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「申請期限を1日でも過ぎたら取り返しがつかない」 — 社労士・行政書士がEMOROCO CRM Liteのワークフロー自動化で期限管理を仕組み化する方法

こんにちは、CRMエバンジェリストの松原です。

「○○社の算定基礎届、今月末でしたよね……?」

「あ、来週の月曜でした。書類はまだ届いていないですか?」

「確認します……あれ、まだ届いていないですね……」

社労士・行政書士事務所で、こういった会話が繰り返されていませんか。

税理士の申告期限と違い、社労士・行政書士が扱う手続きの期限は顧問先の個別事情によって毎月バラバラに発生します。算定基礎届・労働保険年度更新・社会保険の各種届出・各種許認可の更新申請——これらは「いつ・誰の・何の手続きが期限を迎えるか」が一覧で見えていなければ、必ずどこかで漏れが起きます。

士業にとって期限の失念は、単なる業務ミスではありません。顧問先に実害が及び、賠償責任が問われるリスクを孕む、取り返しのつかない問題です。

この記事では、EMOROCO CRM Liteのワークフロー自動化とタスク管理機能を使って、「担当者が覚えていなくても期限前に必ず動く」仕組みを構築する方法をお伝えします。


社労士・行政書士の期限管理が「属人化」する3つの理由

理由① 手続きの種類が多すぎて、一人で全体を把握しきれない

社労士が扱う年間の定例業務だけでも、算定基礎届(7月)・労働保険年度更新(6月)・住民税額更新(6月)・年末調整(12月)・36協定届出(毎年)など、月別に発生する業務が多岐にわたります。

さらに随時発生する業務——入社・退職手続き・育児休業・傷病手当・雇用保険各種給付申請——は、顧問先からの連絡を起点に動きます。この「定例業務」と「随時発生業務」が同時並行で走る中、顧問先ごとの期限を漏れなく管理することは、Excelや手帳では限界があります。

行政書士においても、各種許認可(建設業・飲食店・古物商・在留資格など)の更新申請は許可日から起算した有効期限が顧問先ごとに異なります。「いつ誰の更新が来るか」を担当者の記憶に頼っている限り、必ず漏れが生じます。

理由② 「担当者の頭の中」に情報が集中している

「A社の担当はBさんで、B社の担当はCさん」という担当制が一般的です。その結果、A社の手続き状況はBさんしか詳細を知らない状態になります。

Bさんが休んだとき・退職したとき・担当替えになったとき——このタイミングで期限管理の情報が失われます。「引き継ぎをしっかりやる」と言っても、担当者の頭の中にしかない情報は完全には引き継げません。

理由③ 顧問先から書類が届くタイミングが読めない

社労士・行政書士業務の多くは、顧問先から必要書類が届いてから作業が始まります。しかし顧問先は「何をいつまでに準備すればいいか」を正確に把握していないことが多く、直前に慌てて書類を送ってきたり、そもそも催促しないと動かなかったりします。

「書類が届かなければ申請できない」という構造的な問題があるため、期限の2〜3ヶ月前から顧問先への書類依頼を始める必要があります。この「先手の依頼」を仕組み化できていないと、毎年同じ繰り返しになります。


EMOROCO CRM Liteで構築する「期限管理の全体設計」

ステップ① 顧問先レコードのカスタムフィールド設計

【顧問先レコードの必須フィールド】

基本情報:
・顧問先名・代表者名・担当窓口・連絡先
・法人/個人の区分・業種・従業員数
・顧問契約内容(社保手続き/給与計算/助成金/許認可)
・担当スタッフ(メイン/サブ)

【社労士向け年間スケジュールフィールド】
・36協定届出の有効期限(顧問先ごとに異なる)
・算定基礎届の対象(あり/なし)
・ストレスチェック実施義務(あり/なし:常時50人以上)
・育児休業予定者の有無・予定期間
・書類回収状況(依頼前/依頼済み/一部受領/完了)

【行政書士向け許認可管理フィールド】
・許認可の種類(建設業/飲食店/古物商/在留資格)
・許可番号・許可日・有効期間
・更新申請期限(有効期限の何ヶ月前が申請期限か)
・次回更新申請推奨時期(自動計算)

【共通の関係管理フィールド】
・担当者との関係温度(良好/普通/やや冷え/要注意)
・最終接触日・継続受任リスク(低/中/高)

