機能であるCustomer Engagement Planが12,510円 per User、Office 365のSharePointやExchange、Officeアプリケーション等の全機能が含まれるBusiness Premiumで1,360円 per Userなので、合計しても13,870円 per Userにしかなりません。(さらにユーザー数が増えればボリュームディスカウントもあります)

Dynamics 365とOffice 365の組合せは企業アプリケーションの大半をカバー出来るのに比べて、CRM機能だけで1ユーザー辺り月額7000円以上も高いということは、他のシステムの運用コストも加えるとそれを遥かに凌駕する相当大きなコスト負担となるわけなので、選択しない理由はないわけです。

ちなみに、弊社ではそのDynamics 365にAIを融合(Dynamics 365 AIやEinsteinのような機能特化のAI連携ではない)させ、他にはない価値を生み出す「EMOROCO」という製品を提供しておりますが、製品特性的にこちらの導入事例でもマーケティングオートメーションがほとんどです。
特に顧客情報と製品情報のそれぞれの定性データと定量データを時系列で何段階もAI分析して導き出す「商品DNA分析」に関してはEMOROCOの真価が発揮される分野になりますが、当然ながらこういったニーズが多いB to C企業からのご依頼は日々増加の一方となっております。

https://www.arcuss-japan.com/products/base-ai

最後に、市場の金額規模ですが、CRM市場は毎年堅調に成長を続けている市場ですが、デジタルトランスフォーメーション(DX)やAIの影響で今後も堅調に(6%以上)成長していくことが予想されています。2018年度時点での国内CRM市場は1100億円超で、2022年には1430億を超える規模になると言われています。

CRMはその名の通り、企業が存続する上で最重要で不可欠な顧客戦略を担うものですので、今後グローバル化が進み、DXやAIといったオートメーション化がより進む中で生き残っていく会社はCRMが最も重要な心臓部であることに気付いた企業なのではないかと私は考えておりますので、もしかすると予測を超えた市場の伸びも十分にあるのではないかと考えております。

アーカス・ジャパンでは、戦略立案から行うCRMコンサルティングやCRMシステムの導入支援、顧客価値を高めるためのCRM定着化コンサルティング、CRM運用保守といったCRMのあらゆるサービスを提供しており、全てにおいて高い成果を出しているCRMにおけるリーディングカンパニーです。
リーディングカンパニーとして、全ての企業でCRMが成果を出し、その先にいるお客様が満足していただけることを常々願っています。

CRMにお困りの際は大小問いませんので、気軽にお問合せください。

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この記事を書いた人
松原 晋啓

アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はDynamics CRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真なるCRM"の理念の普及に努めている。
また、プラットフォーム型CRM(xRM)の第一人者や CRM の専門家としてインタビューを受けたり、ラジオのパーソナリティも務めている。
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