ステップ② 社労士向け「定例手続きワークフロー」の設計

【算定基礎届のワークフロー(毎年6〜7月)】

5月20日(毎年固定でタスク自動生成)
  タスク:「算定基礎届 書類依頼の案内送付」
  内容:4〜6月の賃金台帳・出勤簿の準備依頼を全顧問先に連絡
       「6月15日までにご準備ください」と明示

6月15日
  タスク:「算定基礎届 書類未受領顧問先の確認・催促」
  内容:書類回収状況が「依頼済み」のまま未完了の顧問先をリストアップ

7月1日
  タスク:「算定基礎届の作成開始」
  内容:受領済み書類から届出書を作成・不明点の確認

7月10日(提出期限3日前)
  タスク:「算定基礎届 最終確認・提出」
  チェックリスト:
    □ 全顧問先分の届出書作成完了
    □ 所長・担当者によるダブルチェック完了
    □ 電子申請または郵送で提出完了
    □ 提出確認書の保管

【36協定届出のワークフロー(顧問先ごとの有効期限から逆算)】

36協定有効期限から2ヶ月前
  タスク:「36協定更新の事前案内・新協定の準備開始」
  内容:
    ・期限切れになることの案内
    ・時間外労働上限の法改正対応確認
    ・労使協議の実施と署名収集の依頼

36協定有効期限から2週間前
  タスク:「36協定 届出書の作成・提出」
  チェックリスト:
    □ 新協定内容確認(特別条項の上限確認)
    □ 労働者代表の適切な選出確認
    □ 届出書の作成・所轄労働基準監督署への提出完了

【随時手続き:入退社・育児休業のワークフロー】

入社連絡を受けたとき(顧問先からの報告がトリガー)
  → 翌日:「入社手続き一式」タスクを自動生成
  チェックリスト:
    □ 雇用保険被保険者資格取得届(入社翌月10日まで)
    □ 健康保険・厚生年金 被保険者資格取得届(入社翌月10日まで)
    □ 手続き完了の顧問先への報告

退社連絡を受けたとき
  → 翌日:「退社手続き一式」タスクを自動生成
  チェックリスト:
    □ 雇用保険被保険者資格喪失届(退社翌日から10日以内)
    □ 健保・厚年 被保険者資格喪失届(退社翌日から5日以内)
    □ 離職票の作成・交付(必要な場合)
    □ 健康保険証の回収確認

育児休業開始の連絡を受けたとき
  → タスク①:「育児休業開始届の提出」を翌日に自動生成
  → タスク②:「育児休業給付金 初回申請」を育休開始から2ヶ月後に自動生成
  → タスク③:「育児休業給付金 2回目申請」を4ヶ月後に自動生成
  → タスク④:「育児休業終了・職場復帰の確認」を育休終了予定1ヶ月前に自動生成

ステップ③ 行政書士向け「許認可更新ワークフロー」の設計

【建設業許可更新のワークフロー(5年ごと)】

更新申請期限の4ヶ月前
  タスク:「建設業許可更新 事前案内・書類準備開始」
  内容:
    ・「許可期限が○月○日。3ヶ月前までに申請が必要」の案内
    ・必要書類リスト送付(財務諸表・技術者の資格証明書・納税証明書)

更新申請期限の3ヶ月前
  タスク:「申請書作成開始」
  チェックリスト:
    □ 財務諸表・決算書の受領
    □ 専任技術者の資格・経験確認書類の受領
    □ 社会保険加入状況の確認
    □ 申請書の作成開始

更新申請期限の1ヶ月前
  タスク:「建設業許可更新 申請書の提出」
  チェックリスト:
    □ 申請書類一式の最終確認・所長ダブルチェック
    □ 都道府県知事または国土交通大臣への提出完了
    □ 受付票・控えの保管

【在留資格(就労ビザ)更新のワークフロー】

在留期限の4ヶ月前
  タスク:「在留資格更新 申請準備開始・書類依頼」
  内容:
    ・「在留期限が○月○日。3ヶ月前から申請可能」の案内
    ・必要書類リストを外国人雇用企業に送付
      (雇用契約書・在職証明書・源泉徴収票・登記事項証明書)

在留期限の3ヶ月前
  タスク:「在留資格更新申請の提出」
  チェックリスト:
    □ 申請書類一式の確認
    □ 申請人の現在の在留カードの確認
    □ 入国管理局への申請完了
    □ 受付票の保管

在留期限の1週間前
  タスク:「在留資格 許可・不許可の確認」
  内容:
    ・許可の場合:新しい在留カードの受取確認
    ・許可が遅れている場合:特例期間の確認

ステップ④ ダッシュボード設計——「今週の期限」を毎朝5分で把握する

【社労士・行政書士 期限管理ダッシュボード】

【最上段:今週・来週期限のタスク一覧】
→ 期限が今週・来週以内のタスクをすべて一覧表示
  「誰の・何の・いつまで」が即座に把握できる状態

【赤アラート:期限超過・今日期限のタスク】
→ 絶対に見落としてはいけない最優先アラート

【書類未受領アラート】
条件:「書類依頼済み」× 「書類受領未完了」× 「期限まで2週間以内」
→ 催促連絡が必要な顧問先リスト

【36協定・許認可更新 3ヶ月先アラート】
→ 来月〜3ヶ月後に更新期限が来る案件
  今のうちから準備を始めるべき手続きリスト

【担当スタッフ別タスク量】(マネージャー向け)
→ 繁忙期の業務量の偏りを事前に把握して担当調整

ステップ⑤ スタッフ交代でも継続できる「引き継ぎ体制」の設計

新しい担当スタッフが顧問先レコードを開くだけで確認できる情報:

□ 現在進行中の手続きとその状況
□ 直近・今後3ヶ月の期限一覧
□ 書類の回収状況
□ 顧問先担当者の名前・連絡先・対応の注意事項
□ 過去に問題になった点・特記事項
□ 担当者との関係の温度感

この状態が「属人化解消」の実態です。


「期限管理」から「付加価値提案」への時間の創出

問題が起きてから対処するよりも、問題が起きる前に「予防」することが重要です——これはリスク管理の観点から行政書士の顧問契約が注目される背景でもありますが、「予防」のための提案こそが士業の最大の付加価値です。

しかし現実には、期限管理に追われる日常の中で、「来期の助成金活用の提案」「法改正に伴う就業規則の見直し案内」「許可要件の変化への先回り対応」——こうした付加価値の高い関わりが後回しになっています。

EMOROCO CRM Liteで期限管理が自動化されることで、その余力を「顧問先との深い関係構築」に使えるようになります。毎月の定例業務が「仕組みで回る」ようになったとき、初めて「この事務所は一歩先を考えてくれる」という顧問先からの評価が生まれます。

月1,500円から始められるEMOROCO CRM Liteで、まず全顧問先の「算定基礎届の対象かどうか」「36協定の有効期限」「許認可の更新期限」を入力することから始めてください。それだけで、翌日には「今月・来月に期限が来る手続きの一覧」が一目でわかります。
https://www.emoroco.com/


まとめ——期限管理仕組み化チェックリスト

顧問先レコードの設計:

  • 「業種・従業員数・顧問契約内容」が入力されているか
  • 社労士向け:36協定有効期限・育児休業予定が管理されているか
  • 行政書士向け:許認可の種類・許可日・有効期間・更新申請期限が設定されているか
  • 「書類回収状況」フィールドが更新されているか

ワークフローの設計(社労士向け):

  • 算定基礎届の書類依頼〜提出のタスクが自動生成されるか
  • 36協定有効期限から逆算した更新タスクが自動生成されるか
  • 入退社・育児休業の連絡をトリガーとした随時タスクが自動生成されるか

ワークフローの設計(行政書士向け):

  • 許認可の有効期限から4ヶ月前・3ヶ月前・1ヶ月前のタスクが自動生成されるか
  • 在留資格更新の4ヶ月前タスクが自動生成されるか

ダッシュボードの設計:

  • 「今週・来週の期限タスク一覧」が毎朝確認できるか
  • 「書類未受領アラート」が設定されているか
  • 「3ヶ月先の更新期限アラート」が設定されているか

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この記事を書いた人
松原 晋啓

詳細プロフィールはこちら
アクセンチュア等でSE、アーキテクト、コンサルタント、インフラジスティックスでエバンジェリスト(Microsoft MVP for Dynamics CRM(現 Microsoft MVP for Business Solutions))、マイクロソフトでソリューションスペシャリスト(Dynamics CRM製品担当)を経て、現在はCRMを専門に扱うサービスチームを率いて大小様々の企業のCRM導入や事業立上げを支援、その傍らでCRMエバンジェリストとしてイベントや記事寄稿を通じて"真の"CRMの理念の普及に努めている。
アクセンチュアでCRMを学び、マイクロソフトでCRM2.0(プラットフォームドCRM)を世界的に提唱したCRMの正統後継者にして現役最長のCRM専門家(CRM診断士/CRMドクター)
その後もCRM3.0(パーソナライズドCRM)、CRM4.0(クリエイティブCRM)を提唱するCRMの第一人者としてインタビューを受けたり、国内外で多くの賞を受賞している。
